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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ルームメイト

2013-11-20 | 2015以前の映画評


「ルームメイト」 古澤健監督 △

 交通事故で入院した春海(北川景子)は、母親ともうまくいっていないようすで、看護師の麗子(深田恭子)があれこれ気遣いをしてくれ支えていました。退院後も意気投合した二人は、春海の部屋でルームシェアすることになりました。しばらくはうまくいっていた共同生活ですが、奇妙な事件が起き、殺人事件まで起きるのでした。
 予告編では、女同士の競い合いかと思いきや、社会的な問題も絡めていて、全く予想外の展開となり、期待をしていなかった分おもしろかったです。予告編が客層を狭めてしまったかもしれません。大和市が撮影に使われていたので親近感を感じました。
 タバコは、悪女の深田恭子が1度だけタバコをくわえ火をつけましたが、ほとんど吸ってはいなかったようです(△)。悪女=タバコという常套手段ですね。
 印象に残った場面は、更生施設に入った北川とそれを支える高良健吾が海の見える野外で話すシーンです。波の音が聞こえ、快方に向かう北川のささやきのようでした。

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ペコロスの母に会いに行く

2013-11-19 | 2015以前の映画評


「ペコロスの母に会いに行く」 森崎東監督 △ ☆

 団塊の世代のゆういち(岩松了)と老いて少しぼけて来た母親(赤木春恵)の日常を描いています。仕事中も家に一人でいる母親が起こすトラブルで落ち着かないゆういちは息子とも相談し、グループホームに入居させます。母親の子ども時代から、結婚し子どもができたものの酒飲みの夫(加瀬亮)に苦労させられた過去の回想場面が自然に描かれていて一代記ともなっています。テーマは深刻な部分もありますが、原作者の描くほのぼのとしたイラストやゆういちとその周囲にいる人々の暖かさで、ぼけるのも悪くないと思わせる明るいドラマになりました。グループホームの老人たちも楽しそうでしたね。主役の若松と赤木が好演しましたが、地味な俳優さんたちもみなさん好演していました。ラストの長崎ランタンフェスティバルもきれいでした。
 タバコは大変残念なことに、ライブハウスなどの場面でちらりと映ってしまいました。
 印象に残った場面はめがね橋の上で赤木春恵が過去を思い出すシーンです。なつかしい人に囲まれ母の幸せな日々がよみがえりました。原田知世の着物姿がとてもきれいでした。

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ジンクス

2013-11-19 | 2015以前の映画評


「ジンクス」 熊澤尚人監督 ○ ☆ 無煙映画大賞候補作

 恋人を交通事故で亡くしたショックから立ち直るために日本に短期留学を決めたジホ(ヒョミン)は女子寮で楓(清水くるみ)と強引に友達になります。楓はひとりが気楽でいいと思っていましたが、ジホからは「ひとりでご飯食べる、良くない。」などと言われ、少しずつジホのペースに慣らされて行くのでした。実は楓は大学で再会した中学生の頃の同級生が気になっていたのですが、打ち明けられずにいました。それを知ったジホは恋の成就のための特訓を楓と、そして相手の雄介(山崎賢人)にそれぞれ施すのでした。しかし、二人の関係が近くなるほどにジホは亡くなった彼を思い出し切なくなるのでした。
 王道を行くラブコメディですが、観客はジホの悲しい過去を知っているので明るく振る舞うジホに笑わされながらも本心を思うと泣ける作品でもあります。さすが、青春ロマンティックドラマの巨匠熊澤監督らしい秀作です(☆)。主役のヒョミンは大変魅力的で、韓国と日本では恋愛観が少し違うということも作品の奥行きを広げました。
 タバコはなし。無煙です。ヒョミンは無煙映画大賞主演女優賞候補です。
 印象に残った場面は、ジホが初めて自分の過去の出来事を楓に話すシーンです。坂道を歩きながら話す場面ですが、なぜか風の音が入ります。それがジホの心を表しているようでした。

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くじけないで

2013-11-18 | 2015以前の映画評


「くじけないで」 深川栄洋監督 ××

 “90歳からの詩人”柴田トヨさんの生涯を映画化しました。
 90歳のトヨ(八千草薫)は体が自由に動かなくなり、ぼけてくるのを心配した息子(武田鉄矢)のすすめで詩を書くようになりました。小説家志望だった息子の励ましもあり、昔のことを思い出しながら書き留めた詩はお世話になった人に贈られ、贈られた人を励ますのでした。
 明治から平成までの生涯を演じた俳優さんたちがそれぞれ面影がよく似ていて不自然さがありませんでした。また、美空ひばりやプロレス中継などで各時代を描いていて工夫が見られました。ダメ息子を可愛がる母親の愛情の深さが印象的な作品です。職を転々とし、競輪に興じるそんな息子を武田が大変うまく演じていました。
 タバコは、信じられないことにトヨさんの主治医(上地雄輔 かみじゆうすけ)が何回か喫煙しました(××)。大学病院に戻りたいけど地方の診療所でしかたがなく医師をしている、という設定なので、ふけくされて喫煙しているのか、喫煙なんかしているから大学病院に戻れないのかどちらかでしょうね。また、昭和の場面で脇で喫煙する煙が映りました。
 印象に残る場面は、八千草薫と武田鉄矢が「くじけないで」という詩を読むところです。親子の愛の形が表現されていました。

