あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ネジメショーイチ文 ロッカクアヤコ絵「かぜひきまんげつ」を読んで

2019-12-16 18:45:08 | Weblog


照る日曇る日 第1324回



ふーん、満月が風邪をひくかねえ。

でも強引にそういう観点を立ち上げたのがお手柄で、そこから主人公のあーちゃんは、何回も何回も満月との往復を繰り返すプロセスが絵本になる。

お月さまがあーちゃんのお母さんの作った「月見うどん」をフウフウいいながら食べるところが最高に面白い。



 宇宙にも存在すると人はいうわが心底の暗黒物質 蝶人
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蝶人師走色々映画劇場その3

2019-12-15 18:48:54 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.2075~79


1)園子温監督の「新宿スワンⅡ」
舞台を横浜に移した続編であるが、正編ほどのインパクトはない。綾野剛がボコボコにされてぐあんばっているのに、伊勢谷友介はいったい何をしているのか不明ずら。

2)若松孝二監督の「11.25自決の日三島由紀夫と若者たち」
2012年になって若松が製作した三島映画。事実に拠ってむしろ淡々と物語が展開するが、なんで自衛隊に蜂起させて改憲させねば死ぬとまで思いつめたのかは分からない。むしろもう書けなくなったことが原因ではなかろうか。それにしてもなんで三島役が似ても似つかない井浦新なのか理解に苦しむ。

3)浦山桐郎監督の「不良少女」
和泉雅子が力演しているが空振り。この頃はどんな映画にも出ていた浜田光夫は健在のようだ。

4)崔洋一監督の「血と骨」
2度にわたって鈴木京香を犯すビートたけしの暴力が凄い。

5)西川美和・原作・脚本・監督の「永い言い訳」
突然の交通事故が2回も繰り返されるという安易なプロットは、あまりにもダサイ題名、モックンに犯される黒木華の右脚のパンテイともども勘弁してほしいと思った。
それにしても「万引き家族」もそうであったが、家族と子供の危機を描く映画が多いのは、いまの日本社会を象徴しているのだろうか。


 中曽根も石橋も死んで残されし「非武装中立論」なお非現実的か 蝶人

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夏目漱石全集第23巻「書簡 中」を読んで

2019-12-14 11:29:07 | Weblog


照る日曇る日 第1323回

明治40年から大正元年までの全部の書簡を収めている。いやあそれにしても「毎日のように手紙をよく書くことよ。当時の東京ではなんでも1日に5回くらい配達があったそうだから、漱石はそれを今のネットやSNSのようにフルに活用して友人知己との交流を図っていたのである。

「日記」もそうだが、これを順を追って読んでいくと、朝日新聞社入りも「虞美人草」「三四郎」「それから」の執筆も、修善寺大患も、博士号辞退も、最愛のひな子の突然死も、それを「雨の降る日」に書きこんだ「彼岸過迄」の執筆も、当時の漱石の仕事や暮らしぶりが生き生きと立ちあがってくるようで、まことに興味が尽きない。

文芸欄の開設に尽力しながら悪童森田草平の阿呆莫迦騒動のせいで朝日新聞を辞め、間もなく早世した池辺三山の後ろ姿も懐かしい。

ひな子が突然死した雨の日にたまたま早稲田南町を訪れていた中村古峡は、漱石の推挽で朝日に小説を連載しているが、昭和12年の秋に死んだ中原中也が精神を病み、しばらく身を寄せた千葉の病院を経営していたのがこの古峡だった。

漱石は療養中の小説の校正を林原耕三に委ねているが、これを極貧の石川啄木に依頼するという道もあったろう。渋川玄耳などにそういう提案ができなかったものかしら。

   格下にとめどなく負ける錦織を己のごとく哀れに思う 蝶人

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四方田犬彦著「聖者のレッスン」を読んで 

2019-12-13 14:37:32 | Weblog


照る日曇る日 第1322回


本書は「映画における聖者の表象」をテーマに東京大学文学部で行われた13回のレクチャーを再録した、とても面白くて為になる講義録であるが、それが映画の話を超えて博覧強記と豊かな学殖で知られる話者の、全知全能をあげた文明批評に到達しているところに素晴らしさがある。

例えば、終わりごろに記されている我々の「無戒」の問題。

キリスト教やユダヤ教やイスラム教などの「戒律」によって人間が厳しく規矩されている国では、その「戒律」や律法が諸国民の生活様式を決定づけるコードになり、厳正なコードを地上にもたらす神や絶対者と諸個人との対立や相克や矛盾が、自由や倫理や文化の淵源となるだろう。

しかしこの国では、聖と俗を隔てる壁も人倫の掟も無く、なんでもありの無法無秩序状態である。こんな国と民草にあって、向後いかなる豊饒な文化や思想が涵養されるというのか?

そんな憂うべき未来を潜りためにも、これまで人類が製作してきた「聖なるもの」を巡る映画史を、世界映画学、比較宗教学、歴史社会学の総合的観点から総括してみよう。というところに、本書の存在意義があるのではなかろうか。

なお些事ながら、本書ではアロンはモーセの弟と2度にわたって表記されているが、兄の間違い。旧約聖書でエホバが「出エジプト」を命じた時、モーセは80歳、アロンは83歳でした。

 GUの大バーゲンで身の回り豪華絢爛に装えば王侯貴族になりし気分 蝶人

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夢枕獏原作・岡野玲子作「陰陽師7 天后 」を読んで

2019-12-12 10:37:01 | Weblog


照る日曇る日 第1321回


この巻きでは菅原道真が登場するが、これが完全な悪者として描かれていいるのでドタマにくる。

まあこの物語の主人公、安倍晴明が活躍するのは藤原時代であるから、仕方がないといえば仕方ないんだが、それでも藤原氏によって不当にも無実の罪で大宰府に流され、非業の死を遂げた道真が、いかにもな悪党面に描かれ、あまつさえ晴明ごときの小細工であっさり敗退してしまうのは史実にももとるし、実にけしからん話である。


   6時過ぎて起きてこぬ妻よもしかして一人寂しく死んでしまったか 蝶人
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蝶人師走色々映画劇場その2 

2019-12-11 11:45:25 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.2070~74


1)深作欣二監督の「バトル・ロワイアル」
大人と権力の命令で子供同士が殺し合う話だが、あまりにも荒唐無稽で見ていて阿呆らしくなる。

2)小津安二郎監督の「早春」
小津安二郎の不朽の名作。相変わらず東京駅、丸ビル周辺のショットが郷愁を誘うが、本作で強烈な芳香を放つのは妻(淡島千景)あるリーマン(池部良)に肉薄していくワーキングウウマン岸恵子の魔力。ここにはありふれた不倫でありながら、それを超越する永遠の恋する女性像が、鮮やかに描き出され、これはもしかすると岸、池部のみならず小津の代表作かもしれない。「東京物語」では左から右に走る列車がここでは逆に走ってラストを迎える。

3)井筒和幸監督の「パッチギ!」
2004年製作の井筒選手渾身の力作。裏京都で激突する在日韓国人と日本のアカンタレども。政治的民族的差別と偏見を貫く一筋の愛が鮮烈に描かれる。
いまのへなちょこ監督には観光バスをひっくり返すシーンだって撮れないだろう。クスリ騒動の沢尻選手がここではいい味を出している。

4)マーチン・スコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」
「踏むのだ。踏んでもいいのだ。」と神はほんとに囁くのだろうか。
私はあんな過酷な拷問に耐えたキリシタンのような信仰も根性も持ち合わせていない。
スコセッシはどうなんだろう。

5)ピーター・ランデズマン監督の「ザ・シークレットマン」
ウオーターゲート事件の「デイープ・スロート」が大活躍するが、彼はなんとCIAの副長官だった。
こういう大物が謀反しない限り、安倍蚤糞政権を転覆することなんかできやしなんだと納得させる映画ずら。



