蝶人物見遊山記第227回&鎌倉ちょっと不思議な物語第375回
毎年正月恒例の「氏家浮世絵コレクションの至宝」展である。
北斎の「雪中張飛図」や「桜に鷲図」「若衆文案図」などにまたおめにかかることが出来て良かった。
私の好きな「小雀を狙う山かがし図」もでている。
じつは昔家を建てたときに山かがしがどんどん出てきて往生した。生まれたばかりの山かがしを息子が捕まえては口に入れたり首に巻いたりして遊ぶので困ったことがある。
山かがしには毒があると知ったのはそれからずいぶん経ってからのことだが、この浮世絵を見ているとそんな昔を思い出すのである。
宮川一美の「遊女と禿図」や菱川師宣の「桜下遊女と禿図」がエロチックなのは、この遊女と禿の間になにかがあることが匂ってくるからなのかしらん。
なお同展は来る2月5日まで寂しく開催中。
おもむろに尻を拭きつつ思うことこんなに柔らかでいいんだろうか 蝶人