10日で4題の病理解説プレゼンテーション。今日の研究会もなんとか乗り越えて、あとは病院のCPCを残すだけ。
それぞれの症例は病理医による解説を必要とするほどなのだから、もちろん難しい。最初は頭を抱えてしまうようなものばかりだけど、顕微鏡にしがみついて標本を隅から隅まで考えながら観察していると、自分の中にあったこれまでの様々な経験が呼び起こされ、スルスルっと病変の解釈が進む(ことがある)。でも、これだけで学会だの研究会でのプレゼンを乗り越えられるようになるわけがない。
例えばCPC(臨床ー病理カンファレンス)だと教室内で予演会(発表の予行演習)を行う。まだ、未完成の状態だから、ツッコミどころもたくさんあるのだけど、そこで仲間に突っ込んでもらうことが大事だ。恥をかきながら発表内容をブラッシュアップすることが最終的には満足のいく発表となる。学会とか研究会での発表となるととても限られた分野のことで、みんなを集めてやるというほどでは無い。それでも、その分野に強い人にちょこちょこ意見を聞いて内容を詰めて行く。こうやって力になってくれる仲間がいるということは幸せだし、そんな仲間に心から感謝する。
そして、もう一度標本をじっくり観察して、発表スライドを完成させる。今は、直前まで手直しができる、本当に楽な時代となった。
なんでもそうだけど、自分一人でなんでもできるなんて思っちゃいけない。頭を下げて周りの人の意見を上手に聞くことができるようになることがとても大切なことだ。
もちろん、学会とかの発表本番での内容に対する意見・質問に対しても真摯に対応する。それがその研究ひいては医学の発展につながる、そんな気概を持って臨まなくてはいけない。
独りよがりは禁物