kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

400mHの指導に関して・・・2

2019-08-07 | 陸上競技

思うことを。自分自身の今後の指導のためにも書き残しておきます。

 

今回の関わりの中で戦略戦術の部分をkd先生とkrkと何度も確認をしました。様々な条件を想定しての練習。無風の時、追い風の時、向かい風の時。単純に走ればいいという種目ではありません。どの段階でどう判断していくのか。それは経験と判断力だと思います。

 

400mHの練習に関してはkd先生が以前から「ランダムハードルがいい」と言われていました。調整能力を磨くという部分です。風の条件が違えば歩数が変わってくる。ハードルに対する距離感が変わってくる。それに対してどう対応するか。混成競技の選手が400mHで成功するのはこの部分が大きく影響していると思います。いろいろな種目をやることで自分の身体の使い方も身についてきます。それが400mHのレースの中で発揮される。調整能力は一朝一夕では身につかない。

 

一緒に練習させてもらうときには「前半の流れをどう作るか」という部分を重視していました。課題となるのが1台目の入り。ここが大きな勝負の分かれ目になります。何度も何度も繰り返しました。県総体前、中国大会前にも実施していたのですが高体連記録会の時にはスピードを上げ切らない中で入っていたのでkd先生と確認をして修正。ここは風の条件にもよって変わってきます。様々なパターンで実施。

 

向かい風対策もかなりしました。沖縄は条件が安定しない。バックストレートで向かい風が強くなる可能性がある。そうなると基本レースパターンである「4台目まで13歩、5-8台目まで14歩、ラスト2台が15歩」が出来なくなります。その時の判断をどうするか。krkはこの部分は素晴らしいと思います。自分の感覚で状況に応じて判断できます。ランダムハードルの効果は間違いなく出ています。逆足もスムーズにできるので苦にならない。

 

向かい風の時には「3台目まで13歩」という部分を確定。防府の競技場で強烈な向かい風の中で体験したので無理せず3台目までという感じにしました。そこからの14歩をどうするか。14歩を2回使うか、4回使うか。ここもkrkと何度もやり取り。本人は2回よりも4回のほうがスムーズにいくという感覚。これを重視することに。県総体では早い段階で15歩に切り替えて押していきました。今の本人の感覚が「14歩4回」というのであればそれでいいのかなと。

 

krkの武器は前半13歩で行ける部分だけはありません。伸びやかな走りに目が行きますが、本当の武器は「ラストの強さ」です。ギアが変わった時の強さは目を見張るものがあります。一緒に練習をするときには意図的にこの部分をやりました。通常の練習でもかなりやっています。通常学校でやる部分とは異なる刺激が必要かなと思っていたのでハードルを使っての走練習も実施。

 

うちの男子はハードル付きのkrkに勝てないので普通に走る。ほかの走練習でもkrkが全力で走って何とか抜けるくらいの「タイムハンデ」や「距離ハンデ」をつける。持ち味の「ラストの爆発力」を発揮させる必要があると思っていました。すべては400mHで勝つために何をするのか。そこに尽きます。

 

戦略的な部分の感覚のすり合わせ。これはかなり充実した時間でした。本人の感覚を確認しながら、どうすれば力を出せるかと考える。「勝ちたい」という気持ちが伝わってくるのでそれに対してこちらがどのような情報を提供するか。「やらされる」というのではなく「自分が勝つために」という感覚の選手と関わりあう中で「自分がやりたいこと」の再確認ができる。これも大きなことだったと思います。

 

その時その時にできることはやってきたと思います。こういう機会を与えてもらえたことに本当に感謝しかないなと思います。指導する中で400mHの指導の幅がかなり広がりました。400mHは専門性が高いと思っています。どのように組み立てるのかで結果は大きく変わっていく。戦うために何をするかを考えやすい種目だと思っています。

 

まとまりませんが・・・。一応やってきたことは記録しておきます。

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400mHの指導に関して・・・

2019-08-07 | 陸上競技

思うことを。

 

今回インターハイに直接指導している選手は参加できませんでした。しかし、以前から定期的に指導させてもらっているkrkがインターハイに出場していました。「日本一になる」という目標のもとサポートしてきました。こうやって関わる機会を与えてもらえたkd先生には感謝しかありません。

 

指導する人間として「強い選手と関わりたい」という感覚があるのかもしれません。自分が関わったというのは周囲に自慢できる部分なのかもしれない。こうやってblogに書くこと自体が「他者からの評価」を意識していると思われるかもしれません。私がkrkの指導に関わらせてもらった理由はいくつかあります。大きく2つ。

 

1つは「kd先生に恩返しをしたい」という部分。今の自分があるのは間違いなくkd先生のおかげです。kd先生と出会っていなければ「井の中の蛙」で自己満足で終わっていたと思います。競技に関することだけではなく多くのことを教わりました。そのkd先生に「頼られる」のであれば全てに優先して答えたいと思っていました。私にこうやって指導の場を与えてただけることも本当にありがたいなと思う部分でした。間違いなく自分で指導されたほうが徹底できる。それでも「400mH」という種目特性を理解されて「任せる」といってもらえたこと。本当に感謝しかありません。kd先生を「日本一の監督」にしたい。その想いが大きな原動力でした。

 

もう一つは「感覚のすり合わせができる」という至って個人的な理由です。krkと競技について話す。これは自分の中で最高に楽しい時間でした。走りを見て「今のどうだった?」と確認をするとこちらが感じている部分と同じ答えが返ってくる。どうするかを考えたときに動きと感覚のすり合わせができる。これは「陸上競技の指導」をする中で最高に楽しいと思っています。400mHは戦略的な部分で戦えると思っています。それだけではなくこちらがイメージする部分が一致する。自分ではできなことをkrkが体現してくれる。それを目のあたりにできる楽しさ。krkにも感謝しかない。

 

強い選手と関わる。それは一つのステイタスなのかもしれない。強い選手と知り合いだとかなんとかで「自分の価値」が上がったと感じる人もいるのかもしれない。私も傍から見れば同じ部類なのかもしれない。そこに関しては何を言われてもいいと思います。

 

関わりたい。そういう想いはほぼありませんでした。もしkd先生とkrkが「日本一」を目指すのであれば私にできることは全てやりたい。そう考えていました。出しゃばる部分もあったのかなと思います。それでもkrkと一緒に大阪のotk高校で刺激をもらったり、定期的に400mHのための専門的な練習をしたりと自分だけではできないことを学ばせてもらいました。

 

日本一を目指す。届くかどうかわからない部分のほうが多い。しかし、その大きな目標に向かって進む中で何かが変わってくる。それを改めて感じました。実際の部分はまた別に書きたいと思います。kd先生にもkrkにも「おめでとうございます」とは言えませんでした。インターハイで3位は誇るべき結果だと思います。しかし、2人が本気で目指していた「日本一」ではない結果に対して「おめでとう」と言えない自分がいました。ただただ「力になれなかった」という気持ちがあります。

 

本気で日本一を目指したい。強くそう感じました。また書きます。

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