夏 / ヒカシュー (1980)
1980年に発表されたヒカシューのセカンド・アルバム「夏」。録音が同時期だったのか別だったのかは知らないが、デビュー作からわずか5か月という短いスパンでの発表。でも今と違って昔はその位の期間でのアルバム発表はいくらでもあったよなァ。プロデュースは近田春夫(1曲のみ加藤和彦)。当時アルバムを購入するまでには至らなかったけれど、このアルバムに収録されている「パイク」が自分のテクノ・ポップ原体験のひとつ。作詞は全曲巻上公一だが、作曲や歌唱はメンバーもクレジットされている。
幾分ポップさが増した感じでアルバムが始まるが、やはりヒカシューらしい巻上公一のシアトリカルな歌詞と歌で独特な世界が繰り広げられていくのはファーストと同様。今の日本の音楽界は自分の苦手な”応援”ソングや”お前を守る”ソングばかりなので、少なくとも一般的にはこういう世界観の歌詞やら音楽はもう絶滅しているような気がするが(←実際どうなんだろう?)、こういうバンドが一瞬でもオーヴァーグラウンドに出てきたということが、当時のロックの多様性と面白さ、それに世間の懐の深さを反映していたと思うがどうだろうか。
ネット・ショップにて購入(¥480)
- Label : EMIミュージック・ジャパン
- ASIN : B006H3YGZO
- Disc : 1