ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

丸登屋 @岐阜県関市

2015年11月05日 | 岐阜県(中濃・老舗)

岐阜県関市下之保にある旧街道の街並みに店を構える「丸登屋(まるとや)」。今や関市は刃物産業だけでなく「うなぎ」で有名と言っても過言ではない。市内にはいくつも有名店があり、休日ともなると遠くからわざわざ訪問する客が列をなしている。こちらの店は市町村合併があるまでは武儀郡武儀町で、関市内ではなかったが、鰻で紹介されていたので訪問してみた。創業は明治28年(1895)。100年以上の歴史がある店だ。近辺は綺麗な河川(津保川)以外、ほとんど何もない田舎で、店の場所は現在の幹線道路(県道58号関金山線)からも外れひっそりしている。この店のある短い通りにだけ若干昔の宿場町の名残りがある。歴史には詳しくないが、旧飛騨街道の一部のようだ。隣に建つ歴史ある佇まいの「旅館・丸登屋」が街道沿いの宿場だったのだろう。店には縄のれんが掛かり、居酒屋といった風情。暖簾をくぐって中に入ってもそんな感じで、カウンターと小上がりだけの店だ。女将さんに声をかけ、うなぎ丼を注文した。厨房は奥なので調理の様子は全く見ることが出来ない。

テレビが流れる中でスポーツ新聞を広げながら待っていると、しばらくして丼ぶり、肝吸い、漬物と小鉢の一品が運ばれた。小鉢にはタコの刺身が入って最初からたまり醤油がかけられている。ご飯の上のうなぎはやや小さめのものが4切れほど。やや甘めのたれで味付けられていて、独特の風味がある。少し皮は硬めだが、中はふんわりと焼かれている。食べ進むとご飯の中からも尻尾の部分2切れほど挟まれていた。こんな小さな事がうれしい。置いてあった山椒が風味の弱いものだったのが残念だったが(山椒好きなもので)きれいにいただいた。サービスの気持ちはうれしいが小鉢は余計だったかな。今や鰻丼や鰻重は3,000円、4,000円もという異常な世界だが(だって、たかが「丼ぶり」料理だよ…)こちらの値付けはがんばっている。(勘定は¥2,050)

↓ (左)店のある古い街道。(右)店に隣接する旅館「丸登屋」。周りには何もないが風情ある古い建物がそのまま残っている。部屋はどんなだろう? 泊まってみたいな。

 

丸登屋

岐阜県関市下之保2932-2

( 関 関市 せき しものほ まるとや 丸登屋旅館 鰻 うなぎ うな丼 鰻丼 辻屋 しげ吉 みよし亭 孫六 飛騨街道 飛騨西街道 下之保村 )

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