ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Best Of Taj Mahal / Taj Mahal

2017年11月11日 | ブルーズ

The Best Of Taj Mahal / Taj Mahal (2000)

タジ・マハール(Taj Mahal)のベスト盤を購入。彼のオリジナル・アルバムはセカンドの「The Natch'l Blues」しか持っていないが、コンスタントに活躍しているアーティストで、色んなコンピ盤にも顔を出している。流石に現在は大手レーベルには所属していないが、音楽活動は盛んなようす。自分が彼を知ったのはいつものようにストーンズ(The Rolling Stones)絡み。一度オクラ入りになったフィルム「ロックンロール・サーカス」に参加して名前を知った。ただその頃は今のように簡単に映像を見ることは出来ず、完全に幻の映像だったので、その撮影に触れた古い本で名前を知った程度。その後、映画「ブルース・ブラザーズ」のオープニング曲が彼の曲だと知って俄然興味が湧き、セカンドを買った次第。

こちらは2000年にコロンビア/レガシーから発売されている作品なので、収録曲は1968年から1974年までのコロンビア時代から選曲されている。カントリー・ブルース・タイプの曲が多く、彼の落ち着いた優しい歌声と、スティール・ギターなどの有機的な音が相まって独特の雰囲気がある。自分の思い入れが強い3「Corrina」、5「She Caught The Katy」はやはり何度聴いてもいいなァ(出来れば「Ain't That A Lot Of Love」も入れて欲しかったけれども)。ライヴ・テイクの10「Ain't Gwine To Whistle Dixie (Any Mo')」は調子っぱずれの口笛が入る変わったインスト曲。演奏と曲は素晴らしいのだが…。何か云われがあるのかな。でも心に沁みるというか、このアルバムを聴いて一番心に残るのはこの曲なのだった。

中古店にて購入(¥780)

  • CD (2000/9/16)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : SONY
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

I Like Ike! : The Best Of Ike Turner

2017年09月20日 | ブルーズ

I Like Ike! : The Best Of Ike Turner (1994)

米ライノが編集したアイク・ターナー(Ike Turner)のコンピ盤。絶好調だったライノの編集盤とあってコンパクト、且つ上手くまとめられた全18曲。あえてアイク&ティナ・ターナー(Ike & Tina Turner)時代の曲は1曲も収録されていない。彼のファースト・レコーディングで、有名なヒット曲「ロケット88」(1951)は初のロックンロール・ソングとも言われていて、アイクのブギウギ・ピアノが跳ね回るゴキゲンなサウンドだ。セッション・ミュージシャンとして活躍しつつ、自分のバンド、Ike Turner's King Of Rythmを率いてフェンダーを抱え、バンマス稼業でショービズ界を走り抜けていく。そしてティナを発掘。この頃(50年代終わり~60年代初め)の彼の活躍は多岐に渡っていて、レーベルの数も訳が分からなくなるほど多いので把握が難しい。

自分はアイク&ティナ時代から入ったので、あのぶっとい低音ヴォーカル(とおかっぱ頭にヒゲ)が印象に残っているけれど、収録曲の中にはそういったヴォーカルの目立つ曲はやっと8に登場するくらい(まだAnnie Mae Bullock名義のティナの歌声も!)。9、10にはシカゴ・ブルースの伝説、あのウィリー・ディクソン(Willie Dixon)がベースで参加。17、18はソロ名義だがヴォーカルは抑え気味。1970年に発表された17のギターを聴くとストーンズ(The Rolling Stones)の「Honky Tonk Woman」を彷彿とさせるリフも。話によると69年のストーンズの全米ツアーの前座を務めたアイクは楽屋であのキース(Keithi Richards)に向かって「テメェのそのクソったれ5弦(オープンGチューニング)とやらを俺にすぐ教えろ、コンチクショー!」(意訳)と怒鳴りこんだらしい(笑)。その影響だろうナ、分かり易い。

