kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

久々に真面目に短い距離を走る

2014-06-08 | 陸上競技
ここ最近、記事のタイトルが長くなっています(笑)。タイトルは一番最初に打ち込むので「blogを書こう」と思った時の気持ちをそのまま書いています。あとで見直すとなんでこんなタイトルにしたのかなーと思うこともありますが、書き直しはしないようにしています。雑然と書いていくのでなかなか難しいところです。

土曜日、この日は絶対に走っておきたいと考えていました。毎年県総体の翌週は周南市選手権となっています。かなりの人数が参加するのですがここ数年は参加していません。これには色々と考え方があると思っています。総体が終わってから何度かしっかりと強い負荷をかけておきたいなと思っているのですがこの選手権に参加するとそれが果たせなくなります。レースは最大で3本くらいになりますし、アップ場所が確保できないため選手がきちんと身体を動かすことが難しくなります。小学生と同じ大会に出るということはかなり大変です。「地元の大会を大切にする」という気持ちはありますが、義理人情を優先してインターハイ路線の調整が上手くいかなくなるというのは絶対に避けたい。事前に「大会あるけど出るか?」とキャプテンに聞いてみたのですが「出なくて良い」と即答だったので申し込みをしませんでした。チームとしての行動を優先させてもらっていむす。周りから見ると「感じが悪い」と思われるのかもしれませんし、一日レースに出たくらいでそんなに影響はないと思われるかもしれませんが、私も選手も一年間かけて必死にやっていることを優先します。

ということでこの日は一日練習を計画。午前中3時間、午後トレーニング1時間の内容としました。絶対にやっておきたいことがいくつもあるのでそこは外すわけにはいきません。午前中はスプリント練習で午後は身体作り。ここ数日間、まともに走れていなかったので何があってもこの日は短い距離を走ると決めていました。本来であればこの日は少し長い距離を走ろうかと思っていたのですが、前日の雨のおかげて予定は大幅に変更。前日、短い距離を6本程度しか走っていません。明らかに不足です。この状態で長い距離を走ることはうちのスタイルとは違う気がします。優先すべきはショートスプリントの能力向上です。

ということでフリーアップとしてその後短い距離をしっかりと走ることにしました。アップが終わった位からかなり陽射しが強くなっていました。バテることも予想されたので氷を準備して練習の合間に身体を冷やすことにしました。これは選手からの申し出でした。日向で練習をすることになるのでそれだけでダメージがあります。少しでも疲れない、効率が良くなるのであればそちらの方が良いですからね。

並走は2本ずつ。カーブから直線に入るところで行いました。うちはバトン流しは一切行いません。というか流し自体やったことがない。これは特殊なのかもしれません。が、今の所必要ないと考えています。個人レースの時にもやりません。まー考え方の部分だと思いますが。とにかくMAXスピードで走る練習が大半です。並走も2人でバトンを全力で渡すようにしています。当日の選手の調子を図るという意味もあります。

終了後はバトンパス。これも2本ずつとしました。2年生が絶不調の中で迎えた県総体から一週間が経ち、ある程度回復の兆しが見られるようになりました。これにより足長を修正しなければいけなくなります。これも頻度の問題です。総体の前はここがきちんとできませんでした。走れていない選手がいて走れている選手がいる。この差を前日、当日に修正することが難しかった。力が安定してくれないと大きなミスにつながってしまいます。この日も微妙なところが少しありました。2本目には修正ができましたが、もっと早い段階てきちんと会話をしてお互いの調子を把握しておかなければいけないと思います。お互いがトップスピードでバトンを渡すということができていない中で県総体を通過できた。危ないところでした。全員の走りを高いレベルで安定させなければいけません。47秒台を出すことでインターハイは近づくと思っています。その可能性は十分にあると自負しています。が、そのためには絶対に走りを安定させなければいけない。総体のように綱渡りのようなレースを続けていくのだけは絶対に避けなければいけませんから。

終了後はスタート。この辺りから練習を見るのが結構大変になって来ました。人が多くなり安全を確保しながらですね。中国大会に進む選手の動きを中心に見ました。とにかくこの子達が走れるようにするというのがこの数週間の最大目標ですからね。小さなエースはスタートが安定して来ました、まだ「抜群」というレベルまでは来ていません。この子の最高のスタートが決まれば間違いなく12秒0は出ます。この日は12秒1~2くらいの安定だったと思います。後半は疲れていましたが(笑)。大きなエース、総体では出遅れました。ここを克服することが大切。スタートにとらわれすぎてこの子の良さがなくなってしまうのは絶対に避けたいので速く出るというよりは遅れずにきちんと加速に乗ることを優先しました。一本目はイマイチだったので少し修正をすることに。それ以後は遅れずに加速に乗れている様子だったので一安心。12秒0は出せるんじゃないかと思いますが、まだまだ本人の狙うところまでは足りません。中国で11秒台を出すための練習をしていきたいと思いますね。

調子が上がって来ない者がいるのでここは本当に個別に対応。膝が出ないとのこと。意識は「膝を前に」という感覚のようですが上手くいきません。こちらとしては他の部分に意識を持っていかせることにしました。意識しても動きが変わらないなら他の部分に意識を置いて走る方が改善されると思っています。腕に意識を置かせました。これにより随分前に進むようになりました。この子達の指導をする中でこちらが学ばせてもらっていると思います。こちらがイメージすることを実際にやってみてくれることで指導の幅が大きく広がっています。型にはめる指導ではなくそれぞれに合った指導を見つけていくことが必要だと改めて感じています。

スタートが終わってからカーブから直線に入る練習。ここでトップスピードに乗せる練習です。3本2セットを計画していましたが3本やったところで終了。スピード負荷をかけていたので3本目はバテていました。この練習でスピードを緩めて走っても意味がありません。動きを見ていて判断をしてやめました。ここまでにある程度の本数を走っていましたから問題なし。

その後、食事休憩を挟んでトレーニング。午前中の練習が終わってから選手が自分達でバケツに水と氷を入れてアイシングをしていました。雑談の中で話しをしているのかと思ったのですが、自分達で必要だと判断してアイシングを始めたようです。とにかくこの辺りの行動力はすごいですね。小さい氷では対応が難しくなると思うので今後続けるようであればこちら側で100均で大きな容器を準備して氷を作れるようにしておきたいと思います。なんか私は完全にサポート役です(笑)。

