きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

「全世代型社会保障改革」って?

2018-10-22 10:24:50 | 予算・税金・消費税・社会保障など
「全世代型社会保障改革」って?

 安倍首相の言う「全世代型社会保障改革」ってどういうもの?
 昨年12月の「人生100年時代構想会議」(議長・安倍首相)の中間報告は、これまでの社会保障は「高齢者への給付が中心となっていた」として、幼児教育の無償化など若い世代への給付を増やしていくとしました。しかしこの「改革」には二つの大問題があります。①社会保障費について、高齢化などで当然増加する「自然増」の伸びを認めず厳しく抑制する方針を前提としている②低所得者ほど負担が重くなる消費税増税を前提としている―」とです。

 具体的にはどんなことをしようとしているの?
 財務省が9日の財政制度等審議会で示した社会保障改悪メニューによると、医療では、75歳以上の窓口負担を原則2割に引き上げを検討。風邪など少額の受診に新たな自己負担を追加します。介護では、「軽度者」の訪問介護の生活援助サービスを保険給付から外し、利用者負担を原則2割に引き上げるとしています。若い世代向けの子育て支援でも給食費を無償化の対象外にすることを求めるなど不十分です。国民の願いに応えるには、社会保障削減ではなく抜本的な拡充が求められています。


財務省の主な改悪メニュー
医療後期高齢者の窓口負担を原則2割に引き上げ
風邪などの少額受診に追加負担
湿布、漢方薬などの薬剤自己負担引き上げ
介護“軽度者”の生活援助サービスを保険給付外し
訪問介護など在宅サービスの総量規制の強化
介護保険の利用者負担を原則2割に引き上げ
子育て保育所・幼稚園の給食費は無償化の対象外
児童手当の所得制限強化で給付抑


 消費税を増税しないで財源はどうするの?
 財源は、▽富裕層や大企業への優遇を改め、「能力に応じた負担」の原則を貫く税制改革や歳出の浪費を無くす▽残業代規制の法制化など働くルールを改め、国民の所得を増やす経済改革で税収を増やす―ことで消費税に頼らず確保できます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年10月21日付掲載


「全世代型」っていい方向でなくって悪い方向。
医療にしても、介護にしても、軽症者、軽度者を対象から外していく…。
早めの治療、早めのケアで重症になるのを防いで、医療費や介護費用が抑えられるのに…
その逆をいくって許せない。


来年の参議院選挙・統一地方選挙躍進にむけて5中総が開催 その討論から…

2018-10-20 21:49:11 | 参議院選挙・統一地方選挙(2019年)
来年の参議院選挙・統一地方選挙躍進にむけて5中総が開催 その討論から…
10月20日付の「しんぶん赤旗」日刊紙で、5中総の討論の抜粋が掲載。

5中総の討論から_01
5中総の討論から_01 posted by (C)きんちゃん

その中から、僕のおすすめの発言をピックアップ。
5中総の討論から_02
5中総の討論から_02 posted by (C)きんちゃん
繰り返して支部へ複数の役員入って
福岡県の岡野隆委員長は、持てる力をくみつくし48年ぶりに県議の議席を獲得しようと奮闘する福岡東・博多地区委員会の努力を紹介しました。
地区は数年をかけて行政区ごとの地区役員会議と支部長会議の改善にとりくんできました。「楽しく元気の出る支部会議」の定例化の努力、地区役員が複数で支部に入る努力を、弱点を総括しながら繰り返し行ってきました。
その結果、「月間」で東区では、96%の支部が党勢拡大の成果をあげ、成果党員が26%になりました。博多区は、すべての支部が成果をあげ、党員拡大で前回参院選時を22人上回り、「赤旗」読者は、日刊紙、日曜版とも前回時を突破、成果党員が25%まで広がりました。
岡野氏は、「ここに全支部運動、全党員運動に広げて、選挙に勝利していく道が、一つ見えたという感じをつかんだ」と述べました。


5中総の討論から_03
5中総の討論から_03 posted by (C)きんちゃん
誕生日を張り出し花束で党員を祝う
広島県の村上昭二委員長は、「月間」で25人を党に迎えた府中市の上下(じょうげ)支部と岡田隆行市議の活動を語りました。
本紙9月23日付で紹介され、支部には全国から反響がありました。「誇らしい」と、9月に入党した党員が、沖縄県知事選は何としても勝ちたいと知り合いに電話し、自分も党員を増やしたいと働きかけるなど、喜びと活動が支部と党員に波及していると述べました。
支部で「赤旗」をよく読み、読者を大切にしています。配達・集金のときに「赤旗」の記事を紹介しながら中身で対話し、読んでもらう努力と同時に、党への理解を深める努力をしています。
党への理解がすすんだ読者に訴えて入党者が次々と生まれました。
「『月間』が終わっても選挙に向けた党づくりは終わらない。仲間が増えれば党のつながりは何倍にも広がる」―。支部は10月に入って6人を党に迎えています。壁に全員の誕生日を張り出し、支部員のメッセージをつけた花束でお祝いするなど、「かけがえのない仲間に出会えて良かった」とみんなが思える支部づくりをすすめています。
「楽しく元気の出る支部会議」の努力を通じて、つながりに入党や「赤旗」購読をすすめる党員が広がっています。


5中総の討論から_04
5中総の討論から_04 posted by (C)きんちゃん
「集い」は“一粒で三度もおいしい”
佐賀県の武藤明美県議は、「集い」につい“て一粒で三度おいしい”という効能があると語り、会場を沸かせました。
ビラを配って案内し、地域の人に日本共産党のこういう運動を知ってもらう=一度おいしい。
「集い」本番で、双方向型で語り合う。共産党を知ってもらう=二度おいしい。「集い」が終わったあと、参加者のところに、また、来られなかった人のところに、お礼や
報告に回って入党をすすめたり、「赤旗」の購読をお願いしたりする。とってもらえなくても、そういう対話ができる喜びがある=三度おいしい。
「こういう“三つの効能”を生かしながら、とりくみを進め、選挙独自の活動を頑張り、連続選挙に勝ち抜きたい」と決意を述べました。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年10月20日付より抜粋


地区の中で9割台、すべての支部がなんらかの成果を上げるって並々ならぬことですよ。
支部のたまりに支部員の誕生日を張り出してお祝いするって温かいですね。
「集い」の大切さ。一粒で3度おいしいって、どこかのキャラメルの宣伝でしょうか(^^♪


国の借金1000兆円どうする 資産額トップ水準 応能負担で解決可能

2018-10-18 20:27:38 | 経済・産業・中小企業対策など
国の借金1000兆円どうする 資産額トップ水準 応能負担で解決可能

安倍政権下で、政府が抱えこんだ国債などの債務残高は、2018年6月末、1089兆円に達しました。この巨額の政府債務を前に、「このままやっていけるのか」、「子や孫の代に暗黒の人生を強いるのか」といった不安がよぎります。
でも、ちょっと待ってください。政府債務は世界トップレベルですが、他方で、世界第3位の経済大国日本の大企業・金融機関・富裕層が保有する資産総額も、世界のトップレベルであることに目を向けましょう。政府債務問題は、負担できるところが負担する原則に沿った債務の返済プログラムとシステムを立ち上げ、それを実行するかどうかにかかっています。




というのも、国内で使い切れない、ばく大なジャパンマネーは、海外の株式・債券投資、貸付金となって流れ、18年6月末で1016兆円の海外資産となって積み上がっています。
負債を差し引いた対外純資産残高は世界一の325兆円に達し、2位のドイツ、3位の中国に、ほぼ100兆円の差をつけています。
それだけではありません。国内でも、対外資産と多少重複しますが、企業には内部留保が446兆円も存在します。また富裕層122万世帯の金融資産総額は、アベノミクスの株高などの恩恵を受け272兆円(15年現在、野村総合研究所調べ)に達しています。
あるところにはあり余る資産があります。元はといえば、こうした資産形成も、国債を増発した財源で実現した経済成長の成果を独り占めした結果です。このような資産に目を向け、金持ち減税をやめ、法人税や所得税を減税前の水準に戻して解決を図るべきです。

