kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ミーティングから感じる部分

2019-08-30 | 陸上競技

合宿終了後、案の定私が体調不良に。風邪を引きました。雨の中で身体を動かさずに指導だけしていたので・・・。そのため水曜日は夏季厚生休暇を取って身体を休めました。バタバタで思うように休めていないのもあったので。

 

木曜日、朝から健康診断の不足分を補うために近隣の学校へ。胃検診をしました。毎回ですがなかなか・・・。

 

7時30分くらいから実施してもらったので練習時間には間に合いました。この日は予告していたとおりにミーティング。指示を出して少し離れましたがあまり進んでいないようでした。こういう部分で自主的に動けるようになるかは大きいのですが。まだまだリーダーが存在しない感じがあります。私が主導権を握ってやっていくのは簡単です。しかし、競技場面ではそうはいきません。自分たちで行動を起こす必要がある。ここができるかどうか。甘いですがグループに分かれてやるように伝えました。

 

その様子を見ていると書いてきた日誌をひたすら読むだけ。意見をまとめるという感じにはなりません。書いていることを読むだけでは本当に意見の積み重ねをすることはできない。ほとんどの者が「受け身」になっている感じがありました。この部分をどう変えていくか。3つのグループに分かれて話し合いをさせて代表者が前で話をするようにしました。ここも自信を持って前を向いて話をすることができない。とにかく色々なことをやりながら成長を促す必要があるなと感じました。

 

3つのグループとも同じような話。「前に出て引っ張れなかった」「声が出なかった」という感じでした。女子は「準部などを率先してできた」「他校の選手に教えることができた」と言っていますが男子は「できなかった」という部分が多い。こういう部分の振り返りも自分たちのこととして捉えられるかどうかだと思います。

 

あまりにも同じ話ばかりだったのでToに代表して「それ以外の話をするように」と伝えました。すると「去年合宿が終わってミーティングをしたときに今回と同じ反省が出ていた。また同じことを言っているというのは2年生がきちんとやっていないからではないか」と。自分自身も含めて「できていない」ということだと思います。昨年と同じ反省を言っていると成長がないということ。それがどれだけ分かっているのか。変わるチャンスは何度もあった。それが変わりきれない。

 

まさにその部分だと思ってそこからは私が話をすることに。前に出て気づいたことが。女子は全員筆記用具を持っていますが、男子は1人だけ。ここに差が出ているというのが明らかです。ミーティングの場に「座っておくだけ」で何か身につくのか。ミーティングで各自が話した内容をまとめようと思えばノートに書き留める必要が出てきます。また、私が話をする内容を記録しておこうと思えばそれなりに「書く」という行為が生まれるはずです。この時点での「差」が分かってくれるかどうか。「一生懸命やっています」と言われてもこういう部分で「差」を感じてしまう。明確な「差」だと思います。

 

感じたことを話しました。「技術」と「取り組み」について。結局は「技術」が身につくかどうかは「取り組みの姿勢」と「考え方」に左右される。受け身の姿勢で何をしてもやはり技術は身につかない。そこに加えて練習の「量」と「質」に関する話を。うちは「量」はそれほど多くないと思っています。ある学校では200mを10本走るというようなメニューがあると聞きました。走ることに意味がないとは言いませんがもっと効率の良い練習があるのではないか。走り込みだけで走りを作るというのは私はしていません。

 

「量」をこなす練習をする。その選手がこういう機会に「技術」的な要素を学ぶ。それによりあっという間に力が上がります。これまで何度か様々な合宿をしてきましたがそんな選手が何人もいました。500m+300mを走るようなチームもある。その選手が「走りのポイント」を知って意識して練習をすることで学校での練習が劇的に変わる。

 

200mを10本走るという例をもう少し説明しました。10本走れるような練習をしているのです。力をセーブしていかなければ10本は走れないと思います。そうであれば100の力を10本に均等に分けることになるのか、最後の数本だけ力を出すのか。どちらにしても10本走らないと追い込めないという感覚になります。社会人選手やトップ選手は少ない本数で追い込むことができます。1本の質が高いからです。しっかりと「やるべきこと」をやるので10本も必要ないのです。

