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天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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大豪・坂田、逝く

2010-10-28 20:19:46 | プロ棋士

二十三世本因坊坂田栄寿が10月22日正午過ぎ、胸部大動脈瘤破裂のため、逝去されました。享年90歳。
   (日本棋院HPより抜粋)

坂田・死去、このニュースはTV・新聞で結構大きく取り上げていました。
坂田全盛時代を知る囲碁ファンには物足りないと思われるかもしれませんが、囲碁人口減少の状況を考えると相応の扱いのように思います。

◎各メディアの見出し抜粋
・週刊碁:「金字塔築いた巨人」
・日経:本因坊7連覇 の坂田栄男さん死去、「カミソリ」の異名
・産経:昭和の最強棋士旅立つ、本因坊7連覇の「カミソリ坂田」死去
・朝日:坂田栄男さん死去、本因坊7連覇・文化功労者
・毎日:不惑過ぎ、大輪の花「1強時代」を築く、昔かたぎの無頼派・勝負に強い執念

   ◇   ◇

私が囲碁に精力を注いだ時期は木谷一門・三羽烏(石田、加藤、武宮)が活躍したころなので、坂田師は頂点を過ぎたころだったと思います。
それでも日本棋院の理事長を務めるなど、囲碁界における存在感は群を抜いていました。

坂田師を語るときにその対角として、しばしば藤沢秀行師が登場します。
碁の勝負では坂田師に軍配が上がりますが、若手棋士の指導、破天荒な生き方など、マスコミに登場する頻度では秀行師も負けていないでしょう。
個人的には、棋士としての王道を歩んだ(ように思える)坂田師の方が好感を持てました。
盤外でのパフォーマンスで脚光を浴びるというのはイマイチ??でしたね。好みの問題ですが・・・。

   ◇   ◇

「坂田・秀行」全盛時代と現代の碁界はどう違うでしょう。
あの頃の棋士のイメージは「一匹オオカミ」タイプが多く、酒・タバコ・ギャンブルなどを好む「碁打ち」という雰囲気がありましたね。
また政財界・作家など著名人との交遊も多かったようです。

現代棋士はどうでしょう。個性的な棋士が少なくなったようで、サラリーマンの雰囲気でしょうか。
これは碁界だけでなく、日本全体がそういう風潮に変化したように思われます。

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