01 Jackie Brenston & His Delta Cats - Rocket "88"   
02 Jackie Brenston & His Delta Cats - My Real Gone Rocket   
03 Dennis Binder & His Orchestra - I Miss You So   
04 The Sly Fox - Hoo-Doo Say   
05 Willie King With The Ike Turner Band - Peg Leg Woman   
06 Ike Turner - I'm On Your Trail   
07 Ike Turner - I Know You Don't Love Me   
08 Ike Turner, Carlson Oliver & Little Ann - Boxtop   
09 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Matchbox (Version B)   
10 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Down & Out   
11 Icky Renrut - Ho-Ho   
12 Icky Renrut - Hey-Hey   
13 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Prancing   
14 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Steel Guitar Rag   
15 Stacy Johnson - Consider Yourself   
16 Ike Turner's Kings Of Rhythm - The New Breed, Pt. 2   
17 Ike Turner - Takin' Back My Name   
18 Ike Turner - You're Still My Baby

オークションにて購入(¥680)

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Howlin' Wolf Album / Howlin' Wolf

2017年08月25日 | ブルーズ

The Howlin' Wolf Album / Howlin' Wolf (1969)

ブルースの巨人、ハウリン・ウルフ(Howlin' Wolf)の1969年発表の問題作。一応「The Howlin' Wolf Album」と呼ばれているが、何が問題って、まずジャケット表にデカデカと『これはハウリン・ウルフのニュー・アルバムです。彼は気に入っていません。もっとも最初はエレキ・ギターさえも気に入りませんでした。』と大書きしてある。何という呆れたマーケティング(笑)。同門のマディ・ウォータース(Muddy Waters)の「Electric Mud」(’68)や、以前に紹介したボ・ディドリー(Bo Diddley)の「The Black Gladiator」(’70)と同様に、当時隆盛のワウワウ・ギターを多用したファンク、サイケデリックよりのロックバンドとの共演を企画(強制?)されたアルバム。経済的にもレコード会社的にも妥協を強いられたのだとうは思うが、レコードジャケットのこれはウケ狙いだったのか、実際に投げやりだったのか…。

バンドはマディ版と全く同じメンバー+相棒のヒューバート・サムリン(Hubert Sumlin)とのこと。ちなみにマーシャル・チェス(※当時Chess Recordsの社長)がプロデュースしているが、彼は翌年に父と叔父が創業したチェス・レコードを離れ、あのローリング・ストーンズ・レコーズ(Rolling Stones Records)の創業社長に就任している。

それはさておき肝心の内容は、マディのアルバム程の違和感というか不整合感は無く、ボのようなハマりっぷりも無いが、さすがアクの強いダミ声のウルフは、ピート・コージー(Pete Cosey)らの鋭利なギターやワウワウの効果に引き摺られることなく、力ずくでまとめている。過去の代表曲はアレンジこそ当時風だが、ウルフ自身がそこまで嫌う程の違和感は感じられない。5なんてアレンジもなかなかカッコイイと思うんだけどなァ(逆に6はちょっと…)。こうしてみると同じプロダクションではあっても マディ < ウルフ < ボ、と年毎にアルバムとしてはまとまっているような気がするが、それが面白いかどうかはまた別の話。セールスも結局最初のマディ版が一番良かったと聞く。ま、ウルフはこのアルバムの事を「犬のクソ」と言っていたらしいし(笑)、チェスもあのジャケはやっぱりセールスの足を引っ張ったと反省したらしいから、いつだってアーティストとレコード会社の間にははいろいろあるっていう話だ。

 amazonにて購入(¥879)

  • CD (2013/12/11)
  • Disc : 1
  • Format: Limited Edition, Original recording remastered
  • Label : ユニバーサル ミュージック
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Many Faces Of Eric Clapton / Various Artists

2017年08月21日 | ブルーズ

The Many Faces Of Eric Clapton / Various Artists (2016)