午後はBOXを使ったトレーニングとバランスディスク。これで良いと思っています。シャフトをやると間違いなく気持ちが暗くなります(笑)。気分良く練習できる雰囲気を保つことが大切。私は細かいことを言わずにずっと見ていました。途中、中国大会の宿泊先に関する連絡が入って来たのでその対応も。かなり良い宿を準備していただけるようです。いや、本当にありがたい。

2週間後の土曜には4継は終わっています。とにかくそこの舞台に立つまでにどれだけ万全の状態で立てるか?ここが大切だと思っています。土日にどれだけケアができるか?何人かはすでに整体を予約して身体を整えるようにしているとのことでした。かなり前向きに行動できるようになって来ています。心と身体の準備をしっかりとしてもらいたいですね。私にできるのはこうやって念押しをすることだけ。最後は選手に任せます。本当に戦いたいのであれば自分の行動に責任を持つはずですから。

午前中の練習は2時間59分、午後の練習は59分。約束の時間を守りました(笑)。キャプテンに「最近、先生時間守りますよね」と言われました。「総合実践で時間厳守って言ってましたもんね」とも。うーん、なかなか厳しい(笑)。

月曜からもメリハリをつけてしっかりと取り組みたいと思います。良い負荷をかけられたと思います。
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雨が降るんですか・・・

2014-06-07 | 陸上競技
木曜日、この日は少し技術的なことをしてから走ろうと思っていました。やるとしてもショートまでという計画。朝の段階では小雨が降っていました。仕方なく軒下で動きの確認。寝転がって脚運びをやってから立ってその場で確認。少し思うことがあったので全体で「重心」の確認をしました。以前はよくやっていたのですが「目を閉じて片足立ち」の姿勢を作り20~30秒間静止。自分自身の身体の「軸」を作り、それを感じる。思っている以上に安定しない選手が多いのが現実です。止まっている状態でそれができないのであれば走っているときには安定しません。それを何度か繰り返して階段ドリル。地味です(笑)。

午後は上述の通り「少し走る」予定。始まる前に小雨が降っていたのでグランド状態があまり良くありません。うーん。練習開始前に全体を集めて話をしました私の高校時代の話です。2年生の時に県新人で優勝してかなり走れるようになって3年生の春を迎えました。ある日、練習直前まで雨が降っていたのでグランドでは走れず。かなりぬかるんでいていたので近くの山で練習をして戻ってきました。そこで顧問の先生が出てきて「勝手に練習をして」と怒られました。普段から自分たちでやっていたのですが・・・。「走るのを見ていないのでグランドで走れ」と言われました。状況はよくないのに・・・と思いながらも仕方なく走る。そういう気持ちで走っていたからかもしれませんがグランドのぬかるみで足が滑りました。この瞬間にこれまで経験したことのない激痛。かなりひどい肉離れをしました。これによりインターハイ路線のレースはほぼ終了。全て自分でケアをする状態だったので肉離れからの回復手段も自分で調べて行うだけ。中国大会まで進むことができましたが準決勝では自己ベストから2秒以上悪い状態で敗退。悔やんでも悔やみきれないシーズンとなりました。

選手にはこの話をしました。どれだけ力があっても「怪我」をしてしまったらおしまい。全力でレースができない状態になれば勝負はできないのです。私はそれほど理不尽な要求を選手にはしないつもりです。この日もグランド状態が悪いので屋外で走るのは止め。無理をする必要はありません。走らなければいけないという気持ちは当然ありますが、それ以上に「万全の状態でレースをする」方が大事。自分の身体のコントロールは自分自身でしかできないのですから。

また、春先に一緒に合宿をさせていただいたMiyashoのTakasu先生からのメッセージも選手に伝えました。遠い地でうちの選手が活躍してくれていることをうれしく思う。チームの選手にもそのことをしっかりと伝えたと言われていました。また、県総体で活躍したのは「過去のこと」でしかない。これからはその「思い出」は忘れて勝負の舞台に向けてやるべきことをしっかりと考えて進むように選手に伝えてほしいとのことでした。本当にありがたいことです。今から全ての地区で地区大会が行われます。どれだけ力があってもここで6番以内に入らなければインターハイはない。県で勝ったことに浮かれるのではなく次にやるべきことに集中しなさいということです。キャプテンを中心にこのあたりは分かっていると思いますが、もう一度念押しですね。「山梨で逢いましょう」というメッセージも伝えました。奮起してもらいたいものです。

1時間程度動きの確認をしました。その後、無理の内容に屋外で動き。2年生のスキップが上に抜けてしまうのでこの部分の改善をしておきたい。そう思ってチューブを使ってスキップ。前に進みません(笑)。それでも方向を確定させるには十分だと思います。その後少し改善された感じがありました。そのまま「腰が進む」という感覚を作るためにチューブを使って歩く。これも地味。普通に歩くだけなのですが腰が進む感覚を持たせたい。何故か数人ロボットのような歩き方になっていました(笑)。変な力みがあるのだと思います。

最後に頭の上にペットボトルを乗せて歩く「軸づくり」も実施。これは織田記念の時に2年生でインターハイ2冠を達成した選手がアップ場でおこなっていました。一緒にいた大きなエースと「え?」と驚いたのを覚えています。午前中に軸づくりの部分を少しやったのでもう少し確認してみたいなと思って。これはこれで本当に難しい。多くの選手がかなり上手くなりました。中国大会前に何をやっているのか?という話ですね(笑)。これにより雰囲気は良くなりました。笑いが絶えない。だからといって練習に集中できないという感じではありません。悲壮感がない(笑)。インターハイに行くんだという気持ちは強くあると思いますがだからといっていつもピリピリしている感じではない。「やるときはやる」でいいと思います。まー切り替えができればこのような雰囲気の方がいいチームになるのかなと感じています。切り替えができずダラダラするならこちらか強制的に気持ちを引き締めるための檄を飛ばさないといけませんが、今のところ問題なし。

2時間程度で終了しました。これで疲れはだいぶとれたと思います。これから1週間ちょっと頑張らなければいけないかなという感じですね。油断せずにしっかりと取り組んでもらいたいと思います。良い練習でした。
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練習再開?