 

高校生は出力が上がりません。やるべき動きができなかったり走りの中で力を出し切れないからです。接地の瞬間に力を入れる、最大スピードを出し続けることができればそれほどの本数は走れないと思います。本当は本数を多く走って追い込むというのは必要ないのではないかと思っています。結局「練習での強さ」というのは練習で何本も走れるという強さでしかない。実際のレースは「1本」です。その「1本」でどれだけ出力を高めて走れるかどうか。そこが分かるかどうかです。

 

高校生はある程度の本数が走れる必要があると思っています。400m選手は1日に3本400を走ります。さらにリレーもあるので5本は走る。100m選手であっても4継の決勝があってそこから100mの予選が始まります。決勝で力を発揮しようと思えば4本目の100mでベストパフォーマンスを発揮する必要がある。ある程度の「体力」が必要になる。体力というよりは「正確な動きの継続」かもしれません。

 

今回の合宿、走り込みはそれほど多くありませんでした。定期的に「精神的な限界を超える」という意味で走り込みは必要だと思います。しかし、日常的に本数を多く走る練習は今の私は考えていません。練習の意味を理解して1本1本の質を高めていければ速くなれると思っているからです。が、練習の内容をきちんと理解せずにやっていたらどうか。質も低ければ量もない。この状況で結果が出るほど甘くないと思います。そうであれば質を低くしてひたすら走る方が良い。

 

実際問題、試合でも合同練習でもうちの男子は「弱さ」が目立ちます。走力がないというだけではない。質も量もない練習をしている間は絶対に強くならないと思います。それが「筆記用具がない」という部分に現れる。その場面で何wかを学ぼうと思えば行動自体が変わります。話をした内容がどれだけ残るのか。後日日誌を見ると一人だけメモした内容を他の者が書き写していました。そこに意味があるか。

 

与えることはできます。それが自分の身になるかどうかは別問題だなと感じています。出力を高めて1回でしっかりと力を出せるというのがこれからの課題だと思います。このような話をしても伝わるかどうかは別です。何度もこの手の話はしてきました。繰り返すというのは「取り組み」の部分に課題があるのかなと思います。

 

意欲が高い者に合わせて進めていこうと思っています。批判されるかもしれませんがそれが「本当の意味での平等」だと思います。合宿中、女子は何度か直接私のところに動きについて聞きに来ました。「今のどうでしたか?」「膝の引き出しできていましたか?」と。こうやって言われればこちらも意識して見ます。90人近くいる場合は特にこういう部分が必要になると思います。今後は合宿等で他の指導者にも見てもらってアドバイスを受けるように話をしています。それが自分にとってプラスになるのだから。

 

長くなりました。きちんと振り返りはしています。それがどれだけ残っていくか。そこに尽きます。

 

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夏季強化合宿5

2019-08-30 | 陸上競技

続き。というかすでに時間が経過しているのでこちらの記憶も曖昧ですが。

 

前の記事に書いたように2日目の午後は私は別メニューでハードル指導。選抜でのハードルに向けて。後日談ですが選別での110mHは「ミドルハードル」で実施されるとのこと。ユースハードルかと思っていたのでその高さで練習をしていました。110mHへの参加条件が「100m」と「走幅跳」の記録が基準になっていました。タレント発掘という名目があるのだと思うのですがここに意味があるのか・・・。不明です。

 

このハードル練習をしている間、ond高校の選手がひたすら円盤投げのターンをしていました。直線で150m以上ある距離を回りながら進んでいました。股関節に痛みがあるから走るメニューを抜けて別メニューでということでした。走れないからやれることをやる。メインは円盤投げの選手です。3~4本分はやっていたと思います。何回回ったのか・・・。こういう姿勢がある選手は伸びますね。

