下町ロケット ヤタガラス | |
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小学館 |
最新刊の「下町ロケットヤタガラス」を、配偶者から借りたて読んだ。面白かった。本の題名はヤタガラスだが、内容は人工衛星ヤタガラスを使った農業用トラクターの自動運転、トランスミッションの開発物語で、ライバルメーカーとの対決だ。ストーリーは書かないが、ここでは最後の感動話だけを書く。
先行しているライバルメーカーギアゴースト社製のトタクターが、トランスミッションの不具合によって、動かなくなってしまう。全国の農家のトラクターだ。影響は大きい。佃製作所製のトランスミッションに取り換えればいいのだが、佃製作所はこのトランスミッションの特許権を持っている。以前、裏切りにあったギアゴーストには、当然特許の使用は認めない。佃の納品先の帝国重工も同じだ。
ところが、佃の実験農場の帰りに、ギアゴースト製のトランスミッションが動かない現場に出くわす。これを見て、佃社長は、ギアゴースト社に特許権の供与を認める決心をする。裏切りにあい、そしてライバルメーカーの製品にだ。しかし、さらに困っているのは全国の農家である。これは放っては置けない、というものだ。社員はあきれ、帝国重工もびっくりする。という結末だ。
このストーリー、企業倫理として研修のテーマになりそうだ。次に企業倫理で研修の機会があれば、これやってみよう。受講生に全員この物語を読んできてもらって、佃の判断をディスカッションするというものだ。実は以前の研修で、下町ロケットを読んで、社長と営業部長の対立をディスカッションしたことがあり、好評だった。
中小企業診断士にとって、またやりたいなあ、と感じた本だった。ところでテレビの方は、これからどんなストーリーになるんだろうか。