天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
画像をクリックすると拡大されます。

第33期名人戦第1局/井山挑戦者が先勝

2008-09-09 22:11:06 | プロ棋戦

 第33期囲碁名人戦七番勝負の第1局は9月4日から青森市で打たれ、挑戦者の井山裕太八段(19)が張栩名人(28)に白番5目半勝ちした。第2局は9月17、18の両日、大津市で。
 シリーズ開幕戦を、名人戦史上最年少で登場した井山挑戦者が制した。各所で見応えのある接近戦が繰り広げられ、時に鋭い反発を見せながら堂々と打ち進め、ヨセでも崩れなかった。 
 解説の小松英樹九段は「挑戦者が(奇抜な手ではなく)本手で押し通した一局。白84と堅実に囲った一手に、自信を感じました」と話した。

<井山挑戦者の話>
 1日目が終わった段階ではいい勝負と思っていた。ヨセが難しくて大ヨセでは自信がなかった。(普段の対局と比べて)すべてが全然違うが、普段通りに打てた。

<張名人の話>
 どこでまずくしたかわからないが、打ちにくいと思っていた。ヨセはずっとまずかった。中央で手をかけすぎた。

             (朝日新聞より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の名人戦七番勝負は最年少の井山八段の登場ということで、大きな話題となっています。
注目の第1局は十代とは思えない落ち着いた打ちぶりで、張名人の強手を真正面で受けとめて寄り切りました。
この大舞台でこの冷静さ、これから日本囲碁界の牽引車になってくれることでしょう。

敗れた張名人は8月後半の世界王座戦でベスト4に進むなど、ハードスケジュールの中での本局でした。
早めの仕掛けは国際棋戦の影響を感じますが、二日制の長丁場ではもう少し腰を落として構えてもよかったと思います。

まだ第1局が終わったばかりですが、今後の展開が楽しみです。

井山挑戦者の師匠は関西総本部の石井邦生九段。この師弟ほど緊密な関係は他にないと思います。
先日のBS-2で放送された「囲碁・将棋ジャーナル」に石井九段が解説で登場していましたが、「第1局は井山の名局でしょう」と満面の笑みでした。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は青森市の「ホテル青森」。
青森県は独身時代に弘前城の桜を見に行ったことがあります。桜吹雪が見事で大変な賑わいでした。

あと思い起こすのは「津軽海峡・冬景色」でしょうか。
「♪上野発の夜行列車 おりた時から~、青森駅は雪の中~」
演歌への関心は薄いのですが、1年ほど前に亡くなった阿久悠・作詞、旅情演歌の名曲だと思います。

コメント

玉村町2008/9月度囲碁大会

2008-09-08 15:34:37 | 囲碁

Tama5 一昨日(9/6)は町内の囲碁月例会。参加者は23名とよく集まっています。これも毎月案内を出している事務局の方の尽力だと思います。
今秋の囲碁合宿の申込みが始まりました。10人弱の申込みがありましたが、15名程度を予定しています。
申込みの状況では棋力上位者が多いようですが、級位者も気軽に参加してほしいと思っています。

   ◇  ◇

私の成績は1勝3敗。初戦は白星でスタートしたものの、2局目がウッカリの半目負け。
これで流れが変わってしまい、あとは連敗という結果でした。

2局目で私に半目勝ちしたK氏は勢いに乗り4連勝で優勝。勢いとか潮目とかあるんですね。
K氏は前回も優勝し、連続優勝でランクも私を追い抜いていきました。
私よりもひと回り近く先輩だと思いますが、負けていられませんね。

コメント

第10期女流プロ最強戦/加藤啓子六段初優勝

2008-09-06 20:57:55 | プロ棋戦

謝依旻女流名人(女流本因坊)と加藤啓子六段が争った、東京精密杯第10期女流プロ最強戦決勝三番勝負の第2局が8月25日、東京・千代田区の日本棋院で行われ、黒番の加藤が中押しで謝を下し、2連勝で初優勝した。(第1局は8月11日、加藤が白番中押し勝ち)
加藤は今年2月、謝に女流名人を奪われており、今回はその雪辱を果たしたことになる

   (産経囲碁Webより抜粋)

    ◇   ◇   ◇

エンドレスファイター/謝さんの豪腕を加藤さんが正面から受けて、勝ち抜いたようでした。
加藤さんは今年2月の女流名人戦で、謝さんに2局とも半目負けという悲運で女流名人を奪われてしまいましたが、今回はその借りを返した形となりましたね。

