ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

WHO / The Who

2021年04月27日 | クラシック・ロック

WHO / The Who (2019)

CDのレビューはだいたい購入した順でしているのだが、中古ばかりでなくちゃんと新譜も買ってはいる。ただ購入している枚数が多過ぎて全然追い付かないので、ここらでちょっと新譜のレビューも。ザ・フー(The Who)の最近作(といってももう2年前の発売)。ただでさえ検索などで引っ掛かり辛いバンド名なのに、新譜のタイトルが「WHO」って売る気有るのかな(笑)。発売時も超大物バンドの新譜だというのに(日本では)大きなアナウンスも無く、ひっそりと発売されたような印象があった。

前作「Endless Wire」からは実に13年ぶりのオリジナル・アルバム。バンド名を冠したのは、どう考えたってそろそろバンド活動が終焉を迎えているという表れなのかも。このコロナ禍によるライヴ活動停止により、そういった局面を迎えているベテラン・バンドも多そうだ。明らかに60年代のモッズ期を連想させるジャケット・デザインはビートルズ(The Beatles)の「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」のデザインで有名なピーター・ブレイク(Peter Blake)だとのこと。

ピート(Pete Townshend)らしいアコースティック・ギターやコーラスをフィーチャーした「All This Music Must Fade」から始まる楽曲はどの曲もしっかりと作り込まれていて、衰えを感じさせないロジャー(Roger Daltrey)のヴォーカルが力強い。作曲に関してはバンドやロジャーのソロにも参加していたピートの弟のサイモン(Simon Townshend)が参加しているとのこと。キャリアが長い彼らなので、どうしたってそれぞれの曲に既視感を感じてしまうのは仕方がないか。それでも様々なタイプの曲を織り込んでロジャーの持ち味がたっぷりと出ている。80年代とかはずっとロジャーをケチョンケチョンに貶していたピートだが、最近はどうも彼の事が大好きになったようだ(笑)。折角の好作品なのに、大して話題にもならず、このまま埋もれてしまうのだろうか。いかにも発表のタイミングが悪く、アルバムに伴ったイベントやツアーをやれなかったのが痛い…。

ネットにて購入(¥1,304)

  • Label : Polydor
  • ASIN : B07XSRHYXS
  • Disc : 1
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする