ある晴れた日に第641回
我を見てギャンギャン吼える阿呆犬よ殺してやるからそこで待ってろ
貧富の格差に応じてアクアからレクサスまでを用意している
4匹のメダカが水盤に棲んでいて4通りの個性を発揮するなり
いつ死ぬか分からないけどこの部屋を片づけようとはまだ思わない
コーナーを左に曲がって一直線ゴールを目指せどテープは見えぬ
おとなりのおにわのおくのブランコがかぜもないのにかすかにゆれる
藤沢から歩き続けたわが息子高座澁谷で見つけられたり
世の中の半分位を敵に回し退任したり森会長
「橋の上にタヌキがいるから来てご覧」妻の電話に自転車で行く
上半身青みがかった灰色でお腹が茶色のこの鳥はなに?
「発達障害」を「神経発達症」に変えるなら「自閉症」を「カナー氏症候群」にせよ
専制と独裁で民を弾圧し民主主義を唱えている
紅白の梅咲かせたる空き家かな
春立ちぬ自民が消えてコロナ死ぬ
蛇苺その蛇の語が気になりて美味と聞きつつまだ口にせず
森麻生慎太郎に安倍蚤糞連綿と続く人でなしの系譜
沈みゆく戦艦武蔵の旗にすがりマストにて「お母さん!」と叫ぶ少年兵 (「渡辺清手記」鶴見俊輔「もうろく帖」)
武蔵より遥かに強い祖父の名は小次郎ではなく佐々木小太郎
犬猫と共存できる僕らだがコロナや熊とはまだまだ先だ
広告をいやがうえにも増加させ「有料広告なし」へ誘導するユーチューブ
イソヒヨドリに口笛を吹くが知らん顔綺麗な声をきかせておくれよ
どこの誰が会長になろうとこの夏にオリンピックができると思えず
「コロナ禍で五輪が御臨終なんだって」「そんなこたあどうでもええやん」
「ファン・ゴッホに3匹の蝉の絵があるね」「まるで人間のような顔して」
「台湾リスが蜜柑を全部食べちまった」「そんなこたあどうでもええやん」
「カラスどもがよってたかってトンビを苛める」「そんなこたあどうでもええやん」
「ゴンちゃんをしばらくみないねどうしたの」「12歳で昇天したのよ」
「佐々木家は『隅立て四つ目』の家紋なり」「そんなこたあどうでもええやん」 蝶人