建物の普請は地味だが、唸るほど旨いうどんを喰わせる岐阜県可児市の「ときわ」。何度か利用しているが、今回は提供時間が指定されていて気になっていた「さしみうどん」を狙って店へ。開店直後の時間のはずだったがまだ暖簾が掛かっていない。店の中には人が居るようだったので外で待っていると「すいません、中でお待ちください」と招かれた。主人の他に手伝いや給仕の若い子が3人も居る。店はそう大きくないし、市街地からずいぶん離れた、決して便利な場所にあるわけではないから人気の程が分かる。しばらくして準備が整った様子。さっそく「さしみうどん」を注文すると、主人は麺打ち場へ。そうか、注文が入ってから打つんだね。それで時間が指定されるのかな。麺打ち場の中の様子は分からず、麺打ちの音と主人の上半身が見えるのみだが、楽しみ。
店には次々と客が入ってきた。しばらくして「さしみうどん」が運ばれる。打ち立ての茹で立てだから「さしみ」なんだろうと予想はついていたが、艶々とした麺肌はいかにも旨そう。薬味はたくさんの葱と大根おろし、それに山葵と大葉。調味料は(たぶん)普通の醤油のみ。まず一本はそのままで口まで手繰ってみる。口当たりはもちっとしているが、コシのしっかりしたプリプリの麺。それでいてコシだけでなくしなやかなのびもある。少しだけ醤油をたらし、山葵をのせて手繰ってみる。旨い。次は葱とおろしをまぶして上から醤油をかけて手繰ってみる。旨い。いやぁ、期待に違わない旨いうどんだ、やっぱり。あっという間になくなってしまった。出汁の効いた「ころ」でもイイだろうなァ、このうどん。いつも、次こそは”昭和40年代のさっぱりとしたなつかしい味です”と触れ書きがついた「中華そば」をと思うんだけれど、なかなかたどり着けない…。(勘定は¥480)
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ときわ
岐阜県可児市大森1372-1
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