気に入っている「The Many Faces Of ~」シリーズ。調べてみるとこのMusic Brokersというレーベル、なんとアルゼンチンの会社のようだ。意外。今度はエリック・クラプトン(Eric Clapton)版を購入。他の版と同様に3枚組で、1枚目はエリック参加曲、2枚目はカヴァー曲、3枚目はルーツのブルース曲という構成になっていて、相変わらずの重箱の隅つつきが楽しい。

1-02、08、14は有名なコンピ盤「Blues Anytime Vol.1,Vol2」(写真下)から。60年代後半にイミディエイトから発売されたコンピ盤で、エリックの他、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)、ジェフ・ベック(Jeff Beck)、ニッキ―・ホプキンス(Nicky Hopkins)、ストーンズ(The Rolling Stones)の面々という信じられない位の豪華メンバーが参加していると言われている。録音は65~67年だとか。このセッションは参加者が超の付く豪華メンバーなので色んなところで出てくるし、自分もCDで所有しているのだが、実際に聴いてみると…正直言って大して面白くない(笑)。

散らばった参加曲をまとめて聴けるのは有り難いが、他の曲も相変わらずインフォが少ないので出自や発表年がよく分からない物が入っているのがこのシリーズの難点(コアなファンならすぐ指摘出来るのだろうが…)。エリックが影響を受けたアーティストの逆カヴァーが目立つ。2-01はムンドリさんのブログでも紹介されていた「I Can't Stand The Rain」で有名なアン・ピーブルス(Ann Peebles)。3年程前に亡くなった盟友ジャック・ブルース(Jack Bruce)の演奏曲も収録されている。3枚目に入ってもよさそうなボ・ディドリー(Bo diddley)の2-04はどうしてここに?と思ったが、これは随分後年になってからの録音のよう。3枚目は言わずもがなのオリジネーター達。あまりにも有名曲ばかりだが、これらの曲を有名にしたのは間違いなくエリックや、ストーンズの連中など英国人アーティストのお陰のはず(※)。何しろこういうコンピ盤はこういう”あーだ、こーだ”が楽しい。今回のコレも間違いなくある程度のファンならお勧め。

※50年代後半まで本国アメリカではブルースは完全に表舞台から消えていて、エリックら英国人ミュージシャンの活躍によって再認識されるまで、細々と演奏活動を続けるのみだったらしい。何かの記事で読んだが、英国人によるパクリだ、搾取だ、とも揶揄されていたが、当の大御所ブルース・メンらは「あいつらが自分達の曲を取り上げてくれなかったらアメリカでは今でもペンキ塗りのままだったよ」(意訳)と意に介さなかったらしい。

 

< Disc 1 : The Many Faces >

01 How Long Blues/Come Back Baby - Pinetop Perkins feat. Eric Clapton 
02 West Coast Idea - Eric Clapton 
03 Knockin' On Heaven's Door - Arthur Louis feat. Eric Clapton 
04 Take A Trip - Toots & The Maytals feat. Eric Clapton 
05 Sending Me Angels - Jerry Lynn Williams feat. Eric Clapton 
06 On My Way To Georgia - Corky Laing feat. Eric Clapton 
07 Weeping Willow - Chris Barber feat. Eric Clapton 
08 Draggin' My Tail - Eric Clapton & Jimmy Page 
09 Good Morning Little Schoolgirl - The Yardbirds feat. Eric Clapton 
10 I Ain't Got You - The Yardbirds feat. Eric Clapton 
11 Come And Love Me - Arthur Louis feat. Eric Clapton 
12 Lonely Years - John Mayall feat. Eric Clapton 
13 Pressure Drop - Toots & The Maytals feat. Eric Clapton 
14 Freight Loader - Eric Clapton & Jimmy Page 