加藤さんは一昨年プロ棋士の溝上八段と結婚されて以来、各棋戦の上位で活躍しています。
二人とも緑星学園出身ということですが、緑星学園は山下棋聖・王座を輩出するなど今や囲碁界の一大勢力になっています。

Woman_box 一方の敗れた謝さん、女流名人・本因坊に次ぐ三冠は逃しましたが、ハードパンチャーとして女流囲碁界に君臨しています。

秋に行われる女流本因坊戦の挑戦者には前女流プロ最強位・鈴木歩四段が名乗りを上げ、謝さんとの五番勝負となります。
女流の熱き戦いは続きます。

コメント

アルツハイマー病防止/ためしてガッテン

2008-09-04 19:22:59 | テレビ番組

昨日、NHKのTV番組「ためしてガッテン」でアルツハイマー病について放送していました。
アルツハイマー病は、脳を構成している神経細胞が通常の老化よりも急速に、いわば病的に減ってしまうことによって、正常な働きを徐々に失っていき、認知症(痴呆)になっていく病気だそうです。ボケの一種でしょうか。

防止策として
(1)有酸素運動をする
 1回20分以上の、ちょっと汗ばむ程度の運動(有酸素運動)を週に2回以上行う

(2)話し相手を持つ
 会話をすることによって脳が活性化し、アルツハイマー病になるのを抑える効果がある

(3)生活習慣病にならない食生活
 高血圧、高コレステロール、肥満が脳への悪影響を及ぼす

私の場合、現時点では防止策(1)~(3)は何とか大丈夫だと思いますが、これから退職した場合、これらの防止策を継続できるか心配な面もあります。

     ◇   ◇   ◇

「囲碁をしているとボケない」という説がありますが、上記の防止策(1)~(3)とは関係ないようです。
対面で対局していれば「話し相手を持つ 」という点で、少しは効果があるように思いますが、ネット碁ではダメですね。

「囲碁はボケ予防の妙手」という単行本があるようですが、機会があったら読んでみたいと思います。

コメント

第4期囲碁世界王座戦/昇る中国、沈む日本

2008-09-02 16:41:02 | 囲碁

 世界の強豪32人が争うトヨタ&デンソー杯第4期囲碁世界王座戦は8月下旬に東京で開幕し、中国代表2人(古力九段、朴文尭五段が来年の決勝三番勝負進出を果たした。
主催国として11人が出場した日本は初戦敗退が相次ぎ、前期準優勝の張栩名人がベスト4に食い込んだのが最高だった。
一方、優勝候補の居並ぶ韓国は中国に圧倒されてベスト8で姿を消した。日本の不振が深刻を極めるなか、中国の勢いが際立った。

中国/古力九段のコメント
■中韓戦を制して、「長く韓国にやられてきたが、中国にとって大きな自信になった。もちろん、韓国を追い抜いたわけではなく、中韓の対抗が続くだろう」と話した。
■日本と中韓の違いについて、「囲碁は競技なのに日本の棋士は『勝負への欲』が足りない。戦っている時、私たちは激しく、厳しくと考えるのに、日本は本格的というのか、妥協することを考える人が多いように感じます」と話した。

   (朝日囲碁Webより抜粋)

       ◇   ◇   ◇

日本の張栩九段はベスト4に進出しましたが、準決勝で今年7月に富士通杯で優勝した古力九段と対戦。
古力九段の厳しい攻めに粘りましたが、最後は大石を取られて奮戦むなしく敗退となりました。

中国は北京オリンピックに続いて、囲碁でも大躍進という結果となりました。
国家の威信を賭けて戦う意気込みが、日韓を上回ったということでしょうか。

       ◇   ◇   ◇

日本勢の地盤沈下に棋士や棋院への風当たり厳しくなっているようですが、日本の囲碁地盤(囲碁人口、国民の関心度など)弱体化の流れからして成り行きのような気がします。
弱体化の要因はいろいろあるでしょうが、日本人のライフスタイルの変化が大きいように思います。

団塊世代(60歳前後)以上の男性にとって囲碁はもっとも身近な趣味でしたが、その下の世代となるとごく一部の人たちの特殊な世界になってしまいました。
じっくりと時間をかけて楽しむ室内ゲームと、現代の生活テンポは合わなくなってきたのでしょうか。

ただ、生活様式の変化だからといって、囲碁の地盤沈下を嘆いていても仕方ありません。
他国にはない「日本文化としての囲碁」をPRしてはどうかと思っていますが、抽象的で没ですね・・・・。

コメント