西暦2020年霜月蝶人狂言綺語輯&&バガテル―そんな私のここだけの話第354回&蝶人物見遊山記第333回&鎌倉ちょっと不思議な物語第422回
コロナ禍にあって神奈川県もどんどん感染者が増えてきたのに、命知らずの能天気な観光客は相変わらず各地からやってくるようですが、そのうち中国人がまたしても怒濤のように押し寄せてくるのではないでしょうか。やれやれ。
既に旧聞に属して恐縮ですが、霜月下旬、久しぶりの小春日和に誘われて八幡様の辺をブラブラ散歩しながら3つの展覧会をのぞいてみました。
まずはご存じ鎌倉国宝館では毎年恒例の「仏像入門」展を29日まで開催していました。如来、菩薩などの仏像の違いや種類などを分かりやすく教えてくれるので毎回評判が宜しいようです。
次は鎌倉文華館の「鶴岡八幡宮と文士たち」展。文華館という聞きなれない名前は、以前の県立近代美術館鎌倉館のことで、耐震構造工事を施し、美術館的なイベント会場?としてデビューしたのですが、隣接する別館を無きものにし、なにやら外堀を埋められた大阪城のような無機的な外観は、とても以前のカマキンとは思えません。
入場料だって600円も取られるし、肝心要の展示内容といえば長谷の鎌倉文学館の低級な焼き直しのような代物。そもそも鎌倉文士と鶴岡八幡宮とはさして密接な関係もないのに「鶴岡八幡宮と文士たち」と銘打つのはほとんど羊頭狗肉に近いでしょう。
恐らく学芸員すらいないのでしょうが、こんな碌でもない展覧会!?を来年の1月31日までやるというのですから、呆れてモノも言えません。
口直しに雪ノ下の「川喜多映画記念館」を覗いたら、「原節子と山口俶子」特別展をやっていて、生誕100年ということはこの2人は同い年だったのね。知らんかったわ。こちらは文華館と違って学芸員もいるからのパネル展示もキチンとしているし、見たこともない李香蘭の映画まで上映していた。もう少し前に気づいていたら田村 志津枝さんと一緒に見物したかったのにい。
ついでに小町通の「鏑木清方記念美術館」も覗いたら三遊亭圓朝没後120年記念展「清方と圓長」をやっていて、清方が恩人圓朝のために描いた例の幽霊画を並べていました。(11/29まで)
それから相変わらず観光客で賑わう小町通を駅に向かって歩いているうちにおなかが空いてきたので久しぶりに赤坂飯店を覗いたら運よく営業していたのでラーメンを食べました。ここの薄味は横須賀の「宮廷」と同じ上品な味なので結構でしたが、だいぶ値上げしたみたい。「宮廷」もコロナで営業停止状態だし、いつまで続く泥濘ぞ。
ああやはり膝が痛んでつらいのか車での送迎を喜ぶコウ君 蝶人