かつて一大歓楽街だった岐阜市の柳ヶ瀬。特に西柳ヶ瀬地区は”接待を伴う飲食店”(笑)ばかりだったので、日付が変わっても人がわんさか歩いている時代があった。けれども今は昔、週末の夜でもガランとしていて人通りもまばら。不景気、老朽化、そしてコロナ禍と散々な状況で店も随分と減ってしまった。それでも夜遅くまで働いたり、遊んだりしている人は居る。そんな西柳ヶ瀬にある大衆食堂「水谷家」へ日曜の朝早くに寄ってみた。いつも車を停める駐車場から近いので以前から気になってはいたが、営業時間が深夜～朝なのか（未確認）、昼時に行くとすでに閉まっている店だ。この辺りで働く人達が仕事終わりに寄って、お腹を満たして家路につくための特殊な食堂なのかもしれない。
自分が暖簾をくぐった時にちょうど店から出てきたのは、ちょっと素行が悪そうな声の大きな若者3人と、男性カップル(笑)の2組。店の中はカウンター席に小上がり席が2つ。作務衣を着た男性は若いが主人だろうか。あとは女性が2人。もちろん酒も置いてあるが、品書きには定食が6種類程、麺類も7種程あった。その中から「焼き魚定食」をお願いする。鮭にするか鯖にするかと訊かれたので「鯖」でお願いした。まず出てきたのは茶碗蒸し。具材は鶏肉、蒲鉾、麩に竹輪など色々。濃いめの出汁で貝汁のような風味。そして焼き鯖が、ご飯、味噌汁、とろろ、漬物と一緒に盆に盛られて出てきた。レモンの輪切りが添えられた鯖は半身分。電気ロースターではあったが、じっくりと焼かれていて旨い。ご飯には黒胡麻が振られていた。味噌汁の出汁加減が定食屋というよりは日本料理屋っぽい。いい朝ごはんになった。（勘定は￥900）
大衆食堂 水谷家
岐阜県岐阜市日ノ出町4-5-2
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