2014-06-07 | 陸上競技
水曜日、練習再開の日としていました。本当はもう少し休んだほうが良いのではないかという気もするのですが。うちの選手がどれだけタフか分かりません。4年前の中国大会、県総体でフル稼働してからそのまま中国へ。全体的にかなりの負荷がかかっていました。これは師匠からも言われていたことなのですが、「普通のチーム」が県総体で総合優勝するというのは我々が思っている以上に身体にかかる負荷が大きい。師匠が総合優勝したときにも長距離選手0だったと伺っています。うちも同様でした。やはり疲れが抜けきらない状態はあったのでしょう。中国7番の時の大きなる反省点だったと思います。「やらなければ強くならない」というのは当然なのですが、3週間で大きく変わるというのは考えにくい。力を出せていない者が出せるようになるのとは違います。変に気負う必要はないと思っています。いつも通りやるしかないなと。

この日はトレーニング中心。よくよく考えてみるとかなりの時間トレーニングができていません。試合が続いたり中間考査が入っていました。基本的な補強は継続的に行っていましたが強い負荷をかけることはできていませんでした。うちの選手は時間をかけて体幹トレーニングを入れています。ここが大幅な伸びのベースになると思っています。いわゆる「筋トレ」とは違います。筋肥大しないようにしながらも必要な金軍を強化していく。以前、「shokoが筋力をつけすぎている」と言われていたと聞きました。そうかもしれません。が、ボディビルダーのような肥大は一切していません。ウエイトもやっていません。基本的なことをやるだけ。それで十分だと思っています。

中国大会に向けてやっておきたいこと。これは落ちてきている筋力の回復です。もちろん、何度も何度も入れるつもりはありません。必要最低限の負荷をかける。数週間ぶりにシャフト補強をしました。本来であれば全員一緒の場所でやりたかったのですが雨のため室内で行う必要がありました。仕方ないので学内のあちこちに散らばって練習。距離は30m設定しにしています。本来であれば40mやりたいのですが疲れてきて動きが雑になることがあるのでこの時期には「意識できる水準」で我慢することにしています。見ていると小さなエースは接地時間が短い。切り返しが速い。これに比べて2年生は接地時間が長くなかなか前に進みません。トレーニングの中に意識するポイントを置くかどうかで練習の質は変わってきます。「早くやってしまおう」という部分ではないと信じています(笑)。

屋外での補強ができないので軒下でこれも久々にバランス系のトレーニングを導入。バランスディスクを利用してのトレーニングです。スクワットやランジ腕立て伏せを行いました。これをやることで自分の身体のコントロールができるようになると思っています。地味ですけどなかなかできません。やはり少し安定感がなくなっていました。いつもなら簡単にできていたことがバランスディスクから落ちる者が複数いました。こういう地味な練習も継続して行う必要があるのかもしれません。

かなりの時間やりました。間違いなく翌日は激しい筋肉痛になることでしょう(笑)。それを分かっていて取り入れています。次の日の練習をどのように迎えるか?ここは大きなことだと思います。練習が終わった瞬間から次のことを考える。やって終わりではないのです。選手には少し苦言を呈しておきました。雰囲気が明るい。すごいいいことだと思います。こういう時に必ず「調子の乗りすぎる」者が出てきます。普段よりもテンションが上がりすぎてします。それにより必要ない怪我をする。絶対にいいことではありません。自分をコントロールする。また、明るく話しているつもりでも段々とエスカレートしていって言葉遣いが悪くなることもあります。自分たちは良いかもしれませんが「周りで聞いている人」が「え??」と思うような言葉を意識しないで発することがあります。節度を持って行動するというのが必要です。

分かってはいると思いますがあえて念押ししました。雰囲気は良いです。このまま続けてもらいたいと思います。
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フリー&話しを聞く

2014-06-06 | 日常雑感
火曜日、この日は練習は基本的にフリー。3年生に関しては練習に来ることを禁じました(笑)。まー3日間すごいレベルで競技をしていますからここで無理をさせる必要は全くないと思います。来たら何かしてしまう可能性があるので(かなり低いですが(笑))、休ませました。

中国大会がない者は「自分で考えてメニューを決めなさい」という完全にお任せメニュー。目の前に大会があるわけではないので今自分たちが必要としているものを見極めて練習をさせる。時にはこういう練習も良いかなと。私はお世話になったショップに選手と一緒にお礼を言いにいきました。こういうことは絶対に本人を連れていかなければいけない。お世話になったのは私ではなく選手です。ここで代わりにお礼を言うのではなくやはり本人が言うことは礼儀だと思います。ここに1時間程度かかりましたが必要な時間だと思います。

学校に戻ると練習をしていました。マーク走やタイヤ引きをしていました。ここに関しては任せていますから何をやっても問題なし。2年生女子は走ろうとしていたのでストップをかけて補強に切りかえました。この子達は走るのではなく体幹の強化を優先するべきだと思います。休むことと鍛えることを並行してやっておかなければいけないと思います。

ある程度選手に任せると決めていたのでこちはからはなにもいわない。そこも必要なんではないかと最近すごく思っている。何から何まで私がやるようなチームではいけないのではないかと。それほど技術指導をされないチームでも速い選手はいます。うちはかなり指導を入れます。私から言われたことをやるだけで終わってしまうようになるのは避けたい。時にはやりたいようにやれば良いんじゃないかと感じています。

そのまま2年生は卒業生の話しを聞きました。すごく有意義な時間だったと思います。1時間以上は聞いていたと思います。まー基本的には私が話しをしてそれに乗っかるという感じではありましたが(笑)。すごくいい表情をしていました。変わってくれると思っています。2年生が帰った後しばらく卒業生と話しをしていました。すぐに現役時代の気持ちに戻ります。

ひとまず書いておきます。雰囲気は良いですね。県総体の結果は上手くこの子達に溶け込んでいるのだろうとおもいます。とにかく平常心で進んでいきたいですね。また書きます。
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県総体~次に向けて2年生へ話す~

2014-06-05 | 陸上競技
県総体を終えて学校に戻り話をしました。ある程度話しをして3年生を帰らせました。この子達にこれ以上何も求めることはありません。中国大会でこれ以上速く走ることを求めることはありません。最期はこの子達は自分で最高の走りをしてくれるはずですから。

ここで考えなければいけないのは2年生です。精一杯やっているのかもしれませんが、様々な条件が重なって結果的に走れませんでした。このレベルでこれから先、本当に戦えるのか?3年生に頼っているからこのような結果になる。今回、2年生がいつも通りの走りをすればもっと楽に良いタイムが出せています。かなりの確率で48秒3を切るレベルだったと思います。それなのにこのタイムはどうなのか??

