とりあえず練習について。全く触れていないので。
テスト週間に入ったこともあり練習は1時間程度としています。前の記事にも書きましたが「可逆性の原理」についてのプリントを配布しています。練習をどれだけするか。「適度に体を動かす」というレベルでは身体は「日常生活を送るレベルの体力」に戻ってしまいます。当然の話です。ここまで言ってやるかやらないかは私の関知するところではありません。無理やりやらせて結果につながったとしてもそれは本人のプラスにはならないと考えています。
考査期間中の練習パターンは3つ。
Aパターン
バランス系 → 体幹補強系 → 加速段階T走 → TDM走
Bパターン
BCT → シャフト補強 → スイッチング&片足スキップ → 合流走 → 60mバトン
Cパターン
軸系 → 瞬発系シャフト → ハードルジャンプ →DM投げ → スイッチングラン → 10バトン → 25並走 → 走練習(120)
という感じです。それほど負荷はかけられません。1時間程度ということで限られています。そうなるとドリル的な動きは一切省略。そこに時間をかけている暇はない。絶対に1時間で終わらせると決めていますから時間が来たら切ります。これはこの数か月間で学びました。
「体幹補強系」と書いているのが上半身と下半身の強化メニューです。サーキット形式でやっていきます。少し前までは最後にやっている者を待つことにしていました。しかし、これは意識の差が顕著に出ます。18分で終わる者もいれば25分以上かかる者もいる。負荷をかけようとしているかどうかによっても変わってきます。今はこの練習は20分できることにしました。待つ時間がもったいない。
私の大学時代。サーキットで負荷をかける。強くなるために練習をしたいと考えていました。が、全員が同じではない。話しながらやっている者もいました。適度に動いて適度に負荷をかける。待ち時間はかなり。多分大学院の時だったと思うので当時のキャプテンと「練習のあり方」について真剣に話をした記憶があります。集団でやることなのである程度は仕方ないと思います。しかし、そうではない部分もある。温度差が大きければ大きいほどこういう時に軋轢が生まれます。どの水準に合わせるのかというのは難しい。
時間で切るようにすると毎回同じメンバーが途中で辞めることになります。それに対して「やるべき練習ができなかった」と思うか「楽できたラッキー」と思うか。この差は大きいと思います。前の記事に書いたように適度に身体を動かしたいと望む者であれば疲れなくて済んだという感覚なのかもしれません。
先日tbで指導した時にはこの基本パターンをアレンジしておこないました。テスト期間にやっているメニューというのは「必要な要素だけを残している」ものです。やりたい動きの基礎になる部分を抜き出しています。1時間という限られた時間の中でやろうと思えば重要度によって選んでいく必要があります。
毎日必ず補強的なことをやります。ここは外せません。走るメニューも大切だと思いますがそれ以上に筋力的な部分を落とさずにこの期間を過ごすというのは大切だと考えています。基礎的な体幹補強であれば自宅でもできるかもしらません。道具を使ってそれなりに負荷をかけようと思えばグランドでしかできないと思います。
トレーニングだけをしても仕方ないのできちんと走る。走らなくても走りに繋がる負荷をかけて終わる。ここもやり続けたいと思っています。選手には勉強の合間には補強をするように話しています。これもやるかどうか分かりませんが。この期間中に練習に参加している者はある一定水準以上の取り組みのレベルだと思っています。まだまだ求めるレベルには届きませんが外に出しても恥ずかしくない。
数年前のこと。事あるごとに「練習をやりたくない」と周りに口にしている者がいました。周りもその発言を聞いて気を使っていました。あまりキツく言うと辞めてしまうかもしれないので。県総体で後一歩でリレーで中国大会という所まで行っていたので、負けた時には「次は絶対に」と言うのですが翌日には「やりたくない」と口にする。私がいない所で。何度も何度も繰り返して夏の合宿でも同じようなことが。合宿に来たけどいきなり「辞めたい」と言い出す。この時はhys先生が話をしてくれました。県新人まで持ちましたがその後また「やりたくない」と言い出す。繰り返しでした。
この時合宿で他校の先生に「取り組み」について指導をしてもらうことになりました。最も基本的な部分を他校の先生にしてもらう。本当に情けないなと。普段の指導が明らかにこういう場面に出ます。他校と一緒に練習をしたら「自分達はできていない」と気づくのではないかという指摘もありました。確かにそういう部分もあるかもしれません。が、外でやるほどの水準に達していないのであればそこに至るまでは自分のところで最低限のことまではやっておかなければいけない気はします。
練習だけをするつもりはありません。こういう限られた時間だからこそ考えるチャンスになる。メニューはそういう部分も含めて考えてやっています。
とりあえず練習について触れておきます。また書きます。