北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

アウトドアだけではないニセコ観光 ~ 食と風景と歴史

2023-11-04 21:31:56 | Weblog

 

 今日はニセコ周辺をドライブ観光。

 比羅夫スキー場手前の別荘街、「泉郷」のビストロ「リ・アルボー」でランチです。

 チキン、ポーク、ラム、ハンバーグから選べるワンプレートの肉料理のほか、パスタ/ピザやバターチキンカレーが選べて、千円台というリズナブルな価格。


【1650円のハンバーグプレートランチ】

 ニセコ周辺には知らないながら実に様々な飲食のお店があって、食の豊かさが年年歳歳増している感じがします。

 しかもお店に来るお客さんも国際色豊かで、二つ離れた席ではアジア人の方が英語で店員さんとやり取りをしています。

 店員の方も韓国または台湾の人やイスラムのヒジャブをした女性など、こちらも国際色豊か。

 これがニセコスタンダードなんでしょうね。

 インターナショナルなビストロ空間でした。

 

      ◆

 

 午後は有島第二農場のダチョウ牧場を行きました。

 羊蹄山が良く見える広い牧場の中に数十頭のダチョウが放牧されています。

 駐車場から牧場へ下りる途中にダチョウの餌売り場があって、穀物の煎餅くずが100円封筒と500円のバケツで売られています。

 それをもって降りるとダチョウが人を見てどんどん集まってきます。

「たまに噛んだりするので手から食べさせるのは注意してください、お子様にはちょっとお勧めしません」とのこと。

 確かに一匹に食べさせていると横入りをして横取りしようとするダチョウがいます。

 ダチョウも手から餌をもらうのにソフトに取れる上手な子と、とにかくかぶりつくようにガツガツくる下手な子がいて、慣れないとちょっと怖い感じ。

 こちらではダチョウの卵を使ったプリンやどら焼きも販売されていてここならでは、で面白いお土産です。

 坊主刈りにしたスタッフが近づくと、その頭を首で抱きかかえてまるでハグをするようなダチョウがいて、観光客から歓声が上がりました。

 聞けば「ダチョウによって好きな頭の形があるようで、タカ&トシのタカさんが来た時もタカさんの頭にすり寄った子がいましたよ」とのこと。

 ダチョウって、恐竜の子孫の生き残りだという説もあるようで、そう言われて足の形を見ると恐竜の化石と同じように見えるので、本当にそうなのかと思ってしまいます。

 ニセコ観光では絵になる風景の一つでした。


  
      ◆

 

 最後に有島武郎由来の有島記念館を訪問。


 以前から気にはなっていながらなかなか訪問の機械がなかった有島記念館にようやく来ることができました。

 ここニセコではかつて有島武郎が父と二代で開墾した有島農場があり、キリスト教の教えに影響を受けた有島武郎は、この農場を約70戸の小作人たちに無償で解放しました。

 そこには小作人たちには私有という事ではなく土地を全員で共有して、「相互扶助」の精神で力を合わせて生きていってほしいという願いが込められていたといいます。

 残念ながらその試みは戦後の農地解放によって打ち砕かれ土地は小作人の所有となってしまいます。

 そして小説家として人気を博した有島ですが、この農地解放ごすぐに不倫の果てに自裁するという人生をたどります。

 当時の事績を残した有島記念館は、今日ニセコ町の施設としてその歴史を今日に教えてくれています。

 有島武郎の小説ってほとんど読んだことがないのですが、このような歴史を知ると『カインの末裔』や『或る女』など、何か一つくらいは読んでみたくなります。

 ニセコ観光も探せば奥が深かったです。 

 

 


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