kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

最後のポイント練習

2014-09-17 | 陸上競技
火曜日、この日は最後のポイント練習。朝練はフリーとしました。私は3年生の面接練習を実施しなければいけなかったので練習には参加せず。自分たちでやるように指示を出しておきました。「ミーティング」の時間にあてられたか?ここは任せます。前日にあれだけ話をしていてそれをどう行動で示すか?優先事項が見極められないようでは先に進みません。

この日は練習日誌を読みました。いつも読むのですが。時間的に余裕はなかったのでコメントを書くまでは行きませんでした。それでも「想い」があるか、何を感じ取ったかは確認しておかなければいけません。日誌を書くと「きれいごと」を書いてしまう選手もいます。自分が相手によく思われたい、私に怒られないようにこちらが求めているような内容を書く。しかし、これでは次にはつながりません。何故このような状況になっているのか?自分たちが置かれている立場を考える。その中で本当にやらなければいけないことが分からなければ問題は全く解決しないのです。

「絶対に戦う」と書いている者もいました。その気持ちは必要です。しかし、「戦うため」に何をするかだと思っています。戦える状況になっているのか?気持ちだけ前向きになってもそれに行動が伴わなければ何も変わりません。「勝つ」と思って走っても技術的なことが伴わなければバトンは渡りません。根性論で勝てるのであればがむしゃらにひたすら練習したところが勝ちです。実際はそうはならない。ここに問題点がある。「練習メニュー」を消化するだけで強くなれるのであれば問題はない。本当にその意味を理解しながら何を目指すのかを考えながらやっていくことで初めて効果が出るのです。

午後の練習はポイント練習。短時間で練習を進めていくようにしました。練習開始前にテーピングをしました。一人は前日にオープンキャンパスに行って張り切り過ぎたようです。普段とは違う環境で練習をするのでいつも以上に頑張ってしまう所はあるでしょう。顧問の先生から連絡がありよく頑張っていたとのことでした。補強の時に少しハムストリングを痛めたということだったので大事を取って練習を休みにしました。保護者に来てもらって治療へ。先のことを考えたら無理をさせる必要はありません。もう一人はひざ裏の痛み。かなり良くなってきているようです。万が一に備えてのテーピングという感じでしょうか。3年生ですからモチベーションの維持が大変なところです。しかし、「国体に出る」という大きな目標がありますから今でもしっかりと練習ができています。立派だと思いますね。

アップはフリー。全体練習は並走から。この段階である程度動いているのが分かります。日曜日休みにして前日は軽め。身体が動くのは当然かなと思っています。疲れを抜きさえすれば問題なく走れるのは分かっています。あとはそれに見合う「心」の準備ができているかどうか。小さなエースが「かなり走れるようになってきた」と言っていました。この子の感覚は鋭い。ダメなときは「今日はダメです」とすぐに言います。足の痛みが治まってきたのもあるとは思いますが「かなり走れている」という感覚だったようです。後で確認すると「普通に12秒前半の走りができている」とのこと。まー12秒前半は普通ではないのですが(笑)。感覚的には12秒2~3くらいの走りでしょうか。十分ですね。

バトンは「2本ずつ」としました。通常であれば1本ずつで終わり。今回は男子が1レーン、女子が8レーンで4継の予選が行われます。あまりにも極端なレーンなのでレーンの真ん中を使って練習をさせておくことに。男子は真ん中のレーンに入る確率は低いと思っています。そのためアウトレーンで。女子は真ん中で。それぞれの感覚をつかんでおく必要はあります。この日のバトンは前日と比べるとかなり安定していました。男子は上手くなっています。女子は「最低限」のレベルを少し超えたかなと。それでもまだまだ精度は低い。考えなければいけない部分はあります。1-2走が少し詰まります。前日は「全く渡らない」という状況だったのである程度考えたのでしょう。前日は「早出」でした。この日は最低限の出はできています。

2-3走の練習に入ったところで他者はスタートへ。時間の節約です。全員がこの区間のバトンを見ておく必要はありません。男子の2-3、「ハイ」と声がかかってから手が出るのが遅い。これにより少しロスがあります。これも見越してやっておこなければいけないのかなという感じではあります。女子、2走がめちゃくちゃ走れています。前日にかなり言って聞かせているのでそれなりの気合が入っているのでしょう。とにかく速い。で、案の定バトンが詰まる。これまでは少し流れ気味だったのですがこの日は詰まる。「今日は走れている」という感覚、相手に伝えて足長の変更もしなければいけません。まだまだ甘い。気合だけで走っている感じなので・・・。それでも確実にわたるようになってきています。ここを最後に修正できれば面白いですね。

スタート、100mの方を見ていました。上述のように小さなエースは確実に走れています。一緒に2走も走らせました。「互角」とまでは行きませんがいい勝負をしています。30mまでは2走の方が前。60mは少し負けていたようですがいい勝負をしています。繰り返しになりますがそれなりに覚悟を持って走ればこれくらいは走って当然です。これまでが甘すぎた。厳しく指導されて初めてここまで来る。うーん、エネルギーがどれだけ必要なのか・・・。「先輩の走りをイメージして走ったら速く走れた」とのこと。「走りが全く違う」と小さなエースと全否定。イメージするにしたら少しは似てくるでしょうが似ている部分は全くありません。それでもここまで走れるようになっているのであれば百歩譲って問題ないかなと。追い詰められないと力が発揮できません。

最後に1本刺激を。短長は300m(笑)。練習で絶対に走らない距離ですがそれでも走らせました。女子は1人だけ250m。男子はマイルに出る者が「自分たちも走りたい」と参加してきました。距離は適度に短くしましたが一斉スタート。良く走りました。男子のエースは38秒を切るくらいで入ってきました。いや、これはすごい。上手くいけば面白いと思います。もちろんこれだけで判断できませんが。少し休息してすぐに折返しの100m。女子の短短は120m+60m。どうもハンデなしで走ったようです。小さなエースが先頭、1m位の遅れで2年生2人、ほぼ同じくらいで1年生が一人、もう一人が2m遅れ。十分です。このくらいの走りができれば面白いと思いますね。2年生がきちんと力を出せばリレーのタイムは昨年の県新人並みに出ると思います。昨年は両エースが12秒5くらいでした。他の2人は13秒中盤くらいでしょうか。この調子だけでいえば今年の方が少し良いのではないか?という感じさえします。昨年と比べると1年生の走力は今年の方が上でしょうから。

まー正直、バトンがきちんと渡るのかどうかの方が不安です。どれだけ走力があってもきちんとバトンが渡らないようなレースをすれば台無し。走力だけで勝負するつもりはありません。それでもかなり走れるようになってきているのだけは間違いないようです。客観的に見ていてそう感じますし、小さなエースの走りについているというだけでも十分評価に値します。一応、小さなエースに確認してみると「120mも60mもいつもの試合並みに走れた」とのこと。この子はここで走れたら間違いなく走れます。試合の方が強いのは確かですが。それについて走れた。自信は持てると思います。

追い詰められて初めて力を出す。良いことなのかどうなのか・・・。理想としては自分たちでそこまで行ってほしいという気持ちはあります。しかし、まだ高校生。今の3年生も1年前にどこまでできていたかは記憶から削除されつつあります(笑)。求める水準が高くなっているのはあると思いますが、目指すレベルが高くなってきているのは選手も同様のはず。そこを自覚して「自分たちで戦う」という気持ちを持ってもらいたいですね。練習としては良かったと思いますね。毎回これくらいの練習ができればいいのですが。
コメント
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