あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ミロコマチコ作「まくらやみのまっくろ」を読んで

2022-07-13 10:48:25 | Weblog

照る日曇る日第1762回

 

はじめは真っ暗闇の闇の奥にいる何者かが、少しずつ変容してサイやホロホロチョウになり、カメからキリンへと変身していくうちに、それは外界の光を浴びて、緑や黄色や真っ赤な色彩に包まれていき、さらに命が膨れ上がるにつれて、新しい別の何者かへと進化していく。

 

作者は、力強い造形と輝き渡る色彩を駆使して、父母未生以前の生命マグマの大爆発を、完膚なきまでに描き尽くした。

 

   自由とか民主の息の音を止めた首領に額ずく奴婢共数多 蝶人

 

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