 

この合宿中に目立ったのがond高校の選手の積極性です。すぐにうちの選手を捕まえて技術的なことを質問していました。こういう部分があるから強くなるのだと思います。この春の段階で女子の4継は上位に入っています。2年生チームでうちよりは1秒速い。県新人では間違いなくライバルになると思います。それでもこういう意欲の高い選手に対してはこちらもきちんとした指導をしたい。

 

大部分の選手が坂道走をしているのでkrkと一緒にそちらへ。私たちが到着したときにはすでに2セット目が終わりかけていました。距離は正確に聞いていませんが80-100-150-200-230だったでしょうか。下り坂も含めて実施していたということなのでかなり走っていたと思います。2セット目はピラミッド形式で少しずつ距離が減っていく形だったとか。距離というよりは「しっかりと走る」ということが午後のテーマです。技術的な部分が意識できれば良いかなという感じです。

 

うちの選手が走っていました。女子は一人体調が悪くなったようで練習から外れていました。それ以外の選手は集団の先頭で走っている。参加者の競技力から考えればある程度当然かもしれません。スピードを緩めようと思えばそれができる。ここに関しては支部新人のマイルの時に話をしていました。持つかどうかではなく「行けるとことまで行く」という感覚です。先のことを考えて質を下げて「走りきること」を目標にする意味はありません。女子に関してはこういう部分は大きく成長してきたかなと思います。

 

男子はかなり微妙。見ていると集団の後ろの方で走っています。400選手のhysは集団の先頭と競おうという姿勢はありました。が、1年生男子は・・・。あまりにもマイペースで走っているので指摘すると次の1本は先頭を走ります。次の一本はまた一番後ろ。この繰り返しでした。これでは練習の意味がありません。何度も話をしていますがこちらの話を真剣に受け止める感じが少ない。練習態度、指導以外の時の態度についても指摘を受けました。これは厳しいなという感じがあります。

 

今回の合宿では私が練習を進めていきました。うちの選手にとってはやりなれた部分がある。しかし、男子は他校の選手に正確に指導することができない。力的に負けているのはある。しかし、だからといってポイントを伝えられないのは別問題です。ここからも「普段やっている練習に対する理解」が分かります。普段細かい指導を受ける機会がない選手は大勢います。うちは細かい部分をかなりやります。「競技者」であれば自分が本当にやるべきことに気づいてもらいたいなと。

 

何度も書いています。目の前においしい料理が並んでいてもお腹が空いていなければ「食べよう」とは思いません。技術的に改善して速くなろうという「欲求」がなければ技術練習をしてもトレーニングをしても効果は出ないと思っています。元々競技をやっていなかった者に対して「速くなるための練習をする」というのを求めるのは難しいのかもしれません。それでも今回の合宿がプラスになるのではないかと考えていました。本質的な変化を生み出すためには時間とエネルギーがかかる気はします。本当にそれをやる必要があるのかどうかは分かりませんが。

 

今回の合宿、最初にも書きましたが「生活指導はしない」と伝えていました。技術指導をする際に後ろの方で聞いていない、見ていないという者に対してこちらがどれだけ提供するか。本当に競技力を上げたいと思えば自ずと行動が変わると思っています。それができない間は本当の意味での競技力向上はないと思います。「速くなりたい」「勝負をしたい」という気持ちが出てくるかどうか。それでも「そこで見ていて分かる?」「話聞こえる?」という投げかけはしました。キッカケを与えるのも我々の役割だと思います。その価値が分かるかどうかは「本人次第」かなと。

 

色々な場面で指導させてもらえています。ありがたいことです。その中で動きに対する考え方や必要な要素が見えてきます。この数週間でかなり指導をしました。こうやって記録しておくことで役立つ日が来ると思います。見直すかどうかは分かりませんが。批判的に書いているつもりはありません。結局は「どこを目指すのか」だと思っています。しっかりと見極めていきたいと思います。

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