西暦2022年霜月蝶人映画劇場その1
闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3062~66
1)リチャード・ブルックス監督の「冷血」
カポーティの原作を1967年に映画化されたが、原作同様どうということもない。
スティーヴン・ギャガン監督の「シリアナ」
中東を舞台にアメリカやCIAや石油会社や国際的ブローカーが暗躍する2005年のスパイ大作戦。ひげずらのジュージ・クルーニーやマット・デイモン等が出ているが詰まらない。
2)ウィリアム・ワイラー監督の「黒蘭の女」
1938年製作の激烈な恋の物語。「毒婦」にして「不滅の恋人」に扮したベティ・デイビスが黄熱病に冒されたヘンリー・フォンダを見守りながら馬車で去っていくラストシーンは、これが女の花道、これぞ映画なり!と叫びたくなる物凄さ。いちばん凄いのは全盛時代のワイラーずら。
3)ウィリアム・ワイラー監督の「偽りの花園」
強い女、ベティ・デイビスが弱い夫、ハーバート・マーシャルを追いめ、いたぶるすんごい1941年の名画。ベティ・デイビスが真に迫って怖ろしい。
4)ウィリアム・ワイラー監督の「女相続人」
ヘンリー・ジェイムズの原作を名匠が1949年に映画化。さすがオリヴィア・デ・ハヴィランド、さすがモンティ、さすがワイラー。
5)コンプトン・ベネット監督の「第七のヴェール」
1945年の英国の恋愛映画。親代わりのジェーイムズ・メイソンが、庇護し続けたピアニストの愛を得るまでを延々と描くが、プロットに無理がある。
妻が居て子が居てわれも傍に居るそんな暮らしよいつまで続くか 蝶人