こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

お一人様恐怖症

2013年04月04日 | 日々思うこと、考えること
私はもともと、一人が好きだ。
小さい頃から一人遊びは好きだったし、中学高校時代も一人でいるのは好きだった。

だが、中学生になった辺りから、人とつき合うことが生きていく上での”必須事項”になってしまったような気がする。それ以来、なかなか一人になれない。

「お一人様恐怖症」とてもいうのだろうか。

この気分に絡めとられると、誰かとつながっていないとまともな社会生活が送れないような錯覚に陥る。
職業としての医師、病理医である最低限のコミュニケーションを臨床医ととることに抵抗はないし、尊敬できる同僚、上司というのはいくらでもいるが、個人的につき合いたいとはあまり思わない。
だが、一人でいることが嫌いでないおかげで病理医がつとまっているとも思う。
一人で静かに顕微鏡を覗いているときが、私にとっては至福のときである。

人間というもの、他人とつき合うことでしか成長できない、というようなことが言われるが、たしかにそうだ。
人間誰しも、一人なので知恵には限界がある。他人と交わることによってしか、他人の考えを知ることはできないし、その考えを自分の人生に活かすことはできない。
だからといって、人の心の懐に手をつっこんでくるような人は苦手だ。

最近、別なことでも人と接することがある。
50歳前後となってくると、体のあちこちに不具合が生じはじめ、自分の寿命というものに限りがあることを実感し始める。そうすると、なぜか昔の友人、知人に会いたいと思うようだ。私も、そういった集まりに誘われると、なるべく参加している。そういった会でも重なると億劫に感じる。
若い頃からずっと続いているものなら、まだしも、成長期にともに過ごした人間と久しぶりに会っても、懐かしむことはあっても、人間としての成長があるのだろうかと思う。こう感じるのは、気力の衰えによるものなのか、体力の衰えによるものなのかはよくわからない。

一人が好きと言っても、家族のことは大好きだし、数は少ないが心の友はいる。
一人好き勝手にしていたいというだけの話で、真の意味ではお一人様を望んではいないのかもしれない。
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