< Disc 2 : The Songs >

01 Tears In Heaven - Ann Peebles 
02 Strange Brew - Buddy Guy 
03 Layla - Eric Gales & Derek Trucks 
04 Before You Accuse Me - Bo Diddley 
05 Blues Power - Koko Taylor 
06 Wonderful Tonight - Otis Clay 
07 Roll It Over - Joe Louis Walker feat. James Cotton 
08 Too Bad - Pinetop Perkins feat. John Hammond Jr.& Bob Margolin 
09 Old Love - Otis Rush 
10 Crossroads - Honeyboy Edwards feat. James Cotton 
11 Sunshine Of Your Love - Jack Bruce & Hr Bigband 
12 White Room - Jack Bruce feat. Gary Moore 
13 Sitting On Top Of The World - Jack Bruce feat. Clem Clemson 
14 Desert Cities Of The Heart - Jack Bruce & HR Bigband 

< Disc 3 : The Original >

01 Ramblin' on My Mind - Robert Johnnson 
02 Worried Life Blues - Big Maceo 
03 Walkin' Blues - Son House 
04 Sitting On Top Of The World - Mississippi Sheiks 
05 Key To The Highway - Big Bill Broonzy 
06 Going Down Slow - St. Louis Jimmy Oden 
07  (They Call It) Stormy Monday - T-Bone Walker 
08 It Hurts Me Too - Tampa Red 
09 A Spoonful Blues - Charley Patton 
10 Nobody Knows You When You're Down And Out - Bessie Smith 
11 Alberta Blues - Mississippi Sheiks 
12 Cross Road Blues - Robert Johnnson 
13 I'm So Glad - Skip James 
14 Floating Bridge - Sleepy John Estes

amazonにて購入(¥1,098)

  • CD (2016/10/7)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Music Brokers Arg
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Black Gladiator / Bo Diddley

2017年08月13日 | ブルーズ

The Black Gladiator / Bo Diddley (1970)

ブルースの大御所にして、独特のジャングル・ビートの創始者ボ・ディドリー(Bo Diddley)が1970年に発表した異色作。ずっとカルト的な扱いを受けてきたアルバムだがCDリイシューでグンと手に取り易くなった。コテコテのシカゴ・ブルース群の中にあって、リズムの面で最初から異彩を放っていたボだが、60年代初めのブリティッシュ・インヴェイジョンを機に見直されたものの、60年代を通して決して経済的に恵まれていた訳ではなく、他のオリジナル・ブルース、ロックンロール・アーティストと同様にドサ廻り営業もやっていたようだ。1968年にマディ・ウォータース(Muddy Waters)がChessから発売した「Electric Mud」と同様に、思いきり(サイケデリック)ファンクに舵を切ったのが本作。Checker Records(Chessの傘下)から発売された。このバンドが黒人バンドだったのか白人バンドだったのかよく知らないが、ドラムスのClifton Jamesは旧知の仲。初期のジャケット写真にも写っていて、あの独特なビートも彼とのコラボなので、ボに対する貢献度は大。曲はオルガン(Bobby Alexiasなる人物)がかなり目立っていて、同人は作曲にもクレジットされている。

マディのアルバムで感じるような”どサイケ”でもないのでミスマッチを感じることは少なく、意外とハマっている(あれは特徴的なピート・コージーのギターによるところが大きいか)。元々ボのリズムが特異でファンキーだった証だろう。彼のアルバムではたいてい女性コーラスが付くが、このアルバムも同様。オルガン中心のグルーヴィーなボ・ディドリー・サウンドもなかなか楽しい。サイケなのはジャケット・デザインで、かなりキテいるが、裏ジャケではっきり見られるボの衣装が凄い(発売当時42歳)。宣伝用とはいえこういうマッチョなのが当時流行ったのだろうか。

1988年にロン・ウッド(Ron Wood)と共に来日した時(当時60歳)は中野サンプラザで観たが、すでに好々爺みたくなっていたなァ(そういえば2階席の自分の隣の席に遅れて来たのが、あのボ・ガンボスの故どんとだったのを思い出した!)。

amazonにて購入(¥791)

