kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

憧れの100m

2014-01-26 | 陸上競技
少し思うことを書いておきます。なんとなく頭の中に浮かんできたので。

ここ数年、私の指導の中心が短い距離に大幅に移行しています。私自身は400mHを専門にしていましたし、こだわりとしては短長にあると思っていたのですが気がつくと400m選手は一人もいなくなっています(笑)。なんなんでしょうか。

指導を始めて最初の数年はまずは県総体に出場することが最大目標でした。顧問になって最初の年はジョギング部からスタート。競技をしているという水準とはかけ離れていました。顧問になって3週間で行われた春の支部大会で予選を通過することさえもできない。しんどい状態でしたね。リレーは無条件で県総体に進めるので長距離選手を4継に使って何とか総体に出るというレベルでした。何かしら土台があるところからスタートできるともう少し違ったかもしれません。本当に何もないところからのスタートでした。

翌年、まだ選手が全くいません。数人県総体に進めるようになりましたがまだまだ戦えるレベルではない。リレーを組む中で長距離選手が2人いたのでマイルへ進出。力的には厳しかったものの奇跡的に予選通過。短い距離では太刀打ちできませんでしたが何とか4人いればラウンドを進めるくらいまで行けるのではないかという漠然とした手応えがありました。この秋には部員3人しかいない中でマイルで中国を目指そうというあり得ない目標を立てました。冬季練習を3人で越える中で中国大会を目標とする。とても短い距離や4継では戦えないので自然と距離を伸ばしていたという感じでしょうか。

ショートスプリントで戦うというのは本当に難しいと感じていました。未経験者や100m15秒からスタートする状態でしたから100mで県総体に進むということさえもイメージできませんでした。この当時400mで一番速かった選手が67秒。それでも何とか県新人で準決勝に進めていましたから距離を伸ばせば可能性があると感じていました。「逃げ」と言われたらそうなのかもしれませんが、こだわって戦えないよりはなんとか上に進める手段を探すというのが一番良いと思っていました。

少しずつチーム力が上がっていき、翌年には奇跡的にマイルで中国大会へ。個人でも数人中国大会に進むようになりました。それでも女子部員は4人いるかいないか。距離を伸ばして戦っていくしかない。マイルにこだわりがあったというのも事実ですが「戦える場所」がロングスプリントだったのです。100mで12秒台を出すなんて夢のまた夢。14秒台の選手を何とか13秒中盤に持っていけたらいいなという甘い考えでした。

その後も中学時代長距離をやっていた選手がうちで短い距離をやりたいという流れがありました。短距離をやっていた選手がほとんどいない中で短距離で勝負しようと思うと短長しかないと考えていました。結果的にこれが功を奏することとなり、マイルで県で戦えるようになりました。初めてインターハイに進んだ種目は400m。当時のマイルメンバーには61秒では入れないという今から考えるとハイレベルなチーム状態だったと思います。普通の選手達が戦っていくには400m系しかないと思って指導をしてきました。当時の私にはロングスプリントが全てでした。100mにはエントリーさえない、400mと400mHの枠を争うというチーム状況。今考えると恐ろしい話です。

この子達が3年生の春に100mで13秒2がベスト記録の選手が入ってきました。この時点でうちのチームの歴史の中で最高タイム(笑)。何とか3年生になるまでに12秒台を出させたいと思っていましたが、なんだか良くわからない状態で春の支部大会で優勝、県選手権でいきなり12秒台に突入。驚きでした(笑)。結局、県総体でも6位に入り100mで中国大会出場。秋には県新人で100mと200mの二冠を達成してしまいました。ある程度走れる選手がいてくれるとそれなりに戦えるのだと感じました。それ以後次第にチーム状況が変わっていきショートスプリントのチームに移行していきました。

今では短長0。女子の100mは12秒台に入っても出場枠を確保できない位になるであろうというレベルに来ました。よく分かりません(笑)。憧れであった100mで勝負できるかもしれないチームとなっています。何が変わったのでしょうか?選手がいる時に様々な勉強をさせてもらえたことが大きいのではないかと思っています。初めて12秒台を出した選手が200mでインターハイに進み、その中でどうすれば短い距離で戦えるようになるかを考え、教えを請うために様々な場所に行きました。もちろん失敗もしてきています。そんな中で少しずつ指導が出来る状態になりつつあるのかなと思います。

今シーズンは私にとっても選手にとっても本当に勝負の年になります。あくまで昨年の記録となりますが12秒20の大きなエースと12秒35の小さなエースが同じチームにいます。現在はその2人に刺激を与える1年生もいる。女子は4人しかいません(笑)。そんな中でこれだけの競技レベルで練習できるというのはすごいことだと思っています。憧れであった100m、この種目で全国を狙いたい。昨年もインターハイに進んでいますが今年は勝負できればと考えています。チーム内で激しい今年は競争ができれば可能だと思っています。正直、誰が一番強いのか分からないと思っています。絶対にこの選手が勝つとは言い切れないレベルです。本当に高いレベルでやってくれています。

