夜の神戸・三宮を呑み歩き、ホテルに帰る前、最後に寄ったのは大衆酒場「正宗屋」。もう充分食べて呑んでいるが、どうせホテルに帰っても、テレビかなんか見ながらすぐに寝てしまうだけだし、仕事の事を気にしないで完全にフリーになるのはめったにない貴重な時間なので、少しでも街を歩いて色んな所を巡りたい。ただ、1人っていうのは意外と入る店が限定されてしまう。あまり賑やかな店は避けたいし、お洒落すぎる店も居心地が悪い。チェーン展開をするような店に全く興味は無いし。この土地でいいバーでも調べてくれば良かったのだが…。という訳で通りがかったココに入ってみた。
関西地方には「正宗屋」の屋号を持った店が多くあるが、それぞれの関係は不明(どこかに載っていないかな…)。提灯がぶら下がる店先は、いかにも大衆酒場という佇まい。暖簾をくぐって中に入ると、先客は1人のみ。その人も店の関係者なのか、常連なのか、何も呑まずに店員と世間話中。店は2階もあるようだ。雑然としたカウンターに座り、瓶ビールを注文。つまみは品書きを見ても何もピンと来ず、結局天ぷらの盛り合わせを頼んだ。自分は天ぷらの調理が大の苦手なので、外に出て注文に困るとつい天ぷらを頼んでしまう。店内にはモノラルのラジオだろうか歌謡曲が流れている。昔の居酒屋ってこんな音がしていたなァ。懐かしい近藤真彦の歌をチープな音で聴きながら冷たいビールを流し込む。他に誰も居ないこともあって、何だかうらぶれ感が…(笑)。しばらくすると天ぷらが出来上がった。白身の魚、イカ、海老、ししとうなど。悪くない。たださすがに大瓶はもう呑み切れず、珍しくコップ一杯分残して勘定してもらった。(勘定は¥1,200程)
↓ 早朝の近代建築散歩その5(その1、その2、その3、その4)。「神港貿易会館(旧・神港相互館)」(昭和9年・1934・建造)。丸窓の中枠のデザインがかっこいい。
↓ 神港貿易会館の裏手。周囲には三井、三菱、住友などの倉庫が立ち並ぶ。それらの倉庫も結構古そうだ。
三宮 正宗屋
兵庫県神戸市中央区北長狭通1-4-3
( 三宮 三ノ宮 さんのみや まさむねや )