  • CD (2013/12/11)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Limited Edition, Original recording remastered
  • Label : Universal
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Original Album Series / The Paul Butterfield Blues Band

2017年07月08日 | ブルーズ

Original Album Series / The Paul Butterfield Blues Band (2010)

その安易に聴けてしまう”楽な道”に罪悪感を覚えつつも、つい購入してしまう簡易紙ジャケCD5枚組の「Original Album Series」。今回はポール・バターフィールド・ブルース・バンド(The Paul Butterfield Blues Band )。彼らのアルバムは1枚も持っていなくて、ディラン(Bob Dylan)のエレクトリック化のバックで演奏したりしているライヴ映像や音源で聴いたり、ライノから発売された1967年のモンタレー・ポップ・フェスティヴァル(Monterey International Pop Festival)のボックスに収録されていたライヴ演奏で知る程度。でもその強烈で”黒い”ブルース・ハープのブロウで強く印象に残っていた。ひと通りブルース(ブラックも、ホワイトも)聴いてきたのに、何故今まで彼らに行き当らなかったのかが不思議。それだけ一般的にも過小評価されているという事なのかもしれない。収録されているのは以下の5枚。

・The Paul Butterfield Blues Band (1965)
・East-West (1966)
・The Resurrection of Pigboy Crabshaw (1967)
・In My Own Dream (1968)
・Keep On Moving (1969)

1965年のファーストから、最近隠れた名盤扱いされている1969年の「Keep On Moving」までの充実した5枚。最初期はマイク・ブルームフィールド(Mike Bloomfield)とエルヴィン・ビショップ(Elvin Bishop)のギターをフィーチャーしていて、ポールのヴォーカルこそやや弱いものの、ブルース・ハープのブロウはなかなかのもの。当然カヴァー曲が多いが、地元シカゴの大物ブルース・アーティストとの交流もあっただけに骨太の演奏が楽しめる。こんな時代から白人と黒人の混成バンドというのも珍しい。演奏からちゃんとシカゴらしさが伝わってくるのがBritish Invasionのブルースとは違う。3枚目ぐらいになるとよりR&B寄りになって音楽性にも幅が出て、5枚目ともなると初期の黒っぽいブルース色はほとんど影を潜め、ホーン・セクションが目立つようになる。こうして聴いていると音楽ジャンル的には少し振り幅があるものの、駄作のない素晴らしいラインナップ。彼らの場合、正直フォトジェニックじゃない(というか爺くさい・笑)ので映像を見るよりもこうして音だけ聴いていた方がかっこいい。

オークションにて購入(¥1,480)

  • CD (2010/2/27)
  • Disc : 5
  • Format: Box set, CD, Import
  • Label : Warner Music
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Best Of Freddie King / Freddie King

2017年05月14日 | ブルーズ

The Best Of Freddie King / Freddie King (1990)

ブルースで3大キングと言えば、BBキング(BB King)、アルバート・キング(Albert King)、そしてこのフレディー・キング(Freddie King)とよく言われる。これはちょっと酷いジャケット・デザインだが、フレディー・キングのベスト盤。なぜこの盤が目に留まったかと言うと「Shelter Records」から発売されていたものだったから。あのレオン・ラッセル(Leon Russell)が主幸したレーベルで、この盤もプロデュースのクレジットをデニー・コーデル(Denny Cordell)とドン・ニックス(Don Nix)と分け合っている。フレディー・キングが一時でもシェルター・レコーズに所属していたとは知らなかったので興味が涌いた(3枚アルバムを発表したんだとか)。ちなみにCD化にあたってのエンジニアはスティーヴ・ホフマン(Steve Hoffman)。あの辺の音が好きな人ならワクワクしてしまう面々が揃っている。

