照る日曇る日第1767回
下巻を先に読んでしまったのだが、上巻もなかなか面白く勉強になりました。
どこが面白かったかというと、例えば、
「♪聞け万国の労働者」が、軍歌「歩兵の本領」と同じ栗林宇一の作曲だとか、日共の「所感派」と「国際派」の分裂、網野善彦選手が山村工作隊の指揮をしていたとか、いま60年安保条約文を読み直してみると、米国の日本防衛義務、国内暴動鎮圧権剥奪を明記してあるから、旧来よりそれなりに改善されていた、とか、共産党の野坂スパイ説とか、黒寛の反スタ論文や社青同解放派のローザ・ルクセンブルクに拠る反スタ論の先進性とか、2.1スト当時の共産党が(現在の党籍国籍規定とは違って)日本人、琉球人、朝鮮人によるインターアナショナル組織で世界革命を志向していたこと、などである。
いまや共産党は共産主義も社会主義も同義であるとみなし、天皇制はもとより日米安保、自衛隊まで容認する政策を大胆に打ち出しているが、「敵の出方」によっては暴力に訴える革命行動まで否定したわけではない。しかしおらっちが見るところ、ポスト上田・不破の志位、小池執行部に、そんなゲバルト根性があるとは到底思えないずら。
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