こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

小さな発見、ささやかな喜び

2013年04月12日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
医師たるもの、新知見にはいつも敏感になって、そういったものにであった場合は、世に問うていく必要がある。要するに普段から研究心、探究心をもち、アウトプット(発表)を心がけていかなくてはならない。
臨床医であれば、患者さんの容態と検査結果、画像所見などをあわせて、これまで教科書、論文に記載されていないようなことがあれば、それをまとめて発表する。

私、コロ健は病理診断という仕事を通じて研究をしている。研究対象はメジャーではないが、マイナーでもない、というような分野だが、病理医で携わっている人は日本ではそれほど多くない分野だ。
4月に入って、病理医が増えて少し楽になったので、1年間開店休業状態だった研究の標本を観察したら、いままで気がついていなかったことが見えた。

「この所見があるから、あの所見が出てくるのか」
2年近く悩んでいたことがわかって、とてもうれしかった。

ほんの小さな発見なので、興味を持ってくれる人はたいしていないのだが、ほかの誰も知らない(だろう)ことを初めて知ったというのは、ささやかではあるが、幸せである。
行き詰まっていた研究テーマが少しだけ前に進み、少しだけ元気が出た。

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