フレディー・キングと言えば、60年代初期のクラプトン(Eric Clapton)らにカヴァーされた「Have You Ever Loved A Woman」や「Hidaway」で有名だ。このシェルター期にもジェフ・ベック(Jeff Beck)やストーンズ(The Rolling Stones)にカヴァーされた「Going Down」がある。60年代頃までに活躍したブルース・アーティストが70年代に入ると、彼のような大物も含めて白人アーティストや白人プロデューサーに接近して(無理矢理引っ張り出され?)引っ掻き回され、一部は陳腐化、一部はカルト化(笑)した。そんな感じを予想して聴くと、この盤のフレディー・キングは楽曲の質も高く、陳腐化は逃れているしなかなかイイ。自分もブルースの大御所アーティストの70年代の作品を聴くようになったのはまだ最近だが、意外とハマっている。

中古店で購入(¥300)

  • CD (1990/4/2)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Dcc Compact Classics

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

A Man Amongst Men / Bo Diddley

2017年01月17日 | ブルーズ

A Man Amongst Men / Bo Diddley (1996)

御大ボ・ディドリー(Bo Diddley)の1996年発売のオリジナル・アルバム。ブルースのオリジネーターであるだけでなく、ボ・ディドリー・ビート(別名ジャングル・ビート)と呼ばれる独特のリズムの曲が彼の専売特許。自分は1988年だったかに、ロン・ウッド(Ron Wood)と来日した際に、中野サンプラザで観た覚えがある。このアルバムはそのロン・ウッドらも協力したアルバムで、1996年に発表されている。彼は歳をとってからも勢力的にライヴ活動をしていたので、ずっと現役感が残っていた。参加した有名ミュージシャンは以下の通り。

Ron Wood (3,4,6,10)
Keith Richards (1)
Johnnie Johnson (2,8)
Jimmie Vaughan (5,7)
Richie Sambora (10)

すごい面子だが、彼らは目立っているというよりは友情参加といった感じ。彼らが参加することにより必ず売上枚数に貢献、ひいては御大ボの印税収入に貢献出来るからね(→だからこうやって中古で買ってはいけません…)。もちろん自分はキースとロニーが参加していたので購入リストに挙がっていた(それがなかったら買っていなかっただろう)。それはさておき、肝心の楽曲。特有のビートを擁する曲もあれば、そうでないスタンダードな曲調もあり、ヴァラエティに富んでいる。ただ、ベタな女性コーラスが入る曲もあり、それを聴くと一気にチープなオールディーズ感が漂うことも否めない。ま、御年68歳(当時)だった彼に第一線級のアルバム・クオリティを求めるのも酷な話だが…。

中古店にて購入(¥540)

・CD (1999/1/5)
・Disc : 1
・Format: Import
・Label : Ewt

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

At Newport 1960 / Muddy Waters

2016年12月24日 | ブルーズ

At Newport 1960 / Muddy Waters (1960)

御大マディ・ウォータース(Muddy Waters)の名ライヴ盤。1960年のロードアイランド州で開催された「Newport Jazz Festival」でのライヴ録音。ちなみにマディが抱えているギターはセミアコだが、自分のフェンダーをステージに置いてきてしまったので、ジョン・リー(John Lee Hooker)のを借りて撮影したのだとか。この時のラインナップは以下の通り。

Otis Spann (piano,vocals)
Pat Hare (guitar)
James Cotton (harmonica)
Andrew Stevens (bass)
Francis Clay (drums)

ライヴは7月に開催され、同年11月に8曲入りで発売されているのだから、かなり素早いプロダクションだ。このCDでは音源がリマスターされ、曲数も増やされての登場。1960年と言えばマディの年齢は47歳。この頃の映像を見ると後年の聖人然としたどっしり感はまだ出ていないものの、逆に(女性ファンを)ブイブイ言わせていた頃だろう勢いの良さがある。バックの面々もそれぞれが単発でいけるほどのメンバーだから文句無しにいい。どちらかと言うとカントリー・ブルース色の強いマディが、完全にエレクトリック・シカゴ・ブルースの頂点として君臨している様子を捉えた記念すべきライヴ盤だ。

