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フジTV報道特集に出ていた総裁候補がどんな日本を目指すのかを書いて見せていた。上の写真の字は下手糞だけど、50過ぎて親父の跡を継いだんだから仕方ないか。
これを見てヨメが信濃の国? とか言った。まさかね、信濃を漢字で書けないってわけはないわな。もう1人の候補の文字、下の写真だけどまるで筆で書いたみたいだ。
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ヨメはフリークライミングを始める前、毎週のように山に登っていた。俺は周囲では山によく行くと思われてたけど夏に1~2回、年末年始に1回程度。ヨメは毎週行ってたくらいだから天気なんてあまり気にしない。俺は川崎からわざわざ山梨や長野に来ても山が曇ってたらそのまま引き返す。景色が見れない山なんて登る気は起きない。登山が趣味だといってもこのくらい違う。
敬老の日前後の天気は雨が多いけど今年は良さそうだったの敬老の日の17日は久々に八ヶ岳に行きたいと思った。近くにありながら全然登ってないし、だいたい最近の登山といえば片道せいぜい1~2時間というもの。とはいえ荷物を背負って5時間も6時間もかけてなんてもうやる気がしないのでコースは家からも近く最短コースの杣添尾根(そまぞえおね)になる。
八ヶ岳高原ロッジ付近の無料駐車場を9時少し前に出発。稜線に着いたのが11時半。最初は晴れていたのにここは曇っている。俺1人だったらそもそも登る事はないが、ここのところ今でも山に登れるかなぁという気持ちがあるので恐らくここまでは来ただろう。八ヶ岳の稜線が雲に覆われている時はロクなことがないのでここで帰りたかった。でもヨメと一緒ということもあって赤岳を目指した。3000m級の山は10年振りだし、赤岳は15年ぶりくらいかな。ちなみに赤岳は八ヶ岳と一括りにされてる連山の中で一番高いけど3000mはない。でも2899mあるので空気の薄さはそれなりで帰り道はちょっと頭痛がした。
峠で休んでると、尾根を歩いて来た人が烈風でしたと言ってたけど尾根なんてそんなもんだろうと思った。そしたら本当に酷い風で、途中で一度思わず身体を伏せたりした。台風中継で傘を押さえながら歩いてる人が映ってるけどそんな感じで何かあったら無謀と言われてしまうような天候だった。赤岳に着いたのが12時50分。休憩を含めて出発から丁度4時間。日帰りということで手ぶらだったのにけっこうスタミナも切れてショック。でも後で考えてみると強風の中をふんばりながら登ったのが予想外のスタミナ切れの原因かな。
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強風ということもあって普段と違う緊張感があった。それは中高年遭難だ。万が一転んだり滑り落ちた日にゃぁ理由がどうあれ歳のせいにされるに決まってる。新聞沙汰になった日にゃ 「 こういう何時までも若い気でいる中高年が一番危ないんですよ、今年も相変わらず中高年の事故が一番多いんですよ 」 くらいのコメントも書かれるかもしれない。
過去、山で自分が引き返してる時に何度か上を目指すジィバァ登山隊を見た。話をした時は大抵道を聞かれたり確認された。自分は悪天時には人一倍消極的になることもあって、どうやら初めての場所のようだし、天気が悪化してるから止した方がいいよと言うのが常だった。でもそこで一緒に下山するグループは今まで無かった。ジィバァ登山隊はけっこう命知らずなのだ。だけど今回の強風の中歩いてた俺もその域に達しちゃったのかな。
そういえば2月にも八ヶ岳稜線に雲がかかり凄い風が吹いたことがあった。その時は下山してから顔を鏡でみたら頬に10円玉くらい日焼けがあった。実は軽い凍傷だった。エベレストを目指す一流登山家は天候がちょっとでも悪化したら登頂を断念するが、一般登山者は天候が悪かったらまた今度にするのが良い、というのが俺の登り方。例えば八ヶ岳稜線に雲がかかってる時は登ってもろくなことはない。今回山頂から見えたのは標識だけ。