kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

楽しい時間

2020-06-19 | 陸上競技

感覚的な部分の話を。これは非常にわかってもらいにくい話だと思っています。私自身として「楽しい」と感じるところです。が、周囲の人はそうは思わないかもしれません。私自身の「感覚」や「価値観」の部分だと思っています

 

練習の中で「見守る」ことに力を入れています。基本的には「自分たちでやる」というスタンス。しかし、「組み立て」はこちらでやっています。一から十までそばにいて「きちんとやりなさい」というのは避けたいし、意味がないと思っています。自分たちのために練習をしているのだから。「やらない」者に対して「やろう」と声掛けをするのは違う。きちんとやらない、きちんとできない者は最初から「やらなくていい」と思っています。冷たいと思われるかもしれませんが。そこまでの「義務」はない。「やろう」としているのであれば手を差し伸べますがそうでない者に「やるように」と促すのは違うなと。

 

先日から「動きの基本」について時間を割いていたりします。また練習の中で「なぜこの動きをするのか」「この動きが何につながるのか」を説明する時間があります。これは必要だと思っています。「やっておくように」という前段階で「その理由」や「意味」が分かっていなければ「その辺に穴を掘る」のと同じ。意味がありません。そういう時間の中で「感覚のすり合わせ」をしていきます。ここは非常に楽しい。

 

「ランジ」の姿勢からの「膝の引き出し」をします。これは「膝の引き出し」と「重心の移動」を合わせていく練習です。「トレーニング」ではなく「走るための感覚づくり」として位置づけています。その動きの中で「何を感じるか」という話をする。「押す感じ」がするというので全体を集める。この部分で何がしたいのか」です。地面を押すことを求めてやっているわけではない。「膝の引き出し」と「腰の移動」を作り出すための練習。

 

「理論的な話」を少ししました。当然ですが細かい部分は分からないと思います。それでも試行錯誤しながらやっています。ある選手が「ランジの幅を小さくしたら意識しやすい」と言っていました。それでいいと思います。「幅を小さくする」ということは「重心移動の距離が小さくなる」ということです。そのほうが意識しやすい。「トレーニング」としてこのランジをしているわけではない。「技術練習」なのです。

 

幅を広げるとどうしても「後ろにある重心を前に運ぶ」ために前足側がずっと力を加え続けようとします。これは私がやりたい動きではない。「支持脚」は「力を伝えるための道具」です。この脚が力を発揮しようとするのは避けたい。後ろにある重心が前側に移動する際、「結果」として大きな力が加わります。当然の話です。「意図」して力を加えるのか、「結果」として力が加わるのか。同じ動作でも「全く違う」と考えています。

 

練習の中で「膝と腰の移動」を作り出します。これを段階を追ってやっていく。「蹴る」動作をしたくない。「蹴る」ことで次の動きが遅れます。これも感覚的な話。ランジから「壁抜き」をやってチューブを使っての「チューブ重心」もやりました。普段の「膝締め」ではその場にとどまります。理由は「引き出し」をしないからです。静止できるレベルで実施するから。それを「移動」を伴う練習に切り替えていくと「膝の引き出し」が入ってくる。そうなると「耐えられない」状況になります。

 

膝を上げてから軸を倒していくという動きは見かけますが「膝と腰の移動」を伴う動きほぼない。それを生み出すために「チューブ重心」をやる。もうここまで来たら「マニアック」な話でしかないので分かりにくいと思いますが。実際に「脚だけ動かす」ことはありません。「重心の移動」を伴うのです。しかし、最初から「移動」すると「膝締め」ができません。移動すると難しくなるからです。しかし、本当は「移動したい」のです。矛盾していることを書いているように見えますが、一貫していると思っています。

 

その段階から「片足スキップ」につなげていく。練習の中で「スイングで進む」という感覚を強化するからです。全ての動きは「前に進む」ということに繋がっていく。「良く分からないけどやっている」練習というのも存在すると思いますが、今やろうとしていることは全てが「進むため」でしかない。中途半端な走る練習はしません。だからこそ「感覚をすり合わせる」作業が必要です。「良く分からないけど走っている」という選手もいると思います。それでも速い。が、「スポーツ」として「競技」としてやるのであれば「理解する」ことをさせておきたいなと思っています。

 

「感覚が分かる」というのは選手にとっても「楽しい」と思います。これまでできなかったことができるようになる。それで「少しずつ速く走れるようになる」のであれば「練習が楽しい」と感じられる。そういう雰囲気を作っていきたいなと思っています。「嫌だけど練習に来る」というのは避けたい。「みんなが行くから行く」というのも止めてもらいたい。自分のための練習にならないから。

 

かなりこだわってやっています。それに対して選手も「違いが分かる」という感じになってくる。うちのテーマは「普通の選手が速くなる」ことです。これできれば「速い選手はより速くなる」というのを実証できます。ここは面白いなと思っています。

 

まとまりませんが。なんとなく「楽しいな」と感じる部分があります。地味にやっていきます。地味に。

 

コメント (2)
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