とはいえ、実際にはアメリカ本国での彼らブルース・マンの扱いは今ひとつで、1963年にストーンズ(The Rolling Stones)の連中がアメリカに渡ってチェス・スタジオで録音した時も、マディは建物のペンキ塗りをしていたっていう逸話が残っているくらいだからヒドイものだ。後年のインタビューでも「イギリスの若い連中に曲を盗まれて悔しくないか」という質問に、彼らが発掘してくれなかったらアメリカでは無視されたままだった旨の発言を残している。だからマディはストーンズの連中との共演でも、彼らホワイト・ボーイを「Son(息子)」と呼んだのだろう。

中古店にて購入(¥540)

  • CD (2001/2/27)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Original recording remastered, Import, Live
  • Label : Chess
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Blue & Lonesome / The Rolling Stones

2016年12月05日 | ブルーズ

Blue & Lonesome / The Rolling Stones (2016)

ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の新譜。新譜ですよ、新譜。齢70ウン歳のキャリア50年以上の爺さん達の新譜。11年ぶり。ジャケットは今までありそうで無かったベロ・マークのみ。ブルースだからとベタに青くしてシレっとしているところも含めて、プロダクションがインスタントに進んだことを伺わせる。既に録音は進んでいるらしいがオリジナル曲の収録は一切無く、全曲ブルースのカヴァー。選曲は有名曲ばっかりでもなく、ちょっと渋め。イメージとしてはシカゴ・ブルースの伝道者みたくなっているが、初期を除けばブルースのストレートなカヴァーは意外と多くないストーンズ。ストーンズ単体としては、海賊盤で聴けるものを除けばごくわずか。ただ以前ミック(Mick Jagger)が他のバンド(The Red Devils)と演ったブルース・カヴァー・アルバムは地下で出回っていて、ミック個人のベスト・アルバムに一部収録されたり、他の演奏者とのライヴ演奏が発表されたりすることはあった。

さて、このアルバム。ちょっとディープなストーンズ・ファンだと”海賊盤のかなり音がいいやつ”的な(笑)印象を持つ人も多いんじゃないか。アレンジに奇をてらうことなく、一発録りでオーヴァー・ダブ無しっていう録音方法が、まさにストーンズの海賊盤で聴けるスタジオ・アウトテイク的なテイストを作り出している。今回は普段「ブルース・カヴァー・アルバムなんてベタ過ぎだろ」って一番言いそうなミックに引っ張られて次々と録音されたそうだし、歌い込んでいない分、ちょっとオーヴァーな節回しもそのままで微笑ましい。いつもならダラダラと、長い時には1年もかけてレコーディングをするのが常のストーンズが、何と3~4日で完成させたというんだから、よほど興に乗ったんだろう。

オリジナル・メンバー以外の参加は、シカゴ出身のベースのダリル・ジョーンズ(Darryl Jones)とキーボードのチャック・リヴェール(Chuck Leavell)、ミックと懇意のマット・クリフォード(Matt Clifford)。ただどの曲でもあまり出しゃばってなくて、サラッとしているのもいい。そして隣のスタジオに居たという旧友・エリック・クラプトン(Eric Clapton)が2曲に参加。インタヴューなんかを見ると、この路線でのミックのやる気に、キース(Keith Richards)が嬉しくて嬉しくてしょうがないといった感じ。94年の「Voodoo Lounge」でもそうだったが、キースはミックのハープ演奏が大好きで、ミックがたくさん吹くとベタ褒めになる。分かりやすい(笑)。もうこの調子で新曲も発表しちゃえ。もう時間はあまりないんだ。

amazonにて購入(¥1,347)

  • CD (2016/12/2)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Universal Music
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする