ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ひょうたん @岐阜県岐阜市

2025年01月14日 | 岐阜県(岐阜)

以前から訪れてみたかったが夜営業のみだし、コロナ禍の時期は持ち帰りこそやっていたようだが、なかなかタイミングの無かった岐阜市中鶉にある餃子の「ひょうたん」。ある晩に1人で夕飯を摂ることになったので車で向かってみた。店は幹線道路沿いの建物のテナントに入っている。暖簾をくぐるとL字のカウンター席と4人掛けのテーブル席が2つとこじんまり。老齢の夫婦と息子さんでやっていらっしゃるようだ。カウンター席に腰掛け壁の品書きを眺める。品書きは「焼き餃子12個」と「水餃子12個」のみ。12個という数に怯んだが、なかなか機会が無いので両方ともお願いしてみた。飲物は仕方なしの「ノンアルコール」。

「ノンアルコール」(オールフリー瓶)で喉を潤しながら若い衆の調理を眺める。フライパンにラードと思しき油を流し焼きが始まった。女将さんがタレと摺りニンニクを用意してくれ、丸い平皿に山盛りのキャベツをのせた。まずは「水餃子」から供された。浅い鉢に茹でた餃子が入れられ、少しラー油を垂らしてからスープ(あるいは湯)が注がれる。餃子は大きく、皮はもちもちの食感。餡は生姜がしっかりと効いて旨い。腹が減っていたので次々と胃に収まった。食べている間にも持ち帰り用の焼き餃子が経木に包まれてどんどん捌けていく。

次は「焼き餃子」が焼き上がり、キャベツの横にピラミッドのように積み上げられ渡された。底面がしっかりと焼かれ、口に入れても肉汁が溢れない好みのタイプ。つるんと口に入れた水餃子の時には分からなかった複雑な味わい。口に残るのは清涼感のあるスパイス。どうも生姜だけではなく色々入っている様子。他の客が「山椒入っとるやろ?」と訊いていたが、若い衆は「香辛料が…。」と答えるのみ。薬膳っぽいというかアジアっぽい味わいがクセになる旨さ。ノンアルをお代わりして、酸味の強いタレやニンニクを駆使しつつ、何とか全部平らげた。お腹いっぱい。流石に1人で食べる量じゃないな(苦笑)。

何となく覚えがあったので帰ってから調べてみると、かつて岐阜駅の北西、旧・ハルピン街(現・岐阜繊維問屋街)にあった餃子の店「八起」の親族がやっていらっしゃる店だと分かった。実は自分は30年以上前にそちらの店に入ったことがある。友人に連れられて行ったのだが「こんな所に餃子屋ある?」という狭い路地によしずに囲まれた店があった。さすがに餃子の味までは覚えていないが、当時珍しかったもちもちの皮の餃子と、老主人が1人でやっていらっしゃったことを覚えている。店で餃子を包んでいた方が「八起」主人の弟さんらしい。何だか感慨深いなァ。

ぎょうざ ひょうたん

岐阜県岐阜市中鶉6-180-1

 

( 岐阜 ぎふ 餃子ひょうたん ギョーザ ギョウザ 餃子 焼餃子 ぎょうざ すいぎょうざ 八起 やおき はっき ハルピン街 )


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3 コメント

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Unknown (pk)
2025-01-14 10:27:12
「八起」なつかしいですね。
一年中、よしずで囲っている意味が分かりませんでしたが。
自分が行っていた頃は老夫婦でやってました。
あと、あのあたりは、ハルピン街というより、国際園ですね。
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Unknown (ハリー)
2025-01-14 11:21:08
pkさん、こんにちは。

>「八起」

pkさんも行ってらっしゃいましたか。私は1度きりでしたが当時はその立地と、変わった餃子
が印象に残っていました。

>ハルピン街というより、国際園

そうなんですね。私は往時の国際園はもちろん知りませんが、店の周りはアパレルの建物ばかり
だったので、あの辺りもハルピン街に含まれていると思っていました。
返信する
Unknown (南田神田)
2025-01-14 21:56:52
ハリーさん今晩は、お世話になっています。
ワタシもこちらは昨年からBMしてたのですが、
交通機関が車だけ、しかも夜営業のみとあってなかなか訪問出来ないままです。
名前だけしか知らなかった「八起」の味とあっては、
こりゃ行ってみなきゃなりません。

それと。
一宮「喫茶 馬酔木」。
冬場でも「そうめんセット」とは…素麺も冷や奴も温めるのかな?
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