 愛犬ムク死んでのちはご近所のタロウ、ジロウ、ゴンちゃんを可愛がるのみ 蝶人


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蝶人師走色々映画劇場その1 

2019-12-10 11:20:58 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.2070~74


1)ジェームズ・マーシュ監督の「博士と彼女のセオリー」
ホーキング博士と糟糠の妻をめぐる愛の物語だが、2人の間に3人も子供がいたとは知らなかった。
しかも彼女と別れて別の女性と一緒になるなんて!
しかし後味のいい映画ずら。

2)スティーヴン・スピルバーグ監督の「ペンタゴン・ペーパーズ」
「ウオーターゲイト事件」の先導をなすワシントン・ポスト&NYタイムズ両紙の国防省機密文書暴露事件を扱っている。
結局最高裁では6対3で言論の自由派が勝利を収めたが、トランプ治下のいまなら逆の結果が出るに違いない。
「スカーレット・レターズ」という会社が前後のクレジット制作を担当。

3)ロン・ハワード監督の「インフェルノ」
トム・ハンクス主演のイタリアの名所旧跡がらみのサスペンス物。
「ダビンチ・コード」「悪魔と天使」と同工異曲であんまりおもしろくないが、ダンテに興味のある人はお勧め。
しかし大聖堂の天井を破壊するような撮影は許されないぜ。

4)ベルナルド・ベルトリッチ監督の「ドリーマーズ」
68年の巴里革命を背景に3人の男女の愛憎を巨匠が描くが、結末は気の抜けたサイダーのようにあっけない。

5)ウッディ・アレン監督の「ミッドナイト・イン・パリ」
以前ミアファローが主演した映画にちょっと似ているが、パリにやってきたアメリカの小説家志望の脚本家が1920年にタイムスリップして、ヘミングウエイなどと対面してしまうという笑劇ずら。
20年代に生きる彼らが、ルネサンスに遡行したいと願うすれ違いが面白い。


 カトリーヌ・ドヌーヴに指摘され長いセリフを短くしちゃう是枝裕和 蝶人
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ヨシタケシンスケ著「ころべばいいのに」を読んで

2019-12-09 11:37:14 | Weblog


照る日曇る日 第1320回


これは「わたしには きらいなひとがいる。なんにんか、いる」と言うて始まる
ちょっと風変わりな、というより哲学的な童話ずら。

主人公は、その「嫌いな人を嫌う状態を放置していてはまずい」と考える女の子なので、ああでもないこうでもないとその解決策に頭を痛めるのだが、その懸命な努力もむなしく、最終的には「アイツなんか大嫌い」で終わってしまうのである。

彼女が嫌いなのはほんの数人だけらしいが、私が大嫌いな人物はシンゾー、トランプをはじめ沢山いるから、毎日「ころべばいいのに」と呪文を唱えているのだが、これが「七転び八起き」どころか、死んでも転びそうにない連中なので、困ってしまう。


  耕君がナチスドイツに生まれていたら障害者ゆえ殺されていたかも 蝶人

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たにかわしゅんたろう ぶん Noritakeえ「へいわとせんそう」を読んで

2019-12-08 11:28:48 | Weblog


照る日曇る日 第1319回

左ページに「へいわのチチ」、右ぺージに「せんそうのチチ」という文章と別のイラスト画(すべてモノクロ)を対比しながら進行するのだが、終わりの「みかたのあさ」、「てきのあさ」、「みかたのあかちゃん」「てきのあかちゃん」になると同じ図像がつけられていて、人類みな平等の平和志向が静かに謳い上げられている。

単純明快かつ知的な構成が際立つ大人な絵本なり。


   民草は嘆き悲しみ憤るされど独裁者は知らん顔なり 蝶人
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スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ生誕90周年記念ボックスを聴いて 

