天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第22回富士通杯/韓国・姜九段が初優勝

2009-07-13 14:36:58 | プロ棋戦

 囲碁の世界一を決める第22回世界囲碁選手権・富士通杯の決勝が7月6日、東京・市ヶ谷の日本棋院で行われた。
 韓国同士の対戦は姜東潤(カン・ドンユン)九段(20)が李昌鎬(イ・チャンホ)九段(33)に白番2目半勝ちし、初優勝を飾った。
 3位決定戦も朴永訓(パク・ヨンフン)九段(24)が中国の常昊九段(32)に勝ち、韓国がベスト3を独占した。姜九段はソウル出身で、李九段に続く若手世代のホープ。

   (読売新聞より抜粋)

     ◇  ◇  ◇

週刊碁の見出し、「韓国20歳 初優勝、好漢 姜東潤」。
世界戦でトップを走り続けてきた李九段に対し、姜九段が若さに似合わない冷静さで逃げ切ったようです。

昨年の富士通杯は、優勝:古力(中国)、準優勝:李昌鎬(韓国)、3位:常昊(中国)、4位:劉星(中国)と中国勢の活躍が注目されました。
今回は韓国勢が上位を独占し、韓国健在を見せ付けた結果となりました。
国際棋戦は当分、韓国・中国の2強時代が続きそうですね。

日本主催の本棋戦、日本勢は山下、河野がベスト8止まりと残念な結果となりました。
スポンサーとしても日本勢の不振は苦しいところでしょうが、伝統ある棋戦をいつまでも残してほしいものです。

     ◇  ◇  ◇

先日、朝日新聞の「在日華人」という特集で「●囲碁界 台湾勢が躍進」という記事がありました。

-----以下、記事の抜粋-----

 6月中旬、東京都内のホテルであった囲碁のタイトル戦合同就位式。若い男女を台湾のメディアが取り囲んだ。張栩五冠(29)と謝依旻二冠(19)。
日本棋院が主催する男女の主な10タイトルのうち、台湾出身のこの2人が七つを持つ。
 張五冠は「台湾は生みの親、日本は育ての親だと思っている」。謝二冠は「日本でプロになった。今は日本の一員として世界戦で活躍したい」と話す。
 現在、台湾出身棋士は日本棋院、関西棋院合わせて21人。約450人のプロ棋士の中ではそう多くはないが、主要タイトル経験者は5人おり、獲得率は日本人棋士を上回る。

 台湾は囲碁が盛んだ。この10年ほど、プロ組織を整備してきたが、それでも若い人は日本へ向かう。
 実力で見れば、いまは韓国や中国が日本より優勢だといわれる。韓国や中国で修業する台湾の少年も多い。それでも日本に来るのはなぜなのか。

 3カ月ごとに日本と台湾を往来し、日本の院生になった少年を見守る母親は言う。「韓国や中国では、朝から晩まで囲碁をしている。機械みたいに思えた。日本の囲碁は文化、芸術の要素がある。棋士は品格があり、社会で尊敬されている」。子供には楽しんで碁を打ってほしい、とも思う。

 やはり中韓で計2年学んだ経験がある謝二冠は「日本には、プロで活躍する台湾の先輩たちがたくさんいる」と人のつながりを強調する。
 社会環境や囲碁に対する考え方の特別な近さが、日台囲碁界の融合を加速する。

囲碁は優勝劣敗の世界ですが、伝統・文化などの面で日本が世界をリードできればと思っています。

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