あまでうす日記

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西暦2022年霜月蝶人映画劇場その4

2022-11-23 09:48:17 | Weblog

西暦2022年霜月蝶人映画劇場その4

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3077~86

 

1)キング・ヴィダー監督の「シナラ」

浮気で娘を自殺させてしまった生真面目な男が、愛想をつかした妻と縒りを戻す噺。シナラとはホラチウスの「書簡詩」に登場する強欲で恥知らずの遊女。ロバート・ゴーア・ブラウン作の小説「不完全な恋人」に基づくH・M・ハーウッド、ゴーア・ブラウン合作の舞台劇を映画化したものらしいが、ブラウンは恐らくホラチウスかアーネスト・ダウスンの詩「我は良きシナラの支配を受けし頃の我にはあらず」からインスパイアーされたのだろう。

 

2)フランク・ボーゼージ監督の「真珠の首飾り」

デートリヒとクーパーの良さを生かしきれない1936年の凡作。無能な脚本と演出が無惨なり。

 

3)マルゴスカ・ズモウスカ監督の「ラヴァーズ・ダイアリー」

ジュリエット・ビノシュが「エル」の記者に扮して援助交際で稼ぐ女子大生を取材するという2011年のお噺だが、ビノシュのオナニー・シーンなんか見たく無かったずら。

 

4)アリーチェ・ロルヴァケル監督の「夏をゆく人々」

イタリアトスカナ地方の養蜂に生きる家族を描いた2014年の青春群像ドラマで、登場人物の一人ひとりが忘れがたい痕跡を残す。

 

5)クリス・ヌーナン監督の「ベイブ」

ブタブタ豚さんが大活躍する1995年のお噺。

 

6)クレランス・ブラウン監督の「妻と女秘書」

クラーク・ゲーブルの遣り手社長とやり手秘書ジーン・ハーロウ、美人妻マーナ・ロイとの3角関係をスリリングに描いた1936年の現代的な人情映画ずら。

 

7)ルネ・クレール「そして誰もいなくなった」

多士済々登場して次々に死んでいく楽しきホラー探偵劇ずら。

 

8)デイビッド・フィンチャー監督の「FightClubファイトクラブ」

悪ガキのブラビがたくらむ阿呆莫迦秘密組織ずら。一心同体の1匹が自分に弾を撃ちこむと相棒が死んでしまうが撃った方はまだ生きてるって、どうよ。

 

9)ポール・グリーングラス監督の「グリーン・ゾーン」

2016年のイラク戦争余話。おいくら探してもないものはない大量破壊兵器をあることにしたい奴らに苦労するマット・デイモン選手。

 

10)ボン・ジュノ監督の「グエムル 漢江の怪物」

2006年の韓国製ホラー映画。次々に人殺しをしていく阿呆莫迦博士が投棄したホルムアルデヒドから出来た怪物と多大なる犠牲を払いながら最後までテッテ的に闘うソン・ガンホ一家の雄姿。

 

 「金持ちが富を独占してるんだって」「そんなこたあどうでもええやん」 蝶人

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