2019-12-07 14:14:21 | Weblog


音楽千夜一夜第440回


2017年に93歳で没したポーランド生まれの指揮者が彼の手兵だったザールブリュケン放送交響楽団(現ドイツ放送フィル)を振った全28枚組のCDを楽しく聴き終わりました。

ここに収められたのは彼が得意にしていたブルックナーをはじめ、ベートーヴェン、ブラームス、シューマンの交響曲全曲の他に、バルトーク、ベルリオーズの作品などですが、どれを聴いても作曲家の音符が忠実に鳴り渡っているという「真っ当な」感じがして、音楽以外の夾雑物の介在を感じさせない。

こういうのを、妙な違和感がまったくしない純音楽的表現、と言うのかもしれませんが、かと言うて水の様に淡白なのかと聞かれたら、味もそっけもあるのだから、複雑です。

死ぬ間際には頻繁に来日して読響などに客演して喝采を浴びていましたが、彼がミネソタ響のシェフの時代からのファンだった私としては、なにを今更という感じでありやした。

録音、演奏も優れたこのアルバムですが、一番面白かったのはブルやベトよりも彼の自作自演をスクープした1枚で、「ミュージック・アト・ナナイト」、「ファンタジー夜の横笛」「シンフォニー、ケン・デイトンの思い出」の3曲をぜひ一度耳にして頂きたいと存じます。


 今すぐに死すべき奴らが生き残り死んではならない人が死ぬ冬 蝶人
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自由律詩歌その49

2019-12-06 11:17:32 | Weblog


ある晴れた日に 第592回


らはらはらは

らひらひらひ

らふらふらふ

らへらへらへ

らほらほらほ

らまらまらま

らみらみらみ

らむらむらむ

らめらめらめ

らもらもらも

らやらやらや

らゆらゆらゆ

らよらよらよ

らららららら

らりらりらり

らるらるらる

られられられ

らわらわらわ

らんらんらん

わあわあわあ

わいわいわい

わうわうわう

わえわえわえ

わおわおわお

わかわかわか

わきわきわき

   アパレルで30年務めて福島で被災者に尽くす59歳 蝶人


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岩波文庫で「久米正雄作品集」を読んで

2019-12-05 12:10:52 | Weblog


照る日曇る日 第1318回


久米正雄の小説、随筆の他に俳句まで要領よくスクープした1冊である。

小説はあまり感心しないが取るとすれば「受験生の手記」だろうか。
一高受験に失敗した主人公が上京して親戚の家に下宿し、若い女性に恋する。そこに同じ一高を受験すべく弟も上京。賢くて要領のよい弟は見事現役で合格し、恋の勝者となるが、兄はまたしても不合格となって失恋。傷心のあまり自殺してしまうというどこかで読んだことがあるような非恋青春小説で、この大衆性、通俗性こそが久米選手の除こうとしても除けない一大特性であった。

失恋ということでは、彼は漱石晩年の門下生となり、その長女の筆子と婚約するが、筆子が松岡譲に乗り換えたために破談となり、それが一生のトラウマとなったようだ。

「私小説と心境小説」なる文学論?も書いているが、同じことをジャッグルしながら夢中になって論じたてる頭の悪さ?には「微苦笑」する他はない。

若い頃にまだ季語を用いていた河東 碧梧桐の影響で「三汀」の雅号で俳句を作っているが、どの作品も私にはちっともいいと思えない代物であった。

ということで久米選手の真面目は、なんでもかんでも新聞記者のように書き飛ばしたいろんな随筆ということになるが、その中では大正12年9月1日の関東大震災のオンタイムルポルタージュが白眉だろう。彼はこのカタストロフを鎌倉の長谷の借家で体験しており、その地震と津波と火災の描写の正確さと生々しさは、異様なまでの迫真力を備えている。

