kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

総体に向けて…

2008-05-29 | 陸上競技
今日も暑かったですね。昨日の雨がひどくて、ムシムシした空気でしたね。身体がダルイ感じだったかもしれません。

練習は軽目に。動きの確認をしました。これまでやってきたことを大会前にきちんと意識させました。本当に軽目に。明日試合前のポイント刺激を入れて総体を迎えます。

大会に向けてミーティングをしました。「リレーに対する想い」と「3年生のために」という話を中心に。取り組み方や考え方を今さらどうこう言っても上手く伝わらない気がしたので、私の「想い」を中心に話しました。何か感じてくれるでしょうか?

高校時代、私にとってリレーはそれほど大きなウエイトを占めるものではありませんでした。そういう指導はありませんでした。4継に関しては3年生になって初めて出場した気がします。マイルも1走以外は走ったことはありません。そのレベルの意識でした。チームとしてどうこうではなく、「個人」でどうするかという部分しかありませんでした。今考えると情けない話です。
大学に入り初めてマイルの2走を走り、4年生の先輩から「kaneko君の走りに感動した。最後の大会でみんなでマイル決勝を応援出来て良かった。ありがとう。」と言われました。自分が学校の代表として走り、その走りが周りに「感動」を与え、「心」を動かす。それを感じた時、リレーに対する想いが大きく感じました。高校時代は本当に「個人」でやっていた気がします。学生になり「チーム」としての取り組みを知り、やっと「陸上競技」の本質に触れた気がします。「個人種目」だからこそ「集団」の力が問われるのです。
特にうちのように「普通のチーム」が戦うためには「心」が一つにならなければいけません。「商工の○○は強いからリレーが強い」と言われるチームではありません。もちろん、うちの選手達にも力があるとは思いますが、「絶対的な力」で戦うチームではありません。「○○が強い」のではなく「チームとして」の強さを目指してきました。リレーを走る4人だけでなく、みんなの「想い」があるから走れるのです。だから、「心」について話をしてきました。同じ方向を向いて、想いを背負って走る選手でいて欲しいと願っています。

あとは3年生に対して…です。本当に色々な事がありました。笑えないレベルの内容がたくさんありました(笑)。我ながらよくここまできたなという感じです。
この3年生が入学してくる前に女子は3人しか走れる選手がいなくて、それでも「中国を目指す」といって冬期を越えました。様々なトラブルを乗り越え、本当に初めて中国への切符を手に入れました。この時、男子の4継は決勝で「30センチのオーバーゾーン」で失格。みんなの想いを背負って走ったから届いた中国でした。
この時からうちの本当の取り組みはスタートしたと言っても過言ではありません。辛い事のほうが多かったですが。なかなかチームとして成熟せず、上級生は逃げていきました。苦しい部分や私の言っていること、求めている事を理解できない日々が続きました。1年生が入って来てなんとかリレーを組めるようになりましたが、極度の貧血で全く走れない。総体前は競技に取り組む意識が高まらない最上級生の行動でチーム状態はボロボロ。そんな状態なので総体中に熱中症になりマイルのラップで67秒…。替わりの選手は1人もいませんでした。決勝では点滴をうち走り切って65秒…。走れただけでも十分でした。それでも奇跡的に4継とマイルで中国へ。頑張って来た他校の3年生の分まで走ろうと誓って走りました。

多くの衝突もあり、こちらの求めるモノが伝わらず足踏みをしてきた。それでもうちのチームがあるのは今の3年生2人がいるからです。この2人がいなければ今の状態はありませんでした。それだけの大きな存在です。

下級生は今の状態が「当たり前」かもしれませんが、今の3年生が積み上げて崩してを繰り返してきたからある「今」なのです。総体の先の事はまた考えればいい。今は3年生のために「出来ること全て」をやる。万が一67秒かかったら他の者が60~61秒で走ればいい。ラスト50で失速して止まる事があってもそれを補うくらい他の者が走ればいい。足が止まりそうになったら、走っていない者が声を枯らして力を与えればいい。そうやって恩返しをしていけばいい。

