尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

浅草演芸ホール8月上席(にゅうおいらんず特別公演)

2019年08月09日 22時44分43秒 | 落語(講談・浪曲)
 猛暑続きの中、浅草の寄席に行く。出てくる芸人も大体猛暑の話から入る。僕も迷ったんだけど、今まで使ったことがない「つくばエクスプレス」で行ってみたら、浅草演芸ホールの真下に駅があるから、あまり暑くならず着いた。12時前だが、ほぼ満席。8月上席は主任が三遊亭小遊三、その前に落語芸術協会の新会長春風亭昇太という、「笑点」の人気者二人が出る。そして、お目当ては最後、小遊三、昇太らの素人ジャズバンドにゅうおいらんず」である。あんまり楽しかったので、記録しておきたい。
(浅草演芸ホール前の看板)
 いつも記事にするわけでもないけど、時々落語を聞きに行く。でも最近はあんまり行ってなかった。ホール落語はチケットが取りにくく、寄席は椅子が小さくて辛い。それは演劇も同じで、結局事前にチケットが買えて、字幕で理解しやすい外国映画を見に行くことが多くなる。(演劇や落語は席が遠いと聞こえにくい。)今日も4時半過ぎまでの長丁場だから、正直体は大変だ。暑いのも困るけど、冷房が直撃してくるのも困る。そういう問題が夏には起きるけど、それでも最後が面白いと全部忘れる。

 最近聞いた落語はほとんど落語協会。落語ブームの人気者も多くは落語協会だ。だから、落語芸術協会(芸協)は久しぶり。数年前に国立演芸場で歌丸師匠の円朝を聞いて以来だと思う。21世紀初等には、まだ春風亭柳昇の落語会で、二番手で出ていた春風亭昇太を「発見」して、ずいぶん追いかけて聞いた。はっきり言って、笑点の司会とか芸協の会長などに時間を取られて欲しくない。そんな気もするんだけど、まあそれも年齢とともにやむを得ないかと思う。

 昇太は長年「独身」ネタで売ってきたけど、最近結婚を発表した。今日もその話題で持ちきり。お店に入っても道を歩いてても、「もう、心配してたのよお」とか言われるんだとか。「それも、一昨日まで」で笑いを取った。(一昨日に小泉進次郎と滝川クリステルの結婚発表があった。)今日は昇太も小遊三も落語というより、バンドがメイン。同じくバンドを組む春風亭柳橋桂伸之介も同じ。滝川鯉昇師匠も暑すぎたか今ひとつ。満場喝采だったのは、漫才のナイツや奇術の北見伸&ステファニー。特にマジックは全然判らず、皆見とれていた。

 3時半過ぎに「にゅうおいらんず」が始まる。バンドマスターは小遊三師匠。トランペットを吹きまくる。歌も「ダイナ」の他、今年の新曲という「天使の誘惑」を歌った。黛ジュンのレコード大賞受賞曲だが、若い人は知ってるだろうか。でも場内の平均年齢は高いから、みなノリノリで拍手していた。昇太はトランペットで、歌は「ブルーヘブン」(私の青空)。エノケンなどが歌い浅草にふさわしい。

 「狭いながらも楽しい我が家」と去年も歌ったけど、実感がなかったと語りを入れて笑わせた。でも小遊三いわく「世田谷の豪邸は狭くない」。春風亭柳橋の軽妙な語りに乗せて、最後の「聖者の行進」まで盛り上がる。上手が売りじゃなく、半分が語りみたいな、見事に楽しさだけを残すバンド演奏だった。また来年も来てみたいな、皆さん健康に気をつけて来年も是非。
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