おそらく今度の大震災も、鎌倉の奥の相模湾を震源地として勃発するだろう。



  横須賀の大滝町の「朝廷」のラーメン美味しスープもみな飲む 蝶人
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すべての言葉は通り過ぎてゆく 第75回

2019-12-04 11:49:27 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話第331回



むかし選良という言葉があったが、今は選悪。たとえばうちの2階からコウ君が道行くひとに石を投げる。その当たった人よりも、著しく程度の悪い人物が、安倍蚤糞内閣のメンバーなんだろうなあ。11/1

世の中が悪い方へ、悪い方へと向かうのは、全部とまではいかないが、マ、ソノオオ、安倍蚤糞のせいだ。11/2

史上最悪の指導者、トランプと安倍蚤糞をのさばらせているのは、日米両国の民草がどうしようもなく愚かだからだ。11/3

パーボ・ヤルビ指揮N響によるマーラーの交響曲第5番を録画で鑑賞したが、なんという無味乾燥な演奏であることよ! 要所要所で手練手管をこ小賢しく弄しているが、肝心の音楽から何の感動も感銘も沸き起こってこない。それなのに阿呆どもがブラボ、ブラボと叫んでいる。11/4

「歌謡曲の名曲を聞いていると感動することがありますが、その曲を歌っていると、歌いながら泣きたいほど感動することがあります。」サザン桑田の「ひとり紅白」の語りより。11/5

昨日の午後、庭で芝刈りをしていたら子狸と鉢合わせした。逃げるなよ、ほらこっちへおいでと呼びかけたのだが、ちょっと小首を傾げてから逃げて行った。可愛かったので「タンタンタヌキのタヌサブロー」と名付けた。また会いたいな。11/6

自分が任命した閣僚が全員不祥事で辞任したって、この男は金輪際辞めないだろうな。11/7

むかし録画していた野田秀樹の「エッグ」をみたんだが、これがなんと満州国の731部隊の人体実験、1940年に予定されていた幻の東京五輪を、寺山修司の未完の遺稿という「エッグ」と絡めて、時空を激しく行き来する重層的な構造のお芝居であった。11/8

委員会で野党にヤジを飛ばす安倍蚤糞。政治観が劣悪で言語表現が拙劣であるばかりか、誠に品性下劣な政治家なり。11/9

驚いたことにはサンケイ新聞にも歌壇があるらしい。超右翼とファシストしか読まない文化果つる媒体と思っていたので驚いた。しかし政治と芸術はとりあえず無関係とはいうても、こうゆうメデイアの選者を引き受けるって、ちょっと勇気が入るのではなかろうか。11/10

この国は天皇制なしにやっていけない、などと妄想すること自体が、すでに理智の敗北であり、奴隷の思想であり、自己放棄なのである。11/11

「やすらぎの里だか郷だか」という題名の「年寄りによる年寄り専門ドラマ」を見ていたのだが、いつの間にか見知らぬ若者がワンサと出てきたので、これは話が違うんじゃないか、と戸惑いながら、それでも大河ドラマより遥かにマシだと我慢して見続けているわたし。11/12

今までの掃除機の吸引力が弱いので、ダイソンのに変えたらさすがにどんどん吸い取ってくれる。それはいいのだが、非力な年寄りにはホースと先端部が重すぎて、左右の振り回しに往生する。軽さとパワー、両方を併せ持つ名機がどこかにないものか?11/13

半世紀近く営業してきた近所のよろずやさんが、今回の消費税値上げで閉店した。安倍蚤糞の軽減税率に対応するための新規投資に耐えられずに生計の手段である商店経営を根こぎにされた全国の無数の中小企業は、みんな泣いて怒っているぞ。1/14

どんどん読み進んでいったが、これはどうも「更級日記」世界とは違うなあと思って、よーく題名を見直したら「蜻蛉日記」だったずら。1/15

自由と自立を求める香港の学生たちの当面の敵は香港政府と警察であるが、その背後には中国共産党が待機している。だからというて、いったい誰が蟷螂に向かって、「その斧を下ろせ」と言えるだろうか。1/16

