三谷哲也六段(25)と白石勇一三段(26)の対決で最終局にもつれこんだ第35期囲碁新人王戦決勝3番勝負は10月1日、日本棋院で第3局がおこなわれ、白石三段が黒番中押し勝ちしました。白石三段は1敗後の2連勝の逆転優勝で新人王に輝きました。
<白石三段の話>
難しい碁だと思ったが、中央のたたかいでよくなった。第1局の内容が悪かったので、負けても内容のある碁を打とうと思いました。これまで新人王戦で活躍できませんでしたが、最後の年に優勝できて運がよかった。
<三谷六段の話>
最初で悪くしてしまった。全力を尽くしたが力が足らなかった。また出直します。
(しんぶん赤旗より抜粋)
「白石新人王、ダイナミックに三谷破る」、「三谷、気合が空回り」
(週刊碁、見出しより)
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白石三段が乱戦を巧みに打ち回し、強打の三谷六段を制した一局のようでした。
白石三段は「全国高校選手権優勝」、「全日本学生本因坊戦優勝」のタイトルを獲得してプロ入り。先日、タイトルを獲った坂井秀至碁聖(アマ・タイトル者から転身)の活躍が刺激になったそうです。
敗れた三谷六段、持ち前の強打が不発で昨年に続いての準優勝でした。来期に期待しましょう。
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三谷六段は群馬県伊勢崎市の出身。地元の囲碁ファンも優勝を期待していたでしょうが、残念な結果となりました。
将棋界では先日(9/29)の王座戦で群馬県沼田市出身の藤井猛・九段は羽生善治・王座に3連敗。今春の名人戦では同じく群馬県出身の三浦弘行・八段が羽生・名人に4連敗と群馬県・棋士は今一歩のところで、涙を飲んでいます。
地元棋士の活躍は、普及の面でも大きな影響を与えます。
「がんばれ、上州出身棋士」。