あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

岡野大嗣歌集「音楽」を読んで

2022-05-04 10:30:17 | Weblog

照る日曇る日第1740回

 

まずは、アトランダムに引用してみよう。

 

たいっかん、電気ついとる だけ言ってきみがみている五月の夜空

 

ツバメがツバメを愛してる しばらくはそれを愛してるとは気づけなかった

 

 

いつものようにまず「ありがき」を読んでみると、岡野大嗣の短歌作法は、すでに確立されているようだ。

 

「忘れたくないものを、忘れても平気になるために、短歌を作っているのである。」

 

なるへそ。そしてその忘れがたい思い出は、見知らぬ読者にも共有される、忘れがたない記憶となるのである。

 

つとにP.ヴァレリーが言うた「方法的制覇」やね。

 

  またしても人の命をもてあそぶマリウポリ線鉄所の女や子供の 蝶人

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