ゲストスターに岩下志麻を迎えた11月14日放送の「ドクターⅹ」第5夜は、女性と刺青と手術という三題噺に着目した脚本が素晴らしかった。毎回素人芝居「大河ドラマ」の拙劣杜撰な脚本を書いている人物が誰であるか知らないが、プロの爪の垢でも煎じて飲め!11/17

証拠も示さずに外野でこそこそ「記者会見」をやって、自分に都合のよい「言い訳」ばかりしている男よ。早く国会で「しっかり」「ていねいに」、桜を見る会の後援会問題の説明責任を果たせ。11/18

夕食会が1人5千円? 領収書はない、経費明細書もない。冗談じゃない、それで済むと思っているのか。国民をなめるんじゃないぞ。おめええさん、それでも政治家のはしくれか。国会の予算委員会で徹底的に追求してもらおうじゃないか。11/19

またしても自分よりも年下の友人が急死したと知り、大きな衝撃を受ける。しかしそれでも、自分が同じように急死することがあると頭の中で思ったに過ぎなくて、自分だけは今日も明日も明後日も、つまりは未来永劫に亘って生きていけるつもりなのだ。なんという能天気!11/21

どんどん人が死ぬ。知っている人が死ぬ。いい人が死ぬ。するとあの世の恐怖や違和感がだんだん少なくなってきて、あっちへ行ってもいいかなと思えるようになってくる。ようだ。人はそんな風に思いながらあの世へ行くのかもしれない。11/22

何をしに行ったのかしらんが、天皇はお伊勢さんらしい。天皇は自分の祖先をアマテラスオオミカミと信じているから、一緒に飯を食ったり、喰うたふりをするのだろうが、そんな儀式自体が、文字通り噴飯ものだと思わないのだろうか。11/23

「GSOMIA延長」とか「ローマ教皇来日」とかで次第にうやむやになりつつある「桜の会」追及。大塩平八郎甦りて強運安倍蚤糞を打倒せよ。11/24

月曜かあ、なんだか疲れるなあ。もっとも他の日だって疲れているんだが。それにしても教皇とか橋田壽賀子とか黒柳徹子とか、元気だなあ。11/25

午後7時のニュース。ローマ教皇がメインの会談や集会なのに、醜い猪八戒の無内容な喋くりを仰々しく紹介する。さすが公凶忖度放送、「安倍様様のNHK」だなあ。11/26

BS放送の吉田都をみて感動す。自らも股関節ボロボロの都は、かつてのロイヤルバレエの盟友、老いたイレク・モハメドフとのリハーサルで不安を覚え、代役すら考えるのだが、イレクは「大丈夫、俺はプロだ」と断言して「ラストダンス」である「ミラー・ウオーカーズ」を見事に踊ってのけたのだ。https://balletchannel.jp/345111/27

「教皇を見る会」は終わった。皆の衆、もういちど「桜を見る会」にもどろうぜ。11/28

米国で「香港人権法」成立。へへえ、たまには「諸悪の根源大統領」もまともな仕事をすることがあるんだ。11/29


  常連が7割いちげんさんが3割で収支とんとんと武ちゃん語れり 蝶人

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「夢は第2の人生である」或いは「夢は五臓六腑の疲れである」 第82回

2019-12-03 12:08:14 | Weblog


西暦2019年葉月蝶人酔生夢死幾百夜


私の詩集の校正をしているのだが、目次に聞いたことも見たこともないタイトルが続々と登場するので、いったいこれはどんな詩に対応しているのかさっぱり分からず、右往左往しているわたし。8/2

スズキ氏の新刊が出たので、その編集者に会いたいと思って、版元まで直行したのだが、彼女は超多忙で、とても面会できそうにない。ふと足元を見た私は、両足がいつの間にか毛むくじゃらの密毛で覆われ、右足の踵の上の白骨が剥き出しになっているので驚いた。8/3

