土曜日。雨予報。が、それほど降りませんでした。開始時には問題なく練習ができそうな感じ。とはいえ途中で降ってきて移動するのも面倒なので最初から室内で。蒸し暑い部分があるので室内は大変です。コロナ対策のために可能な限り窓は開けます。ここは必須。
前日の練習でかなり足運びをやりました。そのおかげで下半身が筋肉痛になっているとのこと。ランジと足運びドリルをするだけで「必要な筋肉が鍛えられる」ということが判明。難しい補強をしなくても必要な筋群に刺激を入れることができる。こうなるとさらに「ウエイトやらなくていいや」という気分になります。大きな筋群を強化するのではなく「必要な筋肉」を強化したい。それが「補強」であったり「ドリル」であったりするのかもしれません。
この日は前日以上に「徹底する」ことを伝えました。「動きの基礎」をひたすらやるということは少ない。合宿でもあれば別だと思いますが。選手には「3日間しっかりとやれば変わる」という話をしました。逆に「3日間しっかり基礎ができるところは少ない」というっ部分も。なんとなくやるのではなく「明確な意図を持ってのドリル」です。関西のほうではあまりドリル的な動きをやるのを見たことがありません。「基礎的な部分」を動きながら身につけるというのもあると思います。。「意図」が明確であって「動きながらやる」ことと「良く分からないけど動きながらやる」というのでは全くの別物になると思っています。ここは「こだわり」をもってやっていきたいですね。
練習の最初はいつも通り。軸とバランス。そこから上半身下半身。MD腹筋を一通りやってから「車系」の流れで。これはかなりしんどかったと思いますね。蒸し暑い中での補強です。精神的にもきつい。汗だくになっていました。セラバンド補強とハードル股関節をやってから「固定系」を。一連の流れの中でやっている感じです。ここは変えない部分。どんなことがあっても「必要な要素」を少しずつは入れておきます。固定の部分はトレーニングにもなります。「止める」ことで負荷がかかるからです。開始が少し遅れたのもあってここまでで約1時間程度。良くやります。
で、ここからが本番。引き続き「足運び」です。前日の流れがあるので最初だけは任せました。膝締めドリルを徹底。昨日に引き続きです。かなりきつそうでした。息が切れるという負荷ではなく「地味にきつい」という部分ですね。それでも「半歩」しか進まない足運びドリルは負荷が高い。やりすぎると股関節を痛めてしまうかもしれません。筋力的な部分も含めてしっかりとやっておきたいと思ってはいます。段階を追って階段ドリルもチューブ歩行も。階段などはかなり細かいところまで指摘。階段の角度と膝の引き出しの方向。「斜め上」に引き上げる感覚が作れます。最初はB持ちで実施。そこから上半身と下半身のっタイミングを合わせながらやるこれも長い。
階段になると「前まで持ってくる」という感覚が疎かになる選手も出てきます。階段の一歩歩行は「引き出す脚」だけではなく反対側の足もキチンとやらなければいけません。段差があるのでしっかりと乗るイメージがなければ前で接地してしまいます。全ての動きを「走りにつなげる」という感覚。横から見ることもできるので「直線的に運べているかどうか」を確認できます。地味にひたすら。ここは大変です。
そのまま「スティックドリル」へ。この部分が不足しているかなという感じを受けています。以前は「重心移動」を含めてのスティックドリルをやっていました。試合のアップに入れている動きです。しかし、いつのまにかやらなくなっている。シザースなどで代用している部分はあるのですが。これをもう少し丁寧にやっておくと「膝と腰の移動」ができる気がします。この日は本当に狭い足長で。両足も入れたのですが「感覚が作りにくい」というので取りやめ。片脚の本数を増やしました。こうやって「感覚の確認」ができるのはいいなと思いますね。言われたままやるのではなく「難しい」「分からない」とコミュニケーションをとることで分かることもある。重要。
ここまでで開始して3時間くらいが経過していたでしょうか(笑)。長い。それでも「徹底する」という話をしていたので。合宿をやっていると思えばいいと思います。逆に「基礎的な部分」だけで2~3時間できるところはそれほど多くないと思います。どうしても「やることがないので走ろう」という感じになる。走るのが一番簡単ですからね。そこに至るまでの「プロセス」をどうするか。重要だと思っています。ちなみに「補強」だけで3日間の合宿をやり続ける自信があります(笑)。選手の身体が持たないでしょうが。「やりたいこと」を明確にして突き詰めようと思えば色々な方法があると思っています。まだまだできることがたくさんあります。
ハードルドリルver2を。これも前日と同様。重心移動がない中で徹底的にやる。そしてここまでくると「股関節の動き」までが練習の内容に含まれてきます。ハードルを使うことで「股関節をどのように動かすのか」の注意点が増えてきます。疲れて上がらなくなっている可能性はあるのですが「詰める」という部分は変わりません。ランジ系などを入れるのもそのためです。ランジ系を入れることで「股関節が詰まる」ことと「腸腰筋が引き延ばされる」というのがあります。走りの中でストライドを出していくためにもここは少しずつやっていきたい。ホッピングなども組み入れながらやると効果は高まると思いますね。
で、いったん休憩(笑)。補強にしました。本当はBCTを入れようと思っていたのですが思いのほか他の部分に時間をかけすぎてしました。これは本当にドリルだけで一日練習になってしまう。諦めました。腸腰筋補強(まだやるか?!)と中殿筋補強を。中殿筋も「詰まる」という感覚の中でやっていきます。
長いですがそのまま続けます。ここまでは「移動のない感覚」でやってきました。しかし、それだけでは進みません。「縦の動き」は基本ですがそれだけでは「その場足ふみ」のようになってしまいます。ここから「水平方向へ」切り替えていく必要があります。これだけやったのにまだやるのか??と言われるかもしれませんが。この日は「徹底的にやる」と伝えています。少しだけ「壁抜き」を。チューブを使っての壁抜き。これは新入生はカット。動きをやるのは難しいのでまた時間があるときにという感じですね。その間は別途スティックドリル。
かなり削って「スイッチング」と「片足スキップ」、「スプリントミニハードル」で終了。これだけ段階を追ってやると明らかに動きの変化が生まれます。単純に走っておけば速くなるとは思っていないので。この部分は必須かなと。普通の選手が戦うために何をするのか。ここが私の中でのテーマです。
結局5時間近くかかりました。かなり長い。「基礎合宿」です。いつもこんなにやるわけではありません。やることが多すぎてオーバーフローしている可能性もあります。それでも「やる意味」を考えながらやることで効果は高まります。体力的なものもあると思います。新入生には無理をさせずにと思っています。長い目で見たときに「やってよかった」と思える部分を伝えていきたいなと。
まだできますが「体力」「筋力」「心」の部分も含めてここまでとしました。長すぎるという批判もあるかもしれませんね。まー様子を見ていきます。