そんな話をしました。その後はキャプテンからの申し出で、選手だけのミーティングを実施。どんな話をしたかは分かりませんが、「想い」をきちんと口にしてくれればと思います。言葉が足らなくてもチームに与える影響はあるはずです。それを感じられないチーム状態ではないはずです。何を想ったか…。うちの「戦い方」ができればと思います。

総体まであと数日。大切な時間を過ごせたと信じます。
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過去のコラム①「本気になる」

2008-05-29 | 陸上競技
本気になる!

 今、何かに一生懸命になってますか?限られた時間の中で「一生懸命」になれるものに出会えた人は幸せだと思う。1日は24時間しかない。その中でだらだら過ごすのか、目的を持って過ごすのかでは人生の充実度が変わってくるんじゃないかな。今の自分自身を見つめ直してみて、どう思う?本当に一生懸命に物事に取り組んでいるかな?多くの人が「今」には気がつかない。一生懸命に取り組んでいる気がしているだけで、数年後に考えてみると「もっと頑張っておけば良かったな~」って思うことが多い。自分で自分のことを考える時間もないという人もいる。でもね、自分の事について考える時間ってすごく大切だと思う。そこから色んな事が始まる。

  一生懸命に取り組むって事は「本気」になれるかどうかなんじゃないかな。人は生活する中で様々な行動をする。このサイトはトレーニングについての事を中心にしているのでトレーニングをしているということを前提に話をしていきますね。日本にはスポーツをやっている人は何百万人っている。健康作りのためにやっている人もいるし、競技力向上のために、勝つためになど目的はたくさんある。それはそれで良いと思う。自分の体調管理を目的にしている人は時間を見つけて定期的に身体を動かすようにしなければいけない。ここでは特に「競技者」として競技をしている人の「本気」について考えてみたい。

  「競技者」として大会に参加している選手の数は数え切れない。でも「本気」で競技をしていて、自分の可能性にチャレンジしている人はそのうちどれくらいいるだろう。陸上競技ではトレーニングをしなくても大会に参加できる。もともとの能力だけで速く走れる人もいる。kaneko自身そんな人たちをたくさん見てきた。そんな選手がいることを批判するわけではない。それはそれで楽しいだろうし、「勝つ」ことの喜びは体験できる。指導する立場になって「勝つこと」だけを求めて競技に参加して欲しくないと強く思うようになった。自分の能力を試すために「本気」になって欲しいって思う。今、時間があれば自分自身についてちょっと考えて欲しい。練習中や試合で「本気」になってますか?

  実際に競技場面で「一生懸命」やっていない人ってほとんどいないと思う。普通勝負がかかれば「一生懸命」やるし、負けたくないって思うのが普通だと思う。(レクレーションではなく競技という前提)。でも、その「一生懸命」と「本気」は本質的に違う部分があるんじゃないかな。「本気」になるっていうのは、その場だけでなくそれまでにも最大限の努力をしておく必要がある。競技場面に立ったときにだけ「記録を出すぞ!」って思うのは、その場だけを「一生懸命」やっているだけでその場面に到達するまでに「本気」になれていない部分がある気がする。そういうのってものすごくもったいない気がする。1日24時間しかなくて、その時間を配分して練習している。その時間の積み重ねで試合に出場する。たった数10秒のためにものすごく時間を費やしてきている。だったらその練習時間をものすごく大切にしていく必要があるんじゃないかな?適当に練習しても1時間、本気で課題に取り組んでも1時間、どちらの1時間が効果が高くなるかは明確なはず。どうせ時間を使うなら有効に使って欲しい。