真夜中に社員寮に住む社員をホールドアップさせた怪盗がいたが、頭髪が逆さだったその後ろ姿は、さながらこの男の遺影のようだった。8/4

2校が上がったので、校正しようと机に向かったのだが、文字の大きさも書体も、字間の開け方も、どうにもこうにもしっくりこないので、私はその違和感に激しく落ち込んで、思わず泣いてしまった。8/5

わが軍の猛烈な爆撃によって、敵の攻撃がようやく一段落したが、敵は今度は海上を漂っているわが軍のエリート専用の別荘を狙い撃ちしはじめたので、われら2等水兵は再び戦場に担ぎ出された。8/6

こんなトロイ内容の詩が、いきなり冒頭に据えてあったら、誰だって、読む気がしなくなるに違いないと、私は、校正刷りを前にして、頭を抱えた。8/7

ショウを終え、疲れきったヨージヤマモトが、黒づくめの衣装で出てきたので、私は挨拶しようと待ちかまえていたのだが、いつの間にか彼の姿は、魔法使いの老婆のように、消え去ってしまった。8/8

私らに襲いかかるゾンビには、獰猛なライオンがアシストしているので、私らは、まず獰猛なライオンを斃してから、ゾンビをやっつける計画を立てた。8/9

太平洋で、工作船ファシスト号が沈没した時に、放った号砲ひとつ。8/10

某宮中重大◎◎事件については、警察は、頭から首を突っ込む私の姿勢を、高く評価してくれた。8/11

隣国の王子が呉れたものは、夏のお菓子ではなく新曲の楽譜だったのだが、簡単なメロディだけだったので、私たちは、演奏するのにえらく苦労した。8/12

消防署への通報は、「○×△×」という奇妙なキーワードしか送られてこなかったので、消火活動が遅れに遅れて、とうとう館は全焼してしまった。8/12

第2次ロケット打ち上げ計画の対象は、火星だったので、地球に嫌気がさしていた私は、イの一番に手を挙げて、意気揚々と乗り込んだ。8/13

息子が乗った飛行機は、台風10号の渦巻の遥か上空を、悠々と飛翔して、姿を消した。8/14

おなじ業種でライバル同士の両社は、今期も激しい売上競争を繰り広げたが、結局年度末には、ほぼ同じ成績で終わった。8/15

今夜は、長野県史上最大最高の花火大会で、なんとこれから3日3晩にわたって短距離ミサイルを打ちあげるというので、世界中のメディアが詰めかけているようだ。8/16

追われ追われて、2人のお尋ね者は、岩山のタコツボ状の穴に飛び込んだが、生憎ちょうど頭だけが飛び出していたので、追跡者の草刈り機で、スパリと刈り取られてしまった。8/17

その指導者は、「53分後に終着駅に来い。俺はそこで待っている」と言い残して、列車に飛び乗った。8/19

3千人の日本女性軍は、8千人の米国女性軍と熾烈な戦闘を繰り広げた挙句に、かろうじて勝利を収めたそうだ。8/20

射撃場の向こう側には、標的としてビール瓶と書物が入り混じってぶら下げてあった。「どっちを狙う?」と聞かれたので「ビールを」というて撃ち始めたが、そのうち書物にも弾が当たりだしたので、私はライフル銃を見境いなしにぶっぱなし続けた。8/21

おらっちは中年のケイカンだが、ケイカン食堂で定食券を持ったまま隣に並んでいる若いフケイが気になって気になって、どうしてもキスしたくなって、ついキスしたところが、案の定大騒ぎになって、これがほんとのケイサツザタだと思った次第。822

国王となった弟は、長年の宿敵であった兄を、絶海の弧島へ永久追放したが、じつは兄も、それを、他ならぬ弟のために望んでいたことを、弟は死ぬまで知らなかった。8/23

社食が終わったために、ランチをとれなかった社員のために、名ばかり社長である私は、ここぞとばかり、隣の会社の社食から、大量のカレーライスを持ちこんで食べさせたので、中村七之助似の社員は、泣いて喜んだ。8/24