二人のエースの存在でチームが成立している。2年生はいつの間にかその二人に頼っていて自分の役割が果たせなくなっているのです。試合前なので言いませんでしたが、レース数日前に故障するというのはありえません。それでも必死になれない。どう考えても3年生程の力がないのにその3年生に勝つための努力はできていない。必死さもない。これで勝てるはずがありません。

この事に大きな疑問を感じました。何となくいつまでも3年生に頼れるのではないかと勘違いしているのではないか??確実に「最後のレース」は近づいているのです。中国大会の予選で落ちればあと1本しか走れないのです。うちが最大限の力を出し切れればひょっとしたらインターハイの準決勝に進めるかもしれません。県記録を更新できれば可能性はあると思っています。それでも最大で「5本」しか全力で「心」をつなぐリレーは出来ないのです。何処かで落ちてしまえばそこで終わり。この事が理解できていないのではないかと感じました。そのためかなり話をしました。

大好きな2人と一緒に走れるのは本当に限られた期間です。いつまでも楽しい時間が続くわけではない。キャプテンはそのことを感じているから日誌に様々な想いを書ける。2年生以下は「力が足りない」と言うだけ。本当にやるべきことが見えていません。あと5本しかない。この事を勝って帰った学校で話しました。勝って嬉しいで終わったら何も生まれません。勝った瞬間は嬉しいかましれませんが、終わったことです。いつまでもそこに浸っているほど余裕を持つことはできません。かなり話をしましてこの子達も感じたことがあるはずです。

最高のタイミングだと思いました。これから中国大会までにこの2人が劇的に変わるチャンスです。ここで変われなければこれから先絶対に変われない。このきっかけを生かすために卒業に連絡をしました。うちの学校で初めて「エース」として私が認めた選手です。甘い部分がありましたがあるきっかけで劇的に変わりました。今の2年生と重なる部分があります。この2年生が変わればうちは本当に強くなります。3年生に頼りっぱなしのチームから変われる。

初めてエースとして認めた選手の練習日誌を持って来てもらうことにしました。この子は本当に強かったのですが冬期が明ける時に足を痛めて走れなくなりました。県総体の直前の火曜日、ポイント練習で全く走れず無理やり練習をした記憶があります。それでも県総体は決勝に残りました。とても残れるレベルではなかったのですが気持ちの部分で持って行けたのだと思います。そのためあえてマイル決勝のメンバーから外しました。悔しさを経験させることで最後の最後に「秘められた力」を爆発させて欲しいと思っていたからです。これが刺激になったのかは分かりませんが中国大会では驚くべきパフォーマンスを示してくれました。本当にエースとして誰もが認める存在になったと思います。

この子の存在と2年生、重なります。そのため日誌を持ってくるついでに2年生と直接話しをしてもらうことにしました。このことが2年生を大きく変えてくれるのではないかと思いました。真剣に話しを聞いていました。翌日の日誌を読むと2年生が変わるのではないかと感じさせる内容が書かれていました。この過去のエースの「負けたくない」という想い。チーム内のライバルに絶対に勝ってやるという強い気持ち。それだけ持っていてもインターハイに届かなかった。応援してくれている全ての人に感謝しながらその人たちの想いを背負ってインターハイにいく!そのような内容です。これまでのこの子とは大きく違って来たと思います。これが変われれば絶対に届く。そう感じさせるものでした。

私だけでは伝わらない。しかし、卒業した子達の話しを聞くと同じものを感じるのだと思います。卒業生が2人来てくれましたがどちらも後悔している、この時期になると毎年思い出すと話していました。一生忘れられないと思います。3年生と一緒に出来る時間を大切にしながら同じ目標を目指す。卒業生から直接伝えられる言葉は2年生に響いたはずです。これは2年生には必要だと思いました。大きな刺激です。

本当にラストチャンスだと思います。ここで変われなければインターハイはない。大好きな3年生と一緒に走りたいと思うなら勝ち上がるしかない。それだけが唯一の方法です。肉体的な準備も必要ですが精神的な準備も絶対に必要。いい方向に進んでもらいたいと思います。卒業生の存在に心から感謝。
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県総体~キャプテンの存在の大きさ~

2014-06-05 | 陸上競技
今回、表面的には「競技面の活躍」が目立ちました。素晴らしい選手たちがチームにいてくれてその選手を中心にチームが上手く機能していたのです。県総体でここまでチームが一致団結していたことが本当にあったでしょうか?数年前に県総体で優勝した時、チームは本当に強かったと思います。長距離選手0、総勢7人で県総体のトラックの部優勝、投擲選手がフィールド優勝してくれて総合優勝。しかし、当時は物足りなさもありました。選手間に「温度差」があり、3年生は意識が高かったですがそれ以外の学年の意識レベルの低さが目立ちました。結果、中国大会で大きな失敗につながる。

今回は本当にチームとして機能した気がします。走る選手ももちろんですがそれ以外の選手もしっかりとサポートに回ることができていた。金曜日の朝、卒業した前キャプテンが学校に来てくれました。人数分の「ミサンガ」を作って持ってきてくれたのです。これは本当にありがたいことです。自分が果たせなかった夢を現役選手に託す。その「想い」が本当にありがたいと思います。今のチームのベースを作ってくれたのはこの子だと思います。キャプテンとして孤立していた部分もあります。周りが誰もサポートしないので一人で背負う。その苦しさは我々が思う以上のモノだと思います。

今回のチームの活躍。一番貢献しているのは現キャプテンです。これは自信を持って言えます。私が指導してきた中で最も成長したキャプテンだと思います。本人は「キャプテン向きではない」と言い続けていました。まーそうでしょうね。しかし、この子の明るさはチームを大きく変えると信じていました。もちろん、大きなストレスを感じながらやっていくこともあります。苦痛に思うことも多くあったでしょう。人見知りなので人前に立つことは苦手。それでもチームを左右する存在だと思いキャプテンにしました。入学当初はバトン練習の前にバトンにタンポポを詰めて遊んでいる選手でしたが(笑)。これは今では笑い話です。バトンにタンポポを詰めて走ろうとしたらバトンからタンポポが飛び出して・・・という感じでした(笑)。