私自身、4年前の精神状態と大きく異なります。これはまた別の機会に書きたいなと思いますが、少し冷静に物事が見えるようになってきたと思います。数年前は師匠に何度も諭されていました(笑)。少しは大人になってきたのでしょうか。冬季練習もあと1ヶ月を切りました。今年は3月一杯は引っ張りたいと思っていますが、やはり2月末までというのが一つの目安になると思います。選手がどれだけの想いを持ってくれているか。しっかりと取り組んでもらいたいものです。自分たちの中にある可能性を引き出せるのは自分自身。しっかりと心に刻んでもらいたいですね。

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トレーニング講習会?!

2014-01-26 | 陸上競技
土曜日、この日は大変お世話になっていると方々から連絡を頂き合同練習会を行うことになっていました。先日東京に行ったのでそ内容を伝えるというものでした。実際に見るとやるとでは大きく違います。それぞれの動きの中にポイントがあってそれを意識させることで効果は高まります。その部分をお伝えするという重要任務が有りました。色々あって正式に行うのが決まったのが前日(笑)。練習道具も少ないので最小限の人数で行うことにしました。

うちの選手に教えさせても良いとは思うのですが、本来目指す動きとうちの選手がやる動きでは違います。数回練習した程度で身につくとはとても思えませんから、そのため実際に撮影した映像を見ながら行うことにしました。うちの学校で行うのであれば視聴覚室かどこかで大画面で見せてから練習開始が良かったのですが他校で行うことになったので色々と準備。顧問の先生方にポイントを示した映像をお渡しできれば今後の参考になるのではないかと思って木曜日に急遽作成。時間的に厳しかったのです編集が少し雑になっています。タイトルを2秒設定で統一したつもりが編集できていなくて7秒のままになっている。タイトルだけが7秒も表示されるのはかなりのストレスです。細かいところですが(笑)。お許しくださいということで渡すことができました。

その映像を見てから基本的な動きの確認。トレーニングとしての意味合いだけではなく体幹補強であったり、重心移動であったりと多くの要素が含まれています。シャフト補強と共通する部分がたくさんあります。逆にダイナマックスをやることで体幹に意識を持っていけるのでシャフト補強の効果も高まるのではないかと感じています。この二つのトレーニングを融合していくとかなり効果が上がるのではないかと。

そんなことを話しながらひたすら基本運動。簡単そうに見えますが実は意識するポイントがたくさんあってそれができるかどうかで今後の動きは変わってきます。基本運動だけで1時間延々と行いました。どれだけ意識ができるかで大きく違います。基本運動に加えてその後行うメニューの確認もしました。動きのタイミングと意識するポイントを抜き出しての練習。実際に重心移動を伴って行うというのは難しい。せめてそのポイントだけでも先にやっておきたいと思いました。これも相談しながら。

休憩を挟んでもう一度映像を確認。動きながら行う練習ですからイメージできないといけません。横の動きや前に進む動きをしましたが、慣れない間は単なるトレーニングとしての位置付けになっていました。負荷をかけるだけの練習。そこをやっていくうちに変更していき最後はそれなりに形になってきました。もちろん、かなり長い間やっているので集中力も切れてきますし体幹を使うという意識が薄くなっていきます。それでもまずはやっていかないと身につきません。何人かはほんとうに「やるだけ」になってしまいましたが、意欲的な子はコツをつかんで行きかなり上手く出来るようになっていました。練習の中にどれだけ取り入れることができるか分かりませんが、体幹を意識してきちんと練習が積めれば効果は高いと思います。

曖昧な部分が多々あったのでわざわざ足を運んでいただいて申し訳ないなという感じでした。普段お世話になっているので少しはお返しができたかなとは思います。もう少しきちんと伝えることができたら良かったのですが。ひたすらやる中で何かしらつかんでもらえたらと思います。

3時間程度やって全体は終わり。うちはもう少し残ってやることにしました。普段は一日練習にしています。翌日簿記検定があるのでさすがに引っ張ることはできないかなと思っていました。そのためプラスアルファで1時間程度補強を。お腹も空いてきますし、集中力も低くなっています。その中でどれだけきちんとした練習ができるかが大きい。最近かなり力を付けている選手のこういう時の取り組みはチーム内で一番かもしれません。それが結果的に力に変わる。ここは高く評価しています。ここは。

練習が終わって解散して学校に着いた瞬間に選手の忘れ物が発覚。複数人がいるのだから誰かきちんと気づけば良いのですかなかなかできません。私が途中まで取りに行くことになり、そこまで他校の先生に運んでもらいました。本当に申し訳ない。こういう部分の成長が出てくると色々なものが変わってくるのですが、なかなかそこまでできません。これからの大きな課題になると思います。

多少は負荷をかけることができたでしょうか?しっかりと行っていきたいと思います。
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