アーノルドパーマーという傘のマークのポロシャツが、爆発的に売れたので、その年のボーナスをもらったアートディレクターのムラクモ氏は、給料袋から取り出した紙幣を机の上に立てて、「ほらほら見て御覧、ボーナスが立ってるよ」と、私ら新人社員に自慢した。8/25

米大リーグ選抜チームを9回まで3-1でリードしていたのだが、案の定我われ日本選抜チームは、ガダルカナルの決戦の時のように平常心を失って、一挙5点を奪われて沈没してしまった。8/26

大金持ちの若旦那で、若い燕であるおらっちは、惚れた情人が見境なしに着物を買い漁るので、だんだん懐具合が心配になって来た。8/28

参戦か非戦かの最終判定を委ねられた超有名な反戦派の町内会長が、日ごろの政見と打って変わって、参戦の断を下したので、おらっちはとても驚いた。8/30


 「卑弥呼観光」なるバスとすれ違うスンゴイ名前をつけたものなり 蝶人


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なにゆえに第70回~西暦2019年霜月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2019-12-02 11:40:39 | Weblog


ある晴れた日に 第591回


なにゆえにアルカイダ首謀者退治を自慢する要するに人殺しじゃないか

なにゆえに萩生田光一の首を切らない身の丈に合わない文科大臣

なにゆえにコウ君寝まくり食べまくる施設でそれはできないからね

なにゆえに安倍蚤糞は浪費するかつがつの民が納めし血税

なにゆえにパリ協定から離脱するもっと台風がやってくるだろう

なにゆえに「一億総活躍会議」は踊ったか菊池桃子が再婚するため

なにゆえに首里城は焼けちゃった琉球王国が復活しないから

なにゆえにハラヨージ君は可愛いまだ1歳なのに賢い子供
 
なにゆえに息子は歯痛に苦しんでいる八王子に良い歯医者はないのか

なにゆえに「一億総天皇」と見做さない突き出る者に容赦しないで

なにゆえに皇室行事を政治に取り込む安倍蚤糞の憲法破壊

なにゆえに猫も杓子も桜見物呼ばれぬオイラの税金使って

なにゆえに交響曲をCD4枚にするブラームスなら2枚で済むのに

なにゆえにお前の車がついてゆく天皇皇后のトヨタの後ろを

なにゆえに車屋商店は店仕舞いした安倍蚤糞の消費税値上げで

なにゆえに桜見る会で後援会にヨイショしたおらっちの税金使って

なにゆえに現人神となって贄を嘗める民の象徴であるはずの君が

なにゆえに沢尻エリカは捕まったやっぱりずっと薬浸けだったか

なにゆえにお前は野党にヤジを飛ばしている説明責任も果たさずに

なにゆえに伊勢丹からアナスイが消えるユニクロがあれば要らないてか

なにゆえに税金を私事に流用するお前は公選法の違反者だ

なにゆえにコウ君はパソコンをのぞきこむお父さんが何を書いているかが気になったから

なにゆえにGSOMIA延長を自慢するお前じゃないぜアメリカの圧力

なにゆえにローマ教皇なんかやってくる「桜の会」がふっ飛んぢまう

なにゆえに今朝はがっくり疲れているキューピーゴールドを1錠呑もう

なにゆえに香港の民意を退ける林鄭月娥(りんていげつが)行政長官

なにゆえに毎日毎日雨が降る亡国日本を天も憐れむ

なにゆえにヤクザが桜を見に来るのなんせ主は猪八戒

なにゆえに怒涛のように日が進むあと1日で師走になるとは

なにゆえに中曽根選手をもてはやすこの頃から日本は歪んだ


  時ならぬ時に雲古がしたくなる海外旅行はだから行かない 蝶人
コメント
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