あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2020年蝶人師走映画劇場その1

2020-12-11 13:15:09 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2383~92


1)マキノ雅弘監督の「次郎長三国志第三部 次郎長と石松」
1953年の次郎長三国志だが、森繁の石松が色っぽい久慈あさみに惚れるだけの話で次郎長なんかてんでお呼びじゃないずら。
2)青山真治監督の「東京公園」
亡くなった三浦春馬主演の、はじめから終りまでなにがなんだかわからない曖昧模糊とした2011年の映画ずら。
3)川島雄三監督の「飢える魂正続」
丹羽文雄の原作を1956年に映画化。三橋達也と南田洋子、大坂司郎、轟由紀子のダブル不倫メロドラマだが、真鍋理一郎の音楽いがい特筆すべきものはない。
4)山田洋次監督の「家族はつらいよ」
2013年の「東京家族」とほぼ同じ役者を起用して2018年に製作されたコメデイ。吉行和子に突然離婚届を突きつけられた橋爪功の驚き。「東京家族」と同様妻夫木と蒼井がおいしい役どころ。しかし今やこうやってまともに喜劇を撮れる監督はいなくなったずら。
5)篠原哲雄監督の「天国の本屋~恋火」
死んだ竹内結子が出演している2004年の映画だが、今頃天国でピアノを弾いているかもしれない。
6)生島出監督の「八月の蝉」
角田光代の原作を2011年に映画化。「エンジェル」なる宗教団体と写真館主の田中泯が印象に残る。
7)野村芳太郎監督の「しなの川」
母親に似て自由奔放に生きる由美かおるがさいごにはホモの父親のために旧秩序に従って結婚するまでのあれやこれや。197年の映画だが彼女の恋人役の岡田祐介は後に東映の社長になった。
8)五社秀雄監督の「女殺し油地獄」
いったいどこがいいのかと思う堤真一に夢中になる樋口可南子と藤谷美和子。金に困っての殺人を勝手に情痴話にすり替えてしまったので原作の面影はない。
9)野村芳太郎監督の「震える舌」
破傷風に罹った娘を看病する夫婦の苦労話だが、それがどうした。
10)森田芳光監督の「39刑法第三十九条」
1999年の問題作。「心神喪失者を処罰せず」というこの法律を悪用するのは許されないが、法律自体は正しい。それはすべての法律に言えることだ。


    金持ちは豪邸に住み貧民はボロ家に住む昔よりも今 蝶人
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