闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2393~2402
1)ケイト・ショートランド監督の「さよなら、アドルフ」
父母ともにナチ高官の子どもたちが敗戦時に辿る苦闘の物語だが題材が新鮮。されど原題と無関係な邦題をつけるのはやめてほしい。2012年の製作。
2)フローラン・シリ監督の「ホステージ」
ブルース・ウイルス主演の2005年のサスペンス物。人質を取った犯人を逮捕しなければならないというのに別の犯人に自分の家族が人質に取られてしまうという2重人質事件ずら。
3)トビー・フーパー監督の「悪魔のいけにえ」
テキサス州を訪れた男女が悪魔のような連中に襲われて次々にチエンソーで殺されていく1964年のホラー映画であるが、相当怖いので一回みれば沢山ずら。
4)マット・ロス監督の「はじまりへの旅」
森の中で既成の社会秩序に対峙する自立した暮らしを送る一家が興味深い2016年の映画。
5)テレンス・マリック監督の「聖杯たちの騎士」
はじめからおわりまで訳の分からない2015年の映画。せっかくブランシェットやポートマンが出ているのにもったいないずら。
6)テリー・ギリアム監督の「12モンキーズ」
1995年のテリー・ギリアムの久しぶりの秀作。「ジュテ」に刺激されたというのだが、同じギリアムの「未来世紀ブラジル」には及ばない。
7)フレッド・ニブロ監督の「ベン・ハー」
1925年製作の無声映画でモノ黒と2色の場面があるが、群衆や戦車競技シーンなど圧倒的な迫力。人物像も重厚で素晴らしい力作。
8)ヘンリー・ハサウェイ監督の「ベンガルの槍騎兵」
英領インドを統治するゲイリー・クーパーなど英軍兵士の苦労話。爪の間に竹を刺し込み、火をつける拷問は痛そうだ。1935年に公開。
9)エリック・ポッペ監督の「ヒトラーに屈しなかった国王」
中立国ノルウェーに侵攻した独軍に抵抗した国王の物語だが、抵抗と言ってもそれほど物凄いものではない。結局ヒトラーは占領してしまう。2016年に公開。
10)リー・トーランド・トリガー監督の「アデライン100年目の恋」
なんでも月に隕石が衝突してその影響でメキシコ湾の水位が急上昇し、洪水と雷雨が発生したために交通事故で死んだはずのヒロインが蘇生するのみならず不死身になる!という冒頭が「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいに興味深かった。
人生の半分位を捧げたる会社の破産を雑報で知る 蝶人