こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

日本がつまらないことで失ってしまったもの

2018年03月13日 | 日本のこと、世界のこと

天網恢々疎にして漏らさず、以前、このブログの中でこの言葉を使ったのは、2年半前(『プロの仕事というもの』2015年10月23日日)、フォルクスワーゲンの排ガスの偽装横浜のマンションの手抜き工事がバレたときのことだった。

”天網恢恢疎にして漏らさず”とは「天の網は広大で目が粗いようだが、悪人は漏らさずこれを捕らえる。悪いことをすれば必ず天罰が下る」(広辞苑)という意味。

今回の、財務省の文書書き換え問題、結局、最初からわかっていたことばかりだった。多くの政治家やその関係者が教育に目をつけた実業家に利用され、”口利き”して”便宜”を図り、財務省の役人が”気を利かせて学校用地を”安く譲った”という構図だろうか。そして、その経緯が怪しいとなって騒がれて、最終的には役人がそのことをもみ消そうとして文書を書き換えた。そんなところだろうか。最終的に書き換えた文書が流出したということはやはり役人の誰かから手に入れたわけで、誰かが良心を持っていて、悪事を明らかにしたということだ。早い段階で、事実を認め、頭を下げていたらここまでこじれることはなかっただろう。とんだ茶番劇だったけど、人の命が失われたということは事態を真摯に受け止め正直に対応してほしい。もう、ここまできたのだから全てを明らかにしてもらいたい。でも、次は四国初の獣医学部の問題が残っている。これまたどうなることやら。でももううんざりだ。

問題はこれらのことに関与した政治家とかその周りの人だけのことでは済まない。この問題に関連して空転した日本の政治そのものが問題だ。この問題を精算しようと訳のわからないまま総選挙までやられたのだから私たちはたまらない。この問題を些細なこととして片付けておく勇気があれば、めまぐるしく変わる世界の動きについていけただろうに、北朝鮮問題でも日本は遅れを取ってしまったように見える。他にも取り組まなくてはいけない国内外の問題は山ほどあるのに、それらがどんどん先延ばしになってしまった。

野党が妨害するからいけない、という考えがあるかもしれないが、不正を放っておくわけにはいかないので、野党を責めるわけにもいかない。与党からも声が上がり始めたけれど、では、代わりになる人がいるのかというといないので、その声も尻すぼみ。日本の政治の劣化はどうしたら止められるのだろうか。そして、劣化しているのは政治だけではなくて、大企業でも同じ(『日本企業の金属疲労』2018年3月1日)。

自分が日本という、自然に恵まれ、穏やかな人が住む国で育ってきて、いろいろな人が手抜きをしたりサボったりして、日本がだんだんと斜陽となるのを目の当たりにするのはとても残念な気持ちだ。戦争に負けて、一からやり直した国だけど、昨日書いた『人生プラスマイナスゼロ』の法則に従うと、この国はこの先、マイナス局面に入っていくような気がする。まずは、この国で生きる人、一人一人が自らを律し、この国を愛し、この国を誇ることができるようになって欲しい。

こんなに長く書いている場合ではないのだが

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