続きを。準決勝終了後、レース分析と動画で流れの確認をしました。
kd先生とkrkと作戦会議。この条件であれば4台目までの13歩はきついかなというのがありました。他の組は風の条件が良くタイムは出ています。実際4組目は2着の選手も持ちタイムから大きくタイムを落としています。条件が悪かったのではないかと。チャンスはある。細かい部分をある程度考えておかなければいけないなと。きちんと走れば前半で遅れることはありません。対策を。
レースパターンとしては準決勝のように最後に逆足で2台越えていくのはkrkといえどロスがある。ラスト勝負になった時に逆足では遅れてしまうのではないか。14歩の利き足になった後に15歩に替えておかないといけないのでは。krkとも話してそこは意見が一致。最後の強さを出すためにはやはり15歩で行くほうが本人の良さが出る。
そのことをkd先生にきちんと伝える。自分の口から伝えるように話すと「先生、俺アイシングしたいので先生が言ってください」と・・・(笑)。まーいつものことです。kd先生には私から伝えました。気象条件によって流れは変わると思いますが。そのあたりのことも打ち合わせをしながら。現場にいないので・・・。
決勝。世界ユース金メダリストが内側のレーン。2台目までは全く同時に越えていました。3台目で半歩遅れる。4台目逆足。ここでハードリングが乱れる。初めて見ました。腰が少し残ってしまうようなハードリングになり、ここから一気にタッチダウンが落ちる。通常でかなり厳しい展開でした。この手のレース展開になったことはない。
8台目を越える時点で5番目。かなりの遅れでした。8台目は逆足。これは準決勝と同じパターン。しかし、そのまま14歩で9台目へ。ここで利き脚。少しずつ追いついていきます。10台目を15歩で走る。ラスト100mでの差を一気に詰めていきました。ラストの爆発力はすさまじいものがあります。結果は3位。よく追いついたと思います。
3位というのは本当に素晴らしい結果だと思います。インターハイで3位ですから。しかし、kd先生とkrkの「想い」を考えると「おめでとうごさいます」という言葉は出ませんでした。レースが終わってすぐにkd先生と電話で話す。「何が起きたのか?」という話になりました。レースがここまで崩れるということは過去ありませんでした。3位という結果を受け止めながら「次にどうするか」だと思います。
優勝した選手は強い。これだけは間違いないと思います。kd先生の「身体1.5倍計画」が1.2倍くらいで終わっていました。dgc選手は「強い」という印象を受けました。向かい風が吹いても4台目まで13歩。2台14歩でそこから15歩。予選から安定して走っています。悪条件の中で50秒5で走る強さ。国体でリベンジするためにはもう一度「身体づくり」と「スプリント能力の向上」をしなければいけないと話で一致しました。
かなり前からの懸念材料ではありました。krkは「速い」と思います。条件が良ければ50秒5では走ると思っています。しかし、こういう悪条件の中では「身体の強さ」が大きく影響します。投擲でも同じ。技術的に優れていてもそれだけで勝てるわけではない。スペックを上げていくことが必要になる。そう感じています。
競り合う経験が少なかったことも多少なりと影響していると思います。内側から抜かれたときに本来の走りができなくなっていた。200mから300mにかけてのタッチダウンの落ちがかなりありました。競り合いの中で冷静に自分のレースをする経験も必要になると思います。力みからレースの流れを見失う。ここも課題として残るのかなと。
ここまで私が詳しく分析する必要があるか。これも越権行為かなとは思います。しかし、冷静に分析しておかなければリベンジを果たせないと思っています。縁あってこうやって関わらせてもらえる。その中から私自身が学ばせてもらっている。kd先生には感謝の気持ちしかありません。こうやって「育ててもらう」という部分。これまで何度も何度もこういう機会を与えてもらえています。恩返しをしたいと思っていました。果たせませんでした。申し訳ないなと強く感じています。
それでも今回の経験を次に活かしたい。私自身の指導にも活かしたい。自分で400mHの選手を育てて日本一を目指したい。その想いが強くなりました。これは「出会い」も大きく影響すると思います。いつになるかわかりませんが「400mHで日本一になりたい」という選手と出会い育てていきたい。
kd先生とkrkに心から感謝。ありがとうございました。