この点で、なんとしても避けなければならないのは、消費税増税や物価上昇など、国民生活を犠牲にした政府債務の「返済」です。
実は終戦直後の政府債務残高は、現在とほぼ同じ水準(対国内総生産比で2倍)でした。戦時下の軍事国債の日銀引き受けで膨張した政府債務の「返済」は、国民生活を犠牲に断行されました。
当時の政府は、ハイパー(急激な)インフレーションを起こし、円の通貨価値を暴落させ、それによって政府債務を事実上洗い流したからです。
消費者物価は、昭和20年代(1945~54年)に戦前の300倍ほどに暴騰(11円の通貨価値は300分の1に暴落)しましたから、政府債務の実質的な負担は300分の1になりました。
でも、国民は300倍の物価高に襲われ、しかも、金融緊急措置令で預貯金が封鎖され、過酷な財産税ものしかかり、「竹の子生活」(竹の子の皮をはぐように衣料品などを売って生活すること)を強いられました。
1000兆円の借金を抱えた現代日本は、応能負担の原則に沿って政府債務問題を解決するのか、それとも終戦直後のような国民への負担押し付けの歴史を繰り返すのか、その分岐点に立っています。

山田博文(やまだ・ひろふみ 群馬大学名誉教授)

「しんぶん赤旗」日曜版 2018年10月21日付掲載


日本のGDPは2017年は約531兆円、2018年は537兆円になる見込み。
その2倍近い額の債務残高。
しかし、それをペイできる資産は隠れたところにある。
住宅ローンでも20~30年で返していくのだから、大企業や富裕層に負担を求めれば十分返済は可能。


西日本豪雨3か月 被災地いま③ 愛媛 治水対策 河底掘削 渋る政府

2018-10-13 13:12:13 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
西日本豪雨3か月 被災地いま③ 愛媛 治水対策 河底掘削 渋る政府
7月7日、愛媛県を襲った記録的な豪雨により、野村、鹿野川の両ダムが緊急放流を行いました。放流された大量の水で肱川(ひじかわ)は氾濫し、各地に甚大な被害をもたらしました。鹿野川ダムを管理する山鳥坂ダム工事事務所の小長井彰祐所長は、この間、開かれた住民説明会で「ダムには限界がある」と発言しています。長年、肱川をみてきた住民に治水の在り方について話を聞きました。

「本当に恐ろしかった。今でも眠れないんです。疲れて、家の片づけも進みません」。自宅の1階が浸水した大洲市の矢野越子さん(77)はいいます。
矢野さんの住む多田地区は堤防も一部を除いて整備されています。「内水(ないすい)が氾濫したんよ」
と夫の庄一さん(74)は言います。肱川の堤防にある支流のゲートを閉めたため、支流の水があふれました。庄一さんは「あと2メートル、肱川の河底が深かったら、水位も下がり、ゲートを開ける時間も早まって、被害も少なかったのでは」と話します。
庄一さんは「昔の肱川の河口付近には、200トンの機帆船が出入りしていました。そのくらい河床が深かった」と指摘。「肱川の河口は狭くて、もともと水が流れにくい構造です。その上、長年にわたって大量の土砂がたまっています。これでは水は流れない」と話します。



長年、土砂が堆積してできた肱川の河ロ右岸側の砂地=10月3日、愛媛県大洲市



砂地形成
肱川河口の岸には、長年堆積した土砂が巨大な砂地をつくり、川にせり出しています。国は今回の被害を受け、緊急治水対策を発表。対策の中には築堤などと並び「河道掘削」もありますが、国土交通省大洲河川国道事務所の阿部勝義副所長は「今回、新たに積もった土砂を取り除くもの」と説明します。
「上っ面を少し削るだけだ」と、肱川河口から19キロほど上流の大洲市肱南(こうなん)地区に住む池田亀菊さん(81)は批判します。池田さんはここに住んで30年。家のすぐ裏に堤防があり、2階から肱川がよく見えます。
今回、池田さん宅は被害を免れましたが、堤防の残りあと1メートルほどの高さまで水が迫りました。「2004年、11年と洪水のたびに大量の土砂が積もり、そして今回です。水は、たまった土砂の上を流れます。堤防を造っても、掘削しない限り、河床が上がって、いたちごっこになります。次はここも危ないかも」と話します。