 先日、働きながら競技を続けている人の話を聞いた。やっぱり、時間を確保するのが難しいみたい。でも、その中で時間を作って短時間で集中して練習している。それが競技力の向上につながっている。「本気で練習したら記録が落ちてしまう」と言っていたけど(もちろん謙遜)、短い時間に自分の課題を修正するために集中してトレーニングに臨んでいる。その積み重ねだから競技会では、目標とする記録に近づける。100%の人が記録を更新できるわけではないし、実際にいつもより練習量が増えたときに記録が低迷するときだってある。kaneko自身はベスト記録が更新できるだけでなく「そのプロセス」が非常に大事だと思う。競技会に来るまでにどのような意識で練習をしてきたのか、どれほど強い思いを持って競技会の場に来れたか、この辺ってすごく大事だと思うわけですよ。

 実はここが「本気になる!」ってことだと思ってます。色んな想いを積み重ねて、自分が目標とする記録を出すために色々考え、色んな事に取り組み、その中で競技会で記録を出す。自己ベストでも、ベストでなくても、それまで「本気」になって取り組んできた「プロセス」があるから、その記録は意味を持つんだと思う。能力のある人(練習をしなくても記録が出てしまう人)っていうのは陸上競技の楽しみの10分の1も分かっていないんじゃないかな。こういう選手は記録が出なかったり勝てなかったりしたら「楽しくない」ので飽きてしまって辞めてしまう。「本気」で取り組んできた人は「いつも記録が出るものではない」ってことを理解しているし、練習の中でその難しさも体験しているので継続していける。やっぱ、こういう力が必要になってくると思う。kanekoも現役時代辛い時期を何度も体験しました。死ぬほど練習して、全国で戦いたいって思って、今までないくらい頑張って、それでも昨年の記録に1秒以上も届かないことが何度もありました。意識が弱かったのかもしれませんが、そのときのベストは尽くせていたと思います。でも、記録は出ない。陸上競技ってそんなもんなんですよ。こっちが求めている全てのことを返してくれるわけではありません。この辺の難しさがあるから続けていけるんだと思う。やった分だけ返ってくれば「本気」にならなくても記録はでるし、悩むこともない。この辺が陸上競技の楽しさ&本質なんだと思います。

  記録を出していくためになにをすればいいか?それは人それぞれだと思います。でも、共通して言えることは「時間を有効に使う」「本気になる」の2つ。この2つが欠けてしまうとどれだけやっても競技力は向上していきません。陸上競技の楽しさを理解できないまま終わってしまうことになると思います。競技面で壁にぶつかってもそれで終わって欲しくない。やはり、その壁を越えていけるだけの強さが欲しい。高校生は伸び盛りです。肉体的にも改善の余地がたくさんあって少しだけ練習すれば確実に記録は伸びます。でも、その伸び率を高くするか低くするかは「本気」になれているかどうかで決まってくる。せっかく時間を使って練習するんだからその効率を高めるために「本気」になって欲しい。各人で「本気」は違ってくる。それぞれのレベルでの「本気」で良い。だけど、「本気」になって自分のやるべき事をしっかりと考えて欲しい。目的意識も持たず適当に練習していては力はつきません。練習中に集中できず、走りながら話しているようでは効果は上がりません。昔、ウインドスプリントをしながら話をしている選手がいましたが、結局その選手は「本気」になりきれずに競技を終えてしまいました。

一人でも多くの選手の自己記録を更新する場面を見たい。そのためにkanekoはkanekoにできることを、選手は選手にできることをやっていくことが必要です。これから先、何人の選手の喜ぶ姿、悔しがる姿を見るかはわかりません。悔しいと思うことはそれだけ「本気」になって取り組んできたから。次につながります。目標が達成できたら「うれしい」、満足する走りができなかったら「悔しい」と素直に思える選手を育てていきたい。そういう選手に関わっていきたい。「何をすべきか?」それを絶えず考えながら生きていきたい。そう思う、夏の終わりでした。
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ふと思う

2008-05-29 | 陸上競技
以前、Webサイトを作っていました。サーバーの都合により今は見ることができません。

ふと、過去に書いたコラムを見直してみました。いやー数年前から変わっていない(笑)。不定期に乗っけていきます。
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