どの道で行くか

都内の駅を降りてから、勤め先の病院までの3.5キロ。
毎朝、どの道を通っていこうかと考える。

日当りの良い道、日陰の多い道。
つい、この間までは日陰の多い道を探しながら歩いていたのに、冬になると日当りの良い道を選ぶようになる。

急な坂道のあるルート、坂が緩やかなルート。
でも、いずれにせよ、病院にたどり着くにはいずれかの坂を上らなくてはならない。

木立の美しい道もあれば、住宅の続く道もある。
遠回りをしたくなったり、近道を選んだり。それでも、病院に着くまでの時間はさほど変わらない。
どの道順で行っても、病院には着く。

歩いていて、気がついた。

なんてことない、これって、人生と同じだ。
毎日が、人生の一歩一歩。

豊かな人生を歩むか、つまらない人生を歩むか。

交差点で、立体交差で、いろいろな人生と行き交う。
途中でドロップアウトする人もいるかもしれない。

生き方を考えるきっかけって、いろんなところにある。

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