FC東京戦マニアック分析

前半は2-2で折り返してもおかしくないほど、両チームゴール前でミスがあり、このまま1-0で終わる試合ではないという予感はしていました。後半の立ち上がり、まさにそうなりました。右サイドで東がキープしてから、折り返しをDオリベイラにダイレクトで蹴り込まれ、浦和は後半1分で同点にされる、最悪のスタートを切ります。

しかし、動きが大きな試合になりそうな予感は当たりました。その3分後、浦和ボールのFKを柏木が素早くリスタートさせて、ゴール前でフリーだった柴戸の頭に合い、これが決まって浦和は勝ち越すことに成功します。柴戸はこれで、前半キープできなかった失敗を挽回したと感じましたが、その後大きなミスをします。

浦和ボールのCKで、こぼれ球をフォローした柴戸は、確実に味方につなぐか、無理なら思い切って打って外してもいい場面です。しかし、その場面での柴戸のプレーはなんと最悪のパスミスでした。そこからFC東京のカウンターになり、辛くも岩波が戻って処理しましたが、非常に大きなミスでした。柴戸本人もわかっているでしょう。ゴールで浮かれることは決してないと信じたいです。

その後はFC東京が浦和を自陣にくぎ付けにする、圧倒的な優勢が続きました。左サイドで太田が持ってから、逆サイドの室屋に振ってフリーで打たれるなど、FC東京の方が攻撃のバリエーションも形もしっかり持っていました。浦和は、1トップ気味にナバウトを残してカウンターに期待をつなぎますが、ナバウトが意外にも足が遅く、相手を抜くことができず競走にも負けました。

しかし、そんなナバウトですが、点に絡んでいます。右サイドをドリブルして仕掛けたナバウトですが、自分でシュートを打てないと判断すると、大きくマイナスにパスを返し、フリーになった李はただ真っ直ぐ蹴るだけでゴールでした。もし、来年もレッズと契約するなら、そういう連携の部分で貢献することが彼の生き残る道でしょう。

最後は前田にヘディングシュートを浴びて1点差に追い上げられますが、残り1分で引退する平川を投入する「温情起用」も見せ、その平川も逃げ切るという状況に応じたプレーをして3-2で辛勝しました。もちろん、このままでは鹿島相手には苦戦するでしょうが、ベンチにも入れなかった興梠や武藤などが満を持して鹿島相手に点を取る期待をしたいところです。