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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

兵庫県にみる病院統廃合 最前線② 地域医療構想で病床減

2018-10-30 09:19:24 | 政治・社会問題について
兵庫県にみる病院統廃合 最前線② 地域医療構想で病床減
兵庫県では2007年から、30近い地域の中核病院が再編、統廃合の対象となり、ベッドの削減が進められています。(表)
「病院再編は住民の要求ではない。国と県の押しつけです」と、「兵庫の地域医療を守る会」代表、今西清さんは言います。


兵庫県内のおもな病院再編・統廃合・縮小
2007年但馬全域の公立7病院を機能再編する基本計画策定
2011年明石市立市民病院を独立行政法人化して398床から357床に
2013年三木市民病院(323床)と小野市民病院(220床)を統合し、北播磨総合医療センター(450床)に
2015年県立尼崎病院(500床)と県立塚口病院(400床)を統合し、県立尼崎総合医療センター(730床)に
2016年加古川西市民病院(2011年、加古川市民病院を改称、405床)と加古川東市民病院(2011年、神鋼加古川病院を改称、198床)を統合し、独立行政法人の加古川中央市民病院に
公立朝来(あさご)梁瀬医療センター(50床)と公立朝来和田山医療センター(139床)を統合し、朝来医療センター(150床)に
2017年日高医療センター(99床)の「あり方検討委員会」が「入院機能廃止」と提言。日高地区住民76%の「継続を求める」署名が集まり30床残す(縮小)「整備基本計画」を策定
2018年八鹿(ようか)病院が10月、420床から380床に縮小
2019年県立柏原(かいばら)病院(303床)と柏原赤十字病院(167床)が統合し、県立丹波医療センター(仮称、320床)として当初238床で開設予定
2022年県立姫路循環器病センター(350床)と製鉄記念広畑病院(392床)を統合し、県立はりま姫路総合医療センター(仮称、736床)として開設予定
その他三田(さんだ)市民病院(300床)と済生会兵庫病院(268床)が統合の動き
市立伊丹病院(414床)と近畿中央病院(445床)の連携を検討中
川西市立川西病院(250床)を指定管理者制度で民間医療法人に運営委託し、その医療法人経営の病院(313床)と統合して新病院(400床)とする構想案


骨太の削減方針
安倍自公政権による社会保障費の削減路線が病院統廃合を加速させています。全国で将来必要となる病床から33万床も減らすことを狙って「地域医療構想」を都道府県に策定させ、実施状況を監視。兵庫県は昨年策定した同構想を踏まえて今年、「保健医療計画」を改定し、市町立病院や済生会など公的病院の「再編整備を進める」としました。
また、厚労省が公的病院に「地域医療構想を踏まえた医療提供」を求め、総務省が公立病院に「経営の効率化」や「病院の再編・ネットワーク化」を求め、病院ごとの「改革プラン」を作らせています。そして「骨太方針2018」は、「公立・公的医療機関について再編・統合」を促し、知事の役割発揮を重視しています。

消費税使い促進
国の基金の活用や、地方交付税からの補助を手厚くする措置をとり、財政面でも統廃合を後押ししています。基金は、「社会保障充実のため」といって消費税を8%にした増税分を使って創設されました。「地域医療介護総合確保基金」という名前に反して、住民から病院を奪う役目を負っています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年10月27日付掲載


兵庫県の場合も統廃合やられてばかりではありません。
尼崎では、尼崎病院や塚口病院の跡地に、在宅総合支援センターや民間病院が建設。豊岡市日高町では入院病床廃止を食い止めています。
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