しかし、この半年間本当に変わりました。この子を変えたのはなんだったのか?やはり、「リレーに対する想い」だと思います。多分私以上にこのリレーにかける思いは強い。そして、周囲に対する気配りができるようになっている。中学時代から考えると本当に別人だと思いますね。この子の成長は私の指導歴で一番だと思っています。前の記事にも書きましたが「2年連続決勝での失敗」と新聞記事と載っていました。この子の「想い」がここに表れているのです。決勝終了後、大きなエースに抱き着いて何も言わずに涙を流していました。この涙の意味、本人にしかわかりません。キャプテンの総体後の日誌を読んで私は涙が止まりませんでした。日誌には「昨年も一昨年も失格になって、走力的にはいけるやろうって思っていた中国にすら行けなくて、先輩の最後を自分がだいなしにしてしまった。そして伝統も途切れてしまった。だから、今回はどうしても1位になりたかった」と書かれていました。この「想い」がこの子の中に大きくあったのです。普段は決してそのような姿を見せることがない。それでも「心」に秘めた思いは誰よりも強い。

周りに対する配慮。決勝の朝を迎えて「絶対に勝ちたい」と思っていたようです。「でも、変にチームの雰囲気が変わったら4継の決勝という一番緊張をするところを経験したことのないKちゃんが緊張してまた走りが上に抜けたらいけないっと思ったからいつも通りの雰囲気で行けるようにした。他の2人にもお願いしていつも通りの雰囲気を作った」。この子の気配りがあるからこそ、チームは明るい雰囲気でレースに臨めたのだと思います。これも前の記事に書きましたが1走のKと別れる時にキャプテンが「頑張ろうね」ではなく明るく笑顔で「また後でね~」と言っていたのはこういう意味もあったのかもしれません。思い返してみて初めて分かる。

「決勝前の声だし。いつもなら4人でやるけど、女子の4継はみんなの目標でもあるし、4継を中心として今まで練習しているから忙しかったかもしれないけど、短距離男女全員で声だしをした。いつもやっているから恥ずかしさとかは全くなかった。全員の中で一番大きい声を出した自信がある」。走るのは4人だけどそこに到達するまでに多くの人の力があった。だからこそ4人だけの声出しではなく全員で声を出したのだと思います。このことは日誌を見て初めて知りました。私が思うよりもこの子の「意識レベル」「競技に対する想い」は高い。それも「チーム」としてどうすればいいのかも分かっている。この子の存在がチームを機能させているのです。

決勝。いつも選手同士の声掛けをするのですが「他の声と重なってKちゃんの声があまり聞こえなかった。でもいつもお互いが手をあげて声掛けが始まるし、Kちゃんのタイミングを覚えていたし、声が聞こえなくても通じた」。この子たちの想いが伝わっているのです。いつもやっていることだからそれができる。 「レースのことは記憶にない」。放送で「shoko」と言われて「たくさんの人が喜んでくれて、たくさんの人がおめでとうって言ってくれた。他校の保護者、他校の選手も「shokoが1位になって欲しい」と応援してくれていたらしい。たくさんの人から応援されるチームこそ強いチームなんだなとあらためて思った」。これまで言い続けてきたこと、この子の中にあります。誇らしいですね。

「今回1位になったことはとても嬉しいけど、思うよりタイムが出なかった。一人一人走力を上げないといけない。100mで12秒19がでた。でもそれは風があって出た記録。2走は大体向い風だから12秒19では走れていないと思う。向い風の中でも12秒10で走れるようになりたい。じゃないとこのままでは7番で終わってしまう。7番で終わるのは嫌。そうならないようにできることはやっておきたい。」。冷静です。単に喜んで「これでインターハイに行ける」と思っているわけではありません。このままでは「ダメだ」と強く思っている。少し心配していた部分ですが私があれこれ言うよりもこのキャプテンが一番分かっているのです。とにかく涙が出ます(笑)。

「もう引退が近づいている。今までキャプテンらしいこと、一切できていない。先輩らしいことも一切できていない。だから最後に後輩たちを連れて行ってあげたい。自分は去年インターハイに連れて行ってもらい自分たちとの違いにたくさん驚かされて、変わるチャンスをもらうことができた。だからみんなにもそうさせてあげたい。これから新しいチームで戦うためにも2人がもっと強くならなければいけない。そして最後はやっぱりいい思い出で終わりたい。」「100、200で上位に行きたいって思う。けど、どうしても4継を中心に考えてしまうから、後回しにしてしまう。この2つの競技は4継には勝てない。それだけ4継への気持ちは強い」。

何度も書いていますが、今のチームはこのキャプテンの存在が大きい。もう一人の3年生も他の選手も「キャプテンに対する感謝」を日誌に繰り返し書いていました。この子がいてくれるから今のチームがある。私の力は微々たるものです。この子がいてくれなかったら間違いなくどこかでチームは崩壊していると思います。普段のキャプテンの様子を見るとそんなに深く考えているようには思えません(笑)。それでも誰よりもチームのことを大切にして、リレーを大切にしている。こんな子がいるから「応援してもらえるチーム」となるのだと思います。今まで指導してきた中で最高の成長をしているキャプテンですし、「キャプテン」として最高だと思っています。このblogを書いていても泣けてきます(笑)。

応援してください。この子たちは色々な意味で辛い経験もしています。それでも「チーム」としていい方向に向かっている。ある選手から「うちが一番強かったのは何年前ですか?」と聞かれたことがあります。総合優勝したときも「強い」と思っていましたが、総合的に見て今が一番だと思います。方向性が定まっている。当時は3年生のみが強かった(色々な意味で)。今は「チーム」として強い。このキャプテンがいる限り、私があれこれ心配することはないと思います。自分でコントロールしてくれる。この子がいるからチームに「笑顔」が絶えない。素晴らしい選手です。誇りに思います。

良い選手に囲まれて指導できる。これほど幸せなことはないと思います。心から感謝したい。ありがとう。
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県総体~女子短距離の活躍~

2014-06-04 | 陸上競技
県総体、女子の短距離がうちのメインでした。昨年から注目されてきて一冬超えて迎えた県総体。春先は大きなエースが不調。練習は順調に消化できたので問題はないと思っていたのですが本人は不安でたまらなかったはずです。小さなエースは大会の時の集中力は抜群。安定して結果を出せていました。この二人を中心にチームを作ってきました。この二人が活躍することがチームの士気を上げてくれます。自分たちのことだけではなく「チームの顔」だと感じています。

4継が終わってからの100m。「中国に進む」というだけを目標にしているわけではありませんでした。この大会の目標は短距離種目の完全制覇です。もちろん簡単なことではありません。100m・200mでワンツーフィニッシュができると思っていました。それくらいの力は間違いなくある。本当に強くなってくれていると思います。自分たちの力を出し切れるか?この二人に関してはこちらは心配することはありません。この舞台では本人たちが自分のためにしっかりと走ってくれるのではないかと。

小さなエース、個人種目に対する目標記録がここ数週間(もっと前から?)日誌に記載されていませんでした。書いてあるのは4継の記録だけ。この段階からリレーに対する思い入れの強さと個人種目への想いがあまりないのではないかと感じていました。話をすると案の定(笑)。そういう選手です(笑)。逆に大きなエースは個人種目でしっかりと記録を出したい。この部分が両エースの一番の違いだと思っています。極端に違う。小さなエース、「個人はいいです」という感じで話していました。「実際にレースになったら負けたくないから集中しますけどね(笑)」と。この子が個人に対して貪欲になったらどんなことになるのか??

