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「グッバイ、リチャード!」 R15+ ウェイン ロバート監督 ✗
突然ガンの宣告を受けた大学教授が治療を拒否し、残りの人生を謳歌する生き方に変えた姿をコメディタッチで描きます。
文学教師リチャード(ジョニー・デップ)は肺がんで治療をしなければ余命は半年と言われます。絶望する彼でしたが、なんと妻が大学の学長との不倫を、高校生の娘はレスビアンの恋人がいることを先に告白されてしまいます。思い悩んだ末リチャードは自身の人生を取り戻すことを始めます。大学内でも経営のためではなく本当に学びたい学生のみに授業をします。なんとタバコ、酒、マリファナも自由解禁です。その上、妻の不倫も娘の恋人も認めリチャードはルールや立場に縛られない人生を謳歌するのですが・・・。
日本映画では「生きる」に代表されるように「最後に社会の役に立つことを」と刷り込まれてしまっているせいか、自分のやりたかったことを取り戻す具体的な内容がセックスとドラッグというのもなんだか寂しい感じが否めません。ラストがいまひとつ幸せそうではなかったのはやっぱり利己的すぎたからで、もっと利他な生き方を選べばよかったのに、と思います。利己より利他の時代ですよ。
タバコは、授業中に学生に「タバコある?一本頂戴」といきなり一口吸ってむせる場面がありました。残りをその学生が吸い続けて教室内には煙が漂っていました。(✗)リチャード自身は非喫煙者なのに肺がんに罹患したということです。