世の中、すべてが順調に進むことなどあり得ません。山あり谷ありで・・・
劣勢な局面で終盤を迎えた場合、どんな気持ちで臨むか・・・
ガマン、ガマンで相手のミスを誘うのも一つの作戦でしょう。
中部の棋士で「忍の棋道」と呼ばれた故・島村俊廣九段。辛抱のいい碁打ちとして有名でしたね。
ただ「忍」の碁は当世風ではないようです。
劣勢な局面では「あらゆる手段を繰り出し、打開策を探る」のが現代風と言えましょうか。こういった流れは中韓の影響もあるでしょうね。
昭和が遠くなった現代、日本人の気質も「忍」は敬遠されているようです。
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プロの対局で逆転の目がない場合に、「投げ場を求めた手」というのがあります。
相手にトドメを刺してもらうという意味では「武士道」の精神かもしれません。
「潔さ」は日本の美意識の一つだと思います。囲碁の世界でも「潔さ」を大切にしたいものですね。