良い例が準決勝です。小さなエースは100m準決勝、12秒32で走りました。レース終了後、「せんせー、私のベストって何秒ですか??」と聞いてきました(笑)。これまでのベストは12秒35。このレースでベスト更新しています。「後半余裕があったからもう少し行けるかな」くらいの感覚。特に喜ぶわけでもなく個人に関しては淡々としています。逆に大きなエースは準決勝追い風参考で12秒15。同タイムならがら2着でした。その後、「先生、11秒台出ますか??」としきりに聞いてきます。本人は県総体で11秒台が目標。記録を出したいのです。この二人の性格の違い、非常に面白いと思います。個人の記録へのこだわりの「差」が大きい。小さなエースはリレーでインターハイに行きたい。大木ナースは個人でも行きたい。欲の差なのか性格の差なのか分かりませんが。

決勝のレース、小さなエースはまずまずのスタート。最高のスタートとまではいかなかったと思いますがかなり良いスタート。逆に大きなエースは出遅れました。もう一人強い選手がいてその子もスタートを得意としています。その分「遅れる」という感じになってしまうのでしょう。他校の選手が抜群のスタートだったので小さなエースも少し遅れています。そこから後半にかけてかなり追い上げる。さらに大きなエースはぐんぐん加速に乗ってスピードを上げる。見ている側はこれほど興奮するレース展開はありません。3人がほぼ同時にフィニッシュ。大きなエースが12秒13で優勝。昨年に続き2連覇です。2番目に他校の選手が入り12秒15、小さなエースが3着で12秒19。追い風参考になりましたがかなりハイレベルな決勝だったと思います。3番目で19ですから・・・。12秒1台で走れば少し前の中国では優勝していました。そのレベルのレースが県総体の決勝で行われるとは・・・。まだまだ記録は伸ばせると思いますから2人が11秒台に入れる可能性も十分あります。ハイレベルです。

200m、これは風の条件に恵まれません。100mの時は追い風。この日は強い向かい風。風速計では計れませんがいわゆる「200風」と言われる風の真反対。斜めに向い風が吹き込む状況。記録というよりは「勝負」という感じでしょうか。予選準決勝と走りを見ていてうちの2人の勝負になるなという感じでした。他の選手と比べると力が抜けている感じがありました。実際のレースもこの二人を中心。直線に入ってほぼ同じくらいの位置にいます。途中大きなエースが少し前に出ましたがまた小さなエースが追い込む。素晴らしいレースでした。結果は大きなエースが25秒80、小さなエースが25秒86。ワンツーフィニッシュでした。県総体で念願の上位独占。中学校時のことを考えると本当に素晴らしいことだと思います。

2人とも中学時代の100mの記録を1秒近く短縮しています。小さなエースの高校時代の目標は「12秒台を出すこと」でした(笑)。ここ最近は記録へのこだわりがほとんどなくなっていてリレー中心。大きなエースは1年生の時に12秒台に入り県総体2連覇、3冠です。この2人の指導ができるということを心から幸せに思います。人生の中でこのような素晴らしい選手に会うことができるのか?それも2人同時に。奇跡的なことです。たまたまうちの学校を選んでくれて私が顧問をしていた。中学時代の記録を大きく伸ばしてくれる。それだけではなく人間的な成長もかなりしてくれています。全く別人と言っていいほど周りが見えるようになりましたし、私が気づかない部分に気を配って他の選手に指示を出してくれている。こんな成長を目の当たりにできるという幸せ。私の力でここまできたとは一切思っていません。全てこの二人の人間的な成長からの結果です。

このblogをどれだけの人が見てくださっているか分かりません。どのような方が見ているかも。興味を持ってみてくださる方々にお願いがあります。この2人の活躍と成長を温かく見守ってください。そして、応援してください。私自身この子たちのためにできるのはそれくらいしかないと思っています。本人たちにも話をしていますがこの子たちと出会えて、その指導に携わることができて本当に幸せだと思います。本人はもちろん、保護者、中学時代の顧問の先生、関わってくださったすべての方々に感謝したいと思います。この子たちとの出会いが私の競技に対する指導観を大きく変えてくれました。大きな転機だと思います。本当に素晴らしい2人です。この2人を中心にチームは明るく前向きなチームになりました。

この2人と一緒に競技をしたい。1秒でも長く一緒に競技をさせてほしい。それが今の私の一番の想いです。そのためにはやはりインターハイに4継で進む必要があります。変に気負うつもりはありません。通常通りやっていきます。応援してください。この子たちの走りを見てください。最高の舞台に立たせてあげたい。高校生の最高の舞台はやはりインターハイです。その舞台でこの二人が走る姿を見たい。強くそう思います。

皆さんの応援を力に変えたい。良いチームになりました。応援していただけるチームです。焦らず気負わずやっていきたいと思います。応援してください。
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県総体~念願の優勝と残る課題~

2014-06-03 | 陸上競技
この大会の最大の目標、それは4継での優勝。うちの選手の強い望みでした。もちろん私も。そのためには全員が万全の状態で迎える必要がある。しかし、ここに到達するまでにそれは果たせませんでした。一人足の痛みを訴えていて走れるかどうかわからない状態。それでもキャプテンの強い希望で走順もメンバーも変更せず。賭けです。ひょっとしたら上手くいかないかもしれない。それでもメンバーを変えたくない。一年前からメンバーも走順も変えずにこの日のためにやって来ました。ここに賭けることにしました。

予選、小さなエースの走りが抜群です。アップの時から「走れている」と言っていました。一走もまずまずの走りをしましたがそれでも小さなエースの走りには追いつけません。これによりバトンが流れる。危うく失格してしまうところでした。さらに3走が全く走れていません。大きなエースにつなぐのが精一杯。普通のタイミングで出ても追いつけない。こちらも本当にギリギリの所でのバトンでした。48秒66のチームベスト。とはいえ本当に失格してしまうのではないかという感じがありました。周りからは「予選から攻めるね」と言われましたがそんなつもりは全くありません。両エースが抜群に走れているのに反比例して2年生が走れていないのです。そのことがバトンのギリギリ感につながっています。