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清須会議

2013-11-11 | 2015以前の映画評


「清須会議」 三谷幸喜監督 ○ ☆☆

 1582年、本能寺の変後の織田信長の跡継ぎを決めた「清須会議」に至るまでの五日間の、柴田勝家(役所広司)と羽柴秀吉(大泉洋)の攻防を描いています。日本史上初めて会議で歴史が動いたとされる会議です。戦場では頼りになったであろう柴田も情報戦となると策略家の秀吉になかなかかないません。その上、柴田は信長の妹お市(鈴木京香)に恋をしていたのです。
 ナレーションや字幕紹介がなく、セリフだけで誰が誰の役なのか、歴史を知らない人にも理解させてしまう脚本はお見事です。出演者が役者ぞろいなうえ、お市をはじめ秀吉の妻寧(中谷美紀)、実は最も策略家だった松姫(剛力彩芽)らの女性たちが結局は歴史を動かしていたようで、大変面白い作品でした(☆☆)。
 タバコはなし。無煙です。
 印象に残った場面は、鈴木京香が役所広司に絡んでいく場面です。お市の策士としての不気味さがよく表れていました。

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四十九日のレシピ

2013-11-09 | 2015以前の映画評


「四十九日のレシピ」 タナダユキ監督  ○(たぶん) ☆ 

 突然、妻乙美を亡くした熱田(石橋蓮司)のもとに、夫の愛人から離婚を迫られた娘百合子(永作博美)は逃げ帰ります。また、ボランティアをしていた乙美に世話になっていた元風俗嬢の井本(二階堂ふみ)と日系ブラジル三世のハル(岡田将生)も熱田のところに訪れます。井本は乙美から「四十九日のレシピ」を預かっていて、みんなで乙美の希望をかなえてあげようと説得します。頑固な熱田も井本やハルの身の上や百合子と夫との問題を知り、またいかに自分が乙美のことを理解していなかったかに気づかされていくことで、積極的に乙美の願いをかなえてあげようと動き出すのでした。
 モエ系ファッションに身を包んだ二階堂とオーバーアクションの日系ブラジル人役の岡田が魅力的です。ベテランの石橋、永作も好演しています。百合子の情けない夫役の原田泰造もこれ以上ない情けない男を好演していて、ラストまでは大変良かったのですが・・・。あのラストはないでしょう。保守系の政治家が拍手喝采しそうなラストで大変残念でした。結末をはっきりさせず観る者に委ねた方がずっと良かったと思います。
 タバコは、石橋蓮司や淡路恵子が出演していたので心配しましたが、喫煙しませんでした。ただ、大宴会の場面でタバコのようなものを持っている人がいたような・・・ということで(○たぶん)です。
 印象に残った場面は、石橋と二階堂が橋の上で座り込んで話すところです。セリフは忘れましたが、暗闇の中の二人に暖かさをかんじました。

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ばしゃ馬さんとビッグマウス

2013-11-04 | 2015以前の映画評


「ばしゃ馬さんとビッグマウス」 吉田恵輔監督 ××× PPマルボロ

 学生時代からシナリオライターをめざし奮闘しているみち代(麻生久美子)はコンクールに挑戦はするものの一次審査も通りません。それでもシナリオスクールに通い、毎日書き続けていました。スクールで知り合った天童(安田章大)は1行も書いていないのに自称天才ライターです。天童はみち代に近づきますが、みち代は自信過剰な天童を理解できません。それでも二人はお互いを意識しながら書き続けるのでした。
 「あきらめなければ夢はかなう?」「いつ夢をあきらめたらいいのか。」「あきらめるきっかけは?」と一般的なテーマとはちょっと違うテーマが新鮮です。麻生がゆれる気持ちを微妙な表情の変化で表現し好演しています。
 タバコは、安田(ジャニーズ事務所 関ジャニ∞のメンバー)が前半の多くの場面で喫煙していました。観客の多くは彼目当ての若い人でしたので非常に大きな問題です(×)。みち代の女友達も喫煙(×)。絶対やっては行けない缶コーヒーの缶に吸い殻を捨て(×)、知らずにみち代が口にしてしまう場面もありました。大人だったから吐き出すことができましたが、乳幼児が誤飲すると命取りになります。映倫の審査員はこういう場面をなぜ問題視しないのか全く不思議です。また、免罪符のようにカラオケ店の場面では禁煙マークがかなり長い時間映っていました。シナリオスクールの教室にも「室内禁煙」の張り紙がありましたが、シナリオライターを目指す人は張り紙がないと教室内でも喫煙してしまうのでしょうか。天童が母親から「まだタバコ吸ってんの」と言われる場面もありましたが平気で吸っていました。
 芸術文化振興費補助金助成作品です。タバコ宣伝映画に税金で助成する必要があるのでしょうか。
面白い作品なだけに闇金のにおいが漂っていて大変残念です。ちなみに芸術文化振興基金には、日本たばこ産業が1億円以上支援した企業として名前があがっています。

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