世界の強豪32人が争うトヨタ&デンソー杯第4期囲碁世界王座戦は8月下旬に東京で開幕し、中国代表2人(古力九段、朴文尭五段が来年の決勝三番勝負進出を果たした。
主催国として11人が出場した日本は初戦敗退が相次ぎ、前期準優勝の張栩名人がベスト4に食い込んだのが最高だった。
一方、優勝候補の居並ぶ韓国は中国に圧倒されてベスト8で姿を消した。日本の不振が深刻を極めるなか、中国の勢いが際立った。
中国/古力九段のコメント
■中韓戦を制して、「長く韓国にやられてきたが、中国にとって大きな自信になった。もちろん、韓国を追い抜いたわけではなく、中韓の対抗が続くだろう」と話した。
■日本と中韓の違いについて、「囲碁は競技なのに日本の棋士は『勝負への欲』が足りない。戦っている時、私たちは激しく、厳しくと考えるのに、日本は本格的というのか、妥協することを考える人が多いように感じます」と話した。
(朝日囲碁Webより抜粋)
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日本の張栩九段はベスト4に進出しましたが、準決勝で今年7月に富士通杯で優勝した古力九段と対戦。
古力九段の厳しい攻めに粘りましたが、最後は大石を取られて奮戦むなしく敗退となりました。
中国は北京オリンピックに続いて、囲碁でも大躍進という結果となりました。
国家の威信を賭けて戦う意気込みが、日韓を上回ったということでしょうか。
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日本勢の地盤沈下に棋士や棋院への風当たり厳しくなっているようですが、日本の囲碁地盤(囲碁人口、国民の関心度など)弱体化の流れからして成り行きのような気がします。
弱体化の要因はいろいろあるでしょうが、日本人のライフスタイルの変化が大きいように思います。
団塊世代(60歳前後)以上の男性にとって囲碁はもっとも身近な趣味でしたが、その下の世代となるとごく一部の人たちの特殊な世界になってしまいました。
じっくりと時間をかけて楽しむ室内ゲームと、現代の生活テンポは合わなくなってきたのでしょうか。
ただ、生活様式の変化だからといって、囲碁の地盤沈下を嘆いていても仕方ありません。
他国にはない「日本文化としての囲碁」をPRしてはどうかと思っていますが、抽象的で没ですね・・・・。