準決勝、アップは最小限にしたのですがバトンはそれぞれ足長を詰めました。渡らないというのは絶対に避けないといけませんから。いつもですが4継では準決勝でかなり記録が出ます。48秒前半を狙っていました。選手に話をするとキャプテンは「え?私達47秒台を狙っているですけど(笑)」とあっさり言われてしまいました。周りから見ると危険なバトンなのですが本人達は修正できるという感覚が強くあったのだと思います。もちろん最新の注意を払いながら。

レースでは一走が全く走りません。前を行くチームを詰めることができない。小さなエースにつながるのもギリギリ。かなり後ろの方でした。ここから劇的なスピードで走ってくれてなんとか挽回。が、またも3走があまり走れていません。なんとか間に合っただけの最低限の走り。覚悟はしていましたが走れていません。アンカーに渡るのはギリギリ。本当に危うかったですが48秒78でフィニッシュ。記録を上げるどころか危うさを残すレースと鳴りました。

二日目のアップ。バトンの調整に関してはかなり詰めました。絶対に渡さなければいけない。更に勝ちたい。この二つの中での葛藤がありました。朝のアップの最後に一本刺激を入れました。大きなエース、一年生と一緒に走りました。これは大きなエースの指示でやりました。それも120mで10m近くハンデをつけてです。実は事前に大きなエースには話をしていました。「アンカーまでは確実に遅れてくる。最後、何とかして欲しい」と。そのことが頭にあったのでそこを想定して前を全力で追うという練習を設定したのです。

決勝。昨年のことがあるので本人達もピリピリしていたと思います。が、キャプテンは一走と別れる時に「頑張ろう」ではなくて明るく「また後でねー」と笑顔で言っていました。本当にすごい成長だと思います。この緊迫した状態で笑顔で楽しんでいる。このリレーにかける気持ちは誰よりも強いのにこの笑顔。キャプテンの存在がチームを支えている。この子のおかげてチームが強くなっていると感じました。これはいける!という手応えも感じました。

実際のレースは内側からライバル校に追われる形。これは分かり切っていました。一走でかなり詰められましたが小さなエースが素晴らしい走りで詰められた差を広げる。本当に素晴らしい走りでした。それでも少しライバル校に遅れています。3走は我慢の走りをするしかない状態。一気に差をつけられました。ここは覚悟していました。アンカーに渡った時には10m近く離されていたのではないかと思います。そこから大きなエースが全力で追う。まさに朝のアップでやった練習と同じ。イメージ通りの展開です。大きな差でしたが最後にかわして48秒61のチームベストで初優勝。かなり興奮しました。バトンは詰めているので大きな問題なく渡ったと思います。もちろんタイム的には全く満足できません。それでも「勝つ」ことができた。そこが今のチームにとっては本当に大きなことだと思います。

メンバーが集まった時、キャプテンが涙を流していました。先ほどの笑顔とは真反対です。嬉し泣きなのか安堵の涙なのか分かりませんでした。ここは私から聞く必要はないと判断。選手同士でこの感覚を共感できれば良いと。この日、れーが終わって新聞社の取材を受けていました。翌日この記事を読んで涙の意味を推測しました。これは私が感じた事なので全く違うかもしれません。

この記事の中に「二年連続決勝での失敗を乗り越えての悲願達成」と書かれています。この事を誰が話したのか?わざわざ新聞記者が調べているはずはありません。この事を伝えたのは小さなエースだと思います。1年生の時には3-4走の所でバトンが流れて大幅減速。0.02秒差で負けてしまい、リレーでの中国大会連続出場が途切れてしまいました。更に昨年は1-2走の所での雨でバトンが滑って渡らずフィニッシュできませんでした。実はこの2つに関わっているのは小さなエースでした。この子の中で「県総体の4継」はチーム内の誰よりも私よりももっともっと大きな意味のあるものだったのではないかと思います。我々が思う以上に自分自身を責めていた部分があったのではないかと思います。この記事を読んで前日の涙の事を思い出して私は涙が止まりませんでした。この子は笑顔の裏にものすごい想いを背負っていたんだと思います。普段は出しませんが実はすごいプレッシャーと戦っていた。私達がもっとサポートしてあげられなければいけなかったのだと思います。キャプテンとしてその想いをおもてに出せず抱えていた。本当に辛かったと思います。わたしはその涙のを「安堵の涙」だと感じました。勝手な推測かもしれませんが。

他の誰よりもリレーな対する想いが強い。2年生が不安に包まれている時、「私が何とかするから普通に走って来て」と言っていました。それを実行する。本当に頼もしい存在です。大きなエースもこの子の存在があったからこそ自分の走りを取り戻せたと思います。小さなエースもアンカーに任せたら何とかしてくれるという信頼があったと思います。「心」がつながったリレーでした。この子達と一秒でも長く上を目指して競技をしたいと強く感じました。

逆に課題も。昨年のベストは48秒84です。今年は48秒61。たった0.2秒しか短縮できていません。理由は簡単。2年生の走りが物足りないのです。厳しい言い方かもしれませんが2年生がタイムを上げれていないのが伸びていない最大の理由です。ここ最近の走りができれば最低でもあと0.6秒は短縮できます。3走は本当に最低限の走りしかできていません。この子だけで0.5秒は短縮出来るのではないかと思っています。このグランドに立てるかどうかの状態でスタートラインに立たなければいけなかったというのは大きな問題です。責めるつもりはありません。大きな期待をしているのです。インターハイへの鍵は2年生が握っているのです。

総体の一週間前に22キロの山道遠足はこちらが思っている以上に選手にダメージとなったと思います。一走は無駄に走ったりしていましたからかなり疲労しているはずです。3走も歩くのも辛そうな状態でした。そこから何もしないでいるからやはり足へのダメージとなって現れる。ここの部分は「甘さ」があったと思います。万全ではない状態で総体を迎えることになったというのは本当に残念です。とにかく疲れを抜いて最大限のことをやっていかなければいけないと思います。遠足が原因の一つであることは間違いないですが、そこに対する対策の甘さが本人達の中にあったのが最大の原因だと思います。

勝負の中国大会まで何ができるか?ここができれば県記録に近づけると思っています。収穫も課題もあります。しかし、この中で勝ってくれた選手を誇らしく思います。この子達と出会えて一緒に練習ができることを本当に幸せだと思います。一秒でも長くこの時間が続けばと思っています。出来ることは全てやる。それがこれから先の競技に結びついていくと考えています。この子達との出会いを心から感謝したいと思います。

また書きます。本当にありがとう!!
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県総体終了

2014-06-03 | 陸上競技
やっとblogが書けます(笑)。県総体、終了しました。とりあえず「通過」できたことを喜びたいと思います。

金曜日に「笑って書けたら」と書いています。県総体の振り返りをする前にそこの部分については触れておきたいと思います。

実は火曜日、練習で120mと60mを刺激として行いました。いつも通りの刺激。が、120mで3走の子が全くついていけません。さらに60mでは1年生にも負ける始末。どうなのか?と聞くと「ハムが張って走れません」「痛くて動けない」とのこと。いや、この期に及んでなんということ言っているのか?あれだけ「身体のケア」についてはしつこく言い続けてきました。確認すると「マッサージはやっていた」とのことですが筋肉は全く緩んでいません。触れただけで痛いと言います。歩いても痛い。この状況で県総体を迎えるというのはどう考えてもありません。

その日はすぐに連れて帰って筋肉を緩める作業をしました。が、マッサージジェルを使う段階になりません。指が当たっただけで痛いというのです。上半身と腰を緩めてから少しずつマッサージをしました。レッグカールをしても全く力が発揮できません。指一本で支えられるレベル。柔軟性チェックをしようとしても足が上がらないのでどうにもなりません。肉離れではありません。筋断裂している内出血は見られない。とにかく筋肉が硬くなっているというのが主な原因。時間的に20時前後になったのでこの日はこれで終わり。お風呂でのケアの仕方を教え緩めるように指示。

この日の夜、全くと言っていいほど寝れませんでした。気が小さいというのではなく「みんなの想い」をここで途切れさせたくないという気持ちからです。3走が走れなければリレーは成立しません。ここの部分の理解がどれだけできているのか?「絶対に治します」と言っていましたがここに来るまでの取り組みの中で間違いなく甘い部分がったのです。それがこういう一番大事な時に出てくる。他の3人のこと、これまでバックアップしてくれた多くの人のことを考えると悔しくてなりませんでした。「万全の状態で県総体へ」という部分から「ベストメンバーで4継が組めるのか」というレベルに落ちています。間違いなく他の者にも影響します。戦う前から負けるという状況になるのは絶対に避けなければいけません。ほとんど眠れない中でうたたねしていると夢の中に「ストレッチポール」が出てきました。そういえば、筋肉を緩めるのにこれを使っていた。記憶のどこかにあったのだと思います。朝イチでメールをして早めに登校するように指示。ストレッチポールで緩め続けました。

他に何かできることはないかと思い、お世話になっているショップへ。マッサージクリームを購入して色々と話をしていると「治療器」を貸してくださるとのこと。通常であればリース料金が発生するのですが今回は「お試し」として無料で1週間レンタルできるとのこと。毎回のことですが本当にありがたい。すぐに戻って3走のMに渡しました。教科担当の先生にお願いして授業中に治療器を当てさせてもらうことに。音は全くしません。迷惑をおかけする部分はないと言えばないのですがそれでも「授業」のことですからお願いをしました。全ての先生が快くOKを出してくださいました。「特例」と言えば特例。この子たちの取り組みを認めてもらえている。本当に感謝しなければいけません。できることは全てやる。これだけです。

放課後はすぐに鍼治療へ。前日、「怖いから行きたいくない」と言っていました。ほぼ激怒(笑)。今更何を言っているのか?怖いとか痛いとかではなくできることをすべてやらないといけない段階に来ているのです。キャプテンがかなり勧めてくれました。私の指示よりもキャプテンの指示の方が通る(笑)。鍼治療を1時間程度やってもらって学校に戻りさらに治療。借りてきた治療器を当てながらもストレッチポールで緩める。片足だけでなく両足の痛みがあるのでとにかく時間がかかります。マッサージジェルを使ってマッサージ、PNF、ストレッチポールの3本柱でやっていきました。これでも10の痛みが7になった程度。軽くはなっています。夜は全く寝れません(笑)。

木曜日も朝から治療。前日と同様に3本柱でやっていきながら授業中も治療器を充てる。この段階で本人に聞くと「全力では走れません」と言っていました。最悪の事態も考えなければいけません。他のメンバーには大きなエースを3走に配置して4走に一年生を置く可能性もあると話をしておきました。最悪、「中国に進む」だけです。進むことができれば3週間あるので回復はできると思います。レースで肉離れをする危険性があるのであれば走らせるほうが怖い。全力で走れない選手を使うというのは通常であればありえないことですから。それなら1年生のほうが走れる。

が、それでもキャプテンが「3走はMちゃんが良い」と。これまでのバトンのこともあります。いきなりメンバーを代えて対応できるほど余裕はないと思います。1年前からメンバー固定でやってきました。バトンがつなげなくなるというのは「致命的」です。48秒台で走るのはそれほど難しくないと思っていました。当然ですが。1秒落ちでも49秒台。これなら中国には進めます。キャプテンは「勝ちたい」のです。「通過するだけ」の総体にしたくない。だから3走は代えたくない。このことを感じ取らなければいけないと思います。とにかくぎりぎりまで治療をしました。木曜日は全く体を動かさず治療。ストレッチポールをやり続けているのでその日1キロ痩せたとのこと。もともと細いのに1キロ痩せるほどエネルギー消費をしています。身体に残るダメージは大きいと思いますが「走るため」です。背に腹は代えられません

金曜日、午後から競技場へ。この日もぎりぎりまで治療。「何とか走れる」状態にまで回復。全力かと言えば分かりません。スピードレベルは上がらない。それでもバトンという部分を考えるとメンバー変更は厳しい。バトンは詰め気味にして3走は変えずにやることにしました。それで金曜日の投稿になります。「なんとかこの日を迎えることができた」という感じですね・・・。

県総体前にこのようなことがあると精神的にも肉体的にもしんどい。もちろん、本人だけではなく周囲の人間もです。チームとして取り組んでいることを忘れてはいけない。大切なことは何か?そんなことを思いながら当日を迎えました。blog更新できなかったのは「更新する時間がるなら選手の治療の時間にする」ためです。更新が滞り本当に申し訳ありませんでした。

ということで少し(?)総体を振り返りたいと思います。長くなるので記事を変えます。
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