The Complete Willie And The Poor Boys (CD+DVD) / Willie And The Poor Boys (2015)
ストーンズ(The Rolling Stones)のベーシスト(当時)、ビル・ワイマン(Bill Wyman)が中心となった1985年のプロジェクト、ウイリー&ザ・プアー・ボーイズ(Willie And The Poor Boys)の2CD+DVDの3枚組セット。元々難病(多発性脳脊髄硬化症)にかかったロニー・レーン(Ronnie Lane)の基金へのチャリティーとして結成された企画もの。1983年に豪華アーティストが参加して開催された「ARMS Charity Concerts」に引き続いてのアルバム製作という感じか。当時の音楽雑誌でアルバムの発売と、このダサいイラスト・ジャケットは記憶に残っているが購入しておらず、しっかりと聴いたのは初めて。古(いにしえ)のロックン・ロールとR&Bを演奏するというコンセプトは、後の彼の活動(Bill Wyman’s Rhythm Kings)の先鞭ともなっている。
1枚目のスタジオ・アルバムの基本のバンドはチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)、アンディー・フェアウェザーロウ(Andy Fairweather-Low)、元グリース・バンド(The Grease Band)のミッキー・ジー(Micky Gee)ら。それにジミー・ペイジ(Jimmy Page)、ケニー・ジョーンズ(Kenny Jones)、ポール・ロジャース(Paul Rogers)らの豪華ゲストが参加している。扱っている曲が曲なのでベタベタな古臭い音だけかと思いきや、そこはさすがエレクトロニクスの使い手(笑)ビル・ワイマン、ちゃんと85年らしい音作りにもなっている。PVも作られていたとは全然知らなかった(当のビルがほとんど映らないが・笑)。この辺りの音楽は、同時期のハニードリッパーズ(The Honeydrippers)にも言えることだが、あまり細かいことに目くじら立てず楽しむに限るだろう。
2枚目は1994年発売のライヴ作品。一部バンド・メンバーは変わっていて、1992年スウェーデンでのライヴ音源なのだとか。最後が「The Movie」と名付けられたビデオ映像作品(メイキング映像付)。演奏場面には本人たちが出演していて、演奏場面中心だが、ちゃんと役者ありの作品となっている。こんなにしっかりとしたプロダクションの作品だとは知らなかった。知らなかったアーティストだがゲラント・ワトキンス(Geraint Watkins)のブギウギ・ピアノはなかなか迫力がある。映像の方もゲストが凄い。リンゴ・スター(Ringo Starr)にロニー・ウッド(Ron Wood、なぜかサックス吹いてる・笑)、ジョン・エントウィッスル(John Entwitsle)などなど(ちらっとクリス・ジャガーの姿も)。英国ロックを代表するこんな面子が一堂に会しているというだけでワクワクする。ハニードリッパーズも好きだったんだからこちらもちゃんと聴いておくべきだったなァ。綺麗な音のオールディーズ・カヴァーってあまりそそられなかったけれど、今なら楽しめる(ということはリズムキングスも…)。
オークションにて購入(¥817)
- CD (2015/8/7)
- Disc : 3
- Format: CD, CD+DVD, Import
- Label : Edsel