築堤のみ
04年、国は肱川の整備計画を策定しました。その中には、新しいダムの建設や鹿野川ダム改造事業が記載されています。河川整備については、築堤は進めるものの、河道内掘削は「行わず」と明記しています。
池田さんは「ダムは一定の能力以上の水を防げません。肱川の治水のことを真剣に考えるなら、国は、ダムの建設に血道をあげてないで、河道の掘削や堤防の建設を進めるべきです」と話します。
(愛媛県・宮内智矢)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年10月8日付掲載


ダムと堤防だけでは水害を防げないことを教訓に。河川の浚渫で流れを良くしたり、河川敷や遊水池などで受け止めるなど総合的な治水対策が必要。

西日本豪雨3か月 被災地はいま② 岡山 児童の周りは 家計・孤立に悩み

2018-10-12 13:59:47 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
西日本豪雨3か月 被災地はいま② 岡山 児童の周りは 家計・孤立に悩み
西日本豪雨で甚大な浸水被害を受けた岡山県で、前に進もうとする被災した子どもと親たちの姿を追いました。

同県矢掛町で小学5年の長女と暮らす派遣社員の女性(46)の自宅は7月6日から翌7日未明の豪雨で床上まで浸水しました。女性は水をかき分け避難しました。当時、長女は同町にある女性の実家に預けていました。長女は「お母さんが心配で3時ごろまで寝られなかった」といいます。翌日、母親に再会した時に号泣しました。



臨時スクールバスで仮設校舎に登校する真備中学校の生徒たち=10月4日、岡山県倉敷市真備町

有休使い
長女はしばらく女性から離れませんでした。自宅を片付けていても腰にしがみついたまま。避難先では夜は手をつないで寝ました。
「臭くても自宅の方がいい」という長女のことばで自宅に戻ってからは落ち着き始めたといいます。知り合いにお下がりのランドセルをもらい、夏休み明けから元気に通学しています。
女性は「有給休暇を使って自宅を片付けていますが、有休がなくなれば欠勤扱いです。児童扶養手当をもらっていますが、家の中のものは全部捨てたので出費が大変です。経済面でとても不安です」と話しました。
倉敷市真備町の岡田小学校に家族で避難している女性(40)の子どもも母親から離れませんでした。小2の長女は校舎の学習ルームに連れて行っても母親にしがみつき、離れると泣きわめきました。4歳の長男も幼稚園に行かず、離れなかったので片付けもできなかったといいます。
女性は「長女は学校が始まる頃には元気になりましたが、友達と言い合いをすることがあります。以前はなかったのに」といいます。
真備町の浸水で校舎が使えなくなった5校も仮設校舎が完成し、10月からは仮設校舎での勉強が始まりました。真備東中学校の校庭に仮設校舎ができた真備中学校の斎藤善紀校長は「生徒たちは表面的には元気です。校庭が狭くなり、部活動をしていないので、真備東中と相談してどうするか決めたい」と話します。

広範囲に
真備町の被災者3000世帯はアパートなどを借り上げる「みなし仮設住宅」で生活しています。被災者が集まる建設型仮設で生活する266世帯の10倍以上。みなし仮設は市の全域と総社市に散らばります。1000人以上の子どもたちが市運行の臨時バスで通学しています。
倉敷市教育委員会指導課の笠原和彦課長は「ふさぎがちな子どももいるし、被災で精神的に不安定になった親の影響を受ける子どももいる。子どものサインを見逃さないよう教員の研修をしている」と話しています。
被災者から相談を受けている倉敷医療生協労組の山下順子さんは「避難先が遠い所では通学バスの乗車時間が1時間以上になり、通学だけで疲れる子どももいます。家に帰っても近所に友達はおらず、ゲームや読書でこもりがちになっている」と指摘。「学齢期の子の親世代は新築から間もない自宅が全壊し、自家用車も水没。ローンを抱えた上の予定外の大きな出費に悩んでおり、経済的支援が必要です。みなし仮設に入った人たちの多くが孤立に悩んでいます」と話しました。
(岡山県・小梶花恵)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年10月7日付掲載


子どもたちは仮設校舎などで授業が始まりましたが、慣れない通学などで大変だと思います。みなし仮設は一般の仮設住宅よりは居住環